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【自社事例で解説】リードナーチャリング事例集 成果を出すために効果的な手法とは?
リードナーチャリングは、顧客に対して長期間に渡って情報を提供し、興味関心を高めることを目的としています。そのため、顧客の製品購入の検討段階に応じて適切な情報を提供できるように、様々な手法やコンテンツを用意する必要があります。
更新日:2024/11/19 公開日:2023/02/27
今回の記事ではリードナーチャリングにおいて効果の出た事例を紹介します。
すべて当メディアを運営するピクルスで実践した自社事例ばかりです。ぜひ参考にしてください。
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目次
リードナーチャリングとは
リードナーチャリングとは、獲得したリード(見込み客)に対して定期的に情報を提供し、中長期的に顧客を育成することを指します。顧客が抱えている課題を解消できる情報を提供することで、自社だけでなく自社製品への興味や購入意欲を高めることを目的としています。
詳しくは、以下のリンク先の記事で解説しています。
リードナーチャリングには、メール、セミナー、SNS、オウンドメディアなど様々な手法が用いられています。様々な手段を用いて顧客との接点を作り、関係性を構築し購入意欲を高めることがリードナーチャリングを成功させるポイントです。
リードナーチャリングが重要な理由
顧客の製品購入までの検討期間が長い商材であれば、リードナーチャリングを通じて顧客の購入検討の段階にあわせてアプローチを行い、購入へと導く必要があります。
また、失注した顧客に対してもリードナーチャリングを行うことで、より多くのビジネスチャンスを獲得できるというメリットがあります。
自社製品が最初の候補になる
リードナーチャリングを行うことで、顧客が購入検討の段階に入った時点で、自社製品が最初の候補に挙がりやすくなります。
高額な商品や、BtoB領域の製品では、製品を購入するまでに時間を掛けて検討する傾向があります。場合によっては1年以上掛けて検討することもあるため、顧客がいつ購入するのかはわかりません。
そのため、リードナーチャリングを通じて顧客の購買意欲を継続的に高めることで、顧客が購入検討の段階に入った時点で自社製品が最初の候補に挙がりやすくなります。
顧客を購入へと導きやすい
リードナーチャリングにより顧客の購買プロセスの段階に合わせてアプローチを行うことで、顧客をスムーズに購入へと導くことができます。
リードナーチャリングの目的は、顧客に資料請求や見積り依頼といった購買につながる行動を起こしてもらうことです。そのためには、顧客が商品を購入するプロセスを理解し、適切なタイミングでアプローチする必要があります。
顧客と定期的に接点を持ち情報提供を行うことで、顧客の購買意欲を高められる点が、リードナーチャリングのメリットです。
ちなみに、顧客の購買プロセスについては下図のようなカスタマージャーニーマップで整理すると分かりやすくなります。
ナーチャリングは主に「情報収集」「比較検討」のフェーズで情報を提供し、購入へとつなげることが目的です。
失注した顧客からでも、将来受注が見込める
失注した顧客に対してもリードナーチャリングを行い情報提供を継続することで、別の機会で購入の候補に挙がる可能性が出てきます。失注したとはいえ、認知はされているため将来ホットリードになる可能性がある重要な顧客である点には注意が必要です。
このように、新規リードだけでなく、失注顧客に対してもリードナーチャリングを実施すればビジネスは雪だるま式に成長するため、メリットは大きいと言えるでしょう。
リードナーチャリングの方法
リードナーチャリングで用いられる手法は、メルマガ、セミナー、オウンドメディアなど様々な種類があります。
リードナーチャリングの事例
リードナーチャリングは、メール、SNSなど様々な手法を用いて行います。また、オウンドメディアやホワイトペーパー、診断コンテンツなども用意することで、効果的にリードナーチャリングを行えます。
このような様々な手法やコンテンツを用いて、ピクルスではリードナーチャリングを行っています。ピクルスで実践し効果の出た事例を紹介します。
メルマガ、ステップメール
メールでのリードナーチャリングを成功させるためには、顧客に「○○社からはメールで役に立つ情報が届く」と認識してもらうことが重要です。
ピクルスでは、以下のようなメルマガを配信しリードナーチャリングを行っています。
