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【自社事例】BtoBコンテンツマーケティングの成功事例と実施手順を徹底解説
本記事では「自社にとって効果的なBtoBコンテンツマーケティング手法を知りたい」という人に向けて「具体的なマーケティング手法」「コンテンツマーケティングの成功事例と成功のコツ」などを紹介します。コンテンツマーケティングにより売上やCVを最大化したい人はぜひ参考にしてください。
更新日:2023/08/18 公開日:2023/04/12

監修:田中博基(たなかひろき)
コンテンツマーケター
株式会社ピクルスのコンテンツマーケター。SEOライティング歴7年。月間250万PVのメディア運用に携わる。ピクルスではオウンドメディア、Twitter、診断コンテンツ、Youtube等のチャネル運営を統括し、UU数5倍以上、リード獲得数を20倍以上に成長させた実績あり。
BtoBコンテンツマーケティングは、企業がビジネス活動をおこなっていくうえで非常に重要となる要素の一つです。とくにインターネットやSNSが普及した近年において、コンテンツマーケティングによる顧客へのアプローチは高い集客効果を発揮します。
そこで本記事では、BtoBコンテンツマーケティングを実施するメリット・デメリットに加えて「実施手順」「成功事例」などを分かりやすく解説します。
コンテンツマーケティングにより、自社ビジネスの売上やコンバージョンを最大化させたい企業は、ぜひ参考にしてください。
目次
BtoB企業におけるコンテンツマーケティングの重要性
BtoB企業は、BtoC企業のように店頭に商品を並べての販売ができないため、いかに商品を認知してもらうかが重要になります。
そして店舗をもたないBtoB企業が顧客に商品を認知してもらうためには、インターネットを活用したコンテンツマーケティングが必要不可欠になるのです。
ただし、コンテンツマーケティングには「SEO対策」「メルマガ」「診断コンテンツ」など、さまざまな種類があるため、最適な手法というのは各企業によって異なります。
コンテンツマーケティングの手法や実施手順などについては後述しますので、自社にとって最適な手法を把握しておきたい人はぜひお読みください。
まずは、BtoB企業がコンテンツマーケティングを実施するメリットとデメリットについて把握しておきましょう。

BtoBコンテンツマーケティングのメリット・デメリット
以下では、BtoB企業がコンテンツマーケティングを実施するメリットとデメリットについて解説します。
メリット
BtoB企業がコンテンツマーケティングを実施するメリットは下記の通りです。
・低コストで実施可能
・コンテンツが資産となる
・コンテンツの拡散が見込める
・コンテンツ制作を外注できる
コンテンツマーケティング最大のメリットは、低コストで実施できる点です。オウンドメディアの制作や記事作成、SNS運営などは最低1〜2人の従業員で対応できます。
逆に従業員が手一杯で対応できない場合は、プロに制作を依頼することも可能です。プロに依頼することで高いマーケティング効果を短期間で得ることができます。
また、制作したWebサイトの品質が高ければGoogleの検索上位に表示され、中長期的な集客が見込めることから資産性が高いとも言えるでしょう。
デメリット
BtoB企業がコンテンツマーケティングを実施する場合のデメリットは下記の通りです。
・リソース不足になるリスクがある
・成果が出るまで時間がかかる
・会社の印象を左右する
コンテンツマーケティングを実施する場合、日々の業務と並行してWeb制作を行うため、人的リソースが不足する可能性があります。また、コンテンツマーケティングは基本的に成果が出るまで時間がかかるため、リスティング広告などと比べると即効性が低いです。
さらに気を付けたい点として、コンテンツマーケティングは会社の印象を左右する場合があります。炎上リスクのあるSNSアカウントを運営する際はとくに注意が必要です。
こういったデメリットはプロに依頼することで回避できますが、自社の課題やビジネスに適した業者選びが重要になります。

BtoBコンテンツマーケティングの実施手順
BtoB企業がコンテンツマーケティングを実施する際の手順は次の通りです。
ステップごとに解説します。
1.マーケティング課題の明確化
まずは自社のマーケティング課題を明確化しましょう。たとえば「リード数を増やしたい」「リード数は十分なのでナーチャリングに力を入れたい」などといったイメージです。
このステップでのポイントは、BtoBコンテンツマーケティングを実施する前提で考えないことです。特定の業界やニッチな商材の場合、必ずしもコンテンツマーケティングが有効だとは言えないためです。
もし「自社のマーケティング課題がイマイチ分からない」「実践的な手法でマーケティング課題を明確化したい」という場合は、ピクルスが提供している無料のマーケティング課題診断をご活用ください。
以上を踏まえ、自社のマーケティング課題が明確になったら次のステップに進みます。
2.BtoBコンテンツマーケティング実施の目的設定
マーケティング課題