ピクルスでは診断コンテンツ作成ツール「ヨミトル」を提供しています。
上記のメルマガではヨミトルで作成された「2023年 あなたのチャンス診断」を紹介し、見込み客がマーケティングに使える診断コンテンツを体感することで、興味関心を高めてもらうことを目的として配信しました。
BtoB業界におけるメルマガ開封率の平均は約20%、クリック率の平均は約0.8%〜1.5%と言われています。
上記のメルマガの開封率は30.7%、クリック率は2.8%で、平均を大幅に上回る成果を上げることができました。メルマガに診断コンテンツを掲載することで、リードナーチャリングにおいて大きな効果を発揮した事例です。
セミナー、ウェビナー
セミナーは「自社製品の特徴や魅力を、顧客に時間を掛けて説明できる」という特徴があります。また、セミナー参加者は、自社製品に興味を持っている可能性が高いため、セミナーを開催すれば有望な見込み客を集められる点はメリットだと言えます。
ピクルスでは、以下のようなセミナーを開催しリードナーチャリングを行っています。
ピクルスが提供する「ヨミトル」を導入した顧客との共催セミナーです。診断コンテンツを短期間で活用できた理由や、簡単に診断コンテンツを作成する方法といった情報を提供し、診断コンテンツの導入を検討している顧客の悩みを解消するためのセミナーです。
セミナーでは、ヨミトルで作成した診断コンテンツの紹介を行い、診断コンテンツの作り方や感想をユーザー本人から語ってもらいました。
セミナーをきっかけに導入に至らなかったとしても、「ヨミトルを使えば、簡単に診断コンテンツを作成できる」「ヨミトルは、導入からリリースまで短期間で行える」というイメージをセミナー参加者に持ってもらうことが、このセミナーの重要な目的の一つです。
リードナーチャリングでは、セミナーを通じて自社製品に好意的なイメージを持ってもらい、顧客が購入を実際に検討する段階に入った際に、自社製品が最初の候補に挙がるように働きかけることが重要です。
オウンドメディア
オウンドメディアは、認知獲得だけでなく、顧客の興味関心や購入意欲を高めることができるため、リードナーチャリングにおいても有効な手法です。
ピクルスでは、オウンドメディア「診断活用マーケティング TREND」を運営し、診断コンテンツの認知獲得だけでなく、リードナーチャリングにも活用しています。
自社の認知が完了している顧客に対して、メールやSNSを活用しオウンドメディアのコンテンツの紹介を行います。このような情報発信を繰り返すことで「○○社のウェブサイトには役立つ情報が掲載されている」と顧客に認識してもらうことが重要です。
最初は自社製品に興味がなかった顧客でも、オウンドメディアによる情報提供を通じて自社製品への興味関心を少しずつ高めることができます。
また、オウンドメディアは、認知の獲得から興味関心や購買意欲を高める段階まで幅広く対応できます。顧客の購入検討の段階に合わせて適切な情報提供ができるように、幅広いコンテンツをオウンドメディアに掲載し、効果的なリードナーチャリングを行いましょう。
段階に応じた情報提供をするには、先ほどご紹介したカスタマージャーニーを活用するのがおすすめです。
下記は「診断活用マーケティング TREND」のカスタマージャーニーですが、各フェーズでどんな情報(コンテンツ)を提供するかまで整理できていると、記事作成の際の精度も上がります。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、リード獲得だけでなくリードナーチャリングにも活用できる手段です。
リードナーチャリングで対象となる顧客は、「何らかの課題を抱えているが、その課題を解決するための製品やサービスの購入を検討する段階には至っていない」状態です。
例えば、「案件数を増やすために新規の見込み客を獲得したいが、どのような手法を用いて行うかは決まっていない」状態の顧客です。
このような顧客に対して、ピクルスではホワイトペーパーを活用していました。(現在は掲載しておりません)
このホワイトペーパーでは、ピクルスの診断コンテンツ作成ツール「ヨミトル」を紹介していました。認知拡大やリード獲得に課題を感じている顧客に対して、診断コンテンツという解決手段を提示し、ホワイトペーパーのダウンロードを促していたのです。
ホワイトペーパーのダウンロードを行った顧客は、課題を解決するための製品購入の検討段階に入ったとみなし、インサイドセールスによる架電やメール送信を行い、商談へ促していました。
このように、自社製品を紹介するホワイトペーパーを活用することで、リードナーチャリングの出口である「顧客の能動的なアクション」を引き出せます。
なお、現在はピクルスでは自社ページにてお役立ち資料(ホワイトペーパー)を掲載しています。
SNS
SNSは認知の獲得だけでなく、リードナーチャリングでも有効な手法です。自社のアカウントをフォローしている顧客に対して継続して情報発信を行い、顧客との関係性を構築します。
ピクルスでは、マーケティングで重要とされている「ユーザーを行動変容させる手法や知見」を発信するTwitterアカウントを運用しています。
若者の消費キーワードは「失敗しない」だそう。アパレルを例に挙げると、服を購入する前に 骨格診断で自分の体型を研究して似合わない服の形を知り、パーソナルカラー診断で顔色が悪く見えるような苦手な色を選ばないよう知識をつける。意思決定のプロセスに沿ったコンテンツ作りも意識したいところ。
— ピクルス代表 / 可能性を引き出す (@pickles_inc) January 25, 2023
ピクルスのTwitterアカウントでは、このようなツイートの他に、ブログ記事の紹介やメインの商品である診断コンテンツの紹介も行っています。
【MA(マーケティングオートメーション)の役割】
✅見込み顧客の獲得
✅見込み顧客の育成
✅見込み顧客の評価と抽出
MAはこれらを半自動化し、マーケティング・営業効率を大きく改善させます。
MAが苦手なこともあるので、特性を踏まえて活用を検討しましょう。 pic.twitter.com/dcMvTATVnp— ピクルス代表 / 可能性を引き出す (@pickles_inc) February 17, 2023
【Twitter運用力を力試し🔥 】
あなたの強みはどれ❓
・140字でいいねを集める共感・ライティング力
・バズを量産!直感力・アイデア
・爆速でアカウント成長!ロジカル思考&分析力
・フォロワーとの関係構築に必須のコミュニケーション力
・結局大事なトレンド感度 https://t.co/LLpqtCm64z— ピクルス代表 / 可能性を引き出す (@pickles_inc) January 23, 2023
このようにSNSアカウントで発信する情報にブログ記事や自社製品の紹介も入れることで、認知の獲得から興味関心を高める段階まで、幅広く活用できます。
診断コンテンツ
ピクルスが提供している診断コンテンツは、リードナーチャリングに有効な手法です。
例えば、「SNSキャンペーンを実施したいが、どのようなキャンペーンを実施するか決めていない」状態の顧客をターゲットに、キャンペーン企画診断の紹介を行いました。
ユーザーがSNSキャンペーンに関する質問に答えると、自社にあったキャンペーンの種類がわかるコンテンツです。
キャンペーン企画診断を行った顧客に「診断コンテンツは、顧客の興味を引きやすい」「SNSキャンペーンで活用できそうだ」と思ってもらい、診断コンテンツへの興味関心を高めることを目的としています。
この他に、ピクルスではTwitter運用力診断、Instagram運用力診断も作成しています。
これらのコンテンツは、「SNSを用いて集客を行いたいが、SNSキャンペーンはまだ候補に上がっていない」潜在層をターゲットとしています。ニーズが顕在化していない段階から、診断コンテンツに対して良いイメージを持ってもらうことを目的としています。
このような入門コンテンツも作成することで、顧客の製品購入の検討段階に応じて、効果的にリードナーチャリングを行うことが可能です。
ナーチャリングにおける診断の活用事例は、下記でご紹介しています。
まとめ
リードナーチャリングは、顧客に対して長期間に渡って情報を提供し、興味関心を高めることを目的としています。そのため、顧客の製品購入の検討段階に応じて適切な情報を提供できるように、様々な手法やコンテンツを用意する必要があります。
本記事で紹介したピクルスのリードナーチャリングの成功事例を参考に、取り組んでみてはいかがでしょうか。潜在層にも顕在層にも効果的なコンテンツを作成するために、診断コンテンツの作成もぜひご検討ください。実際の事例を見ておきたい人は『ナーチャリング効果を高める診断コンテンツのメリット&事例を解説』を参考にしてみてください。
想定される活用シーン
ライター:土光 宜行(どこう よしゆき)
BtoBマーケター
ヘルスケア業界にてBtoBマーケティングに10年以上従事。この他に、製品開発、営業、パイプライン管理の経験あり。マーケティングの川上から川下まで俯瞰して施策を立案し、実行できる点が強み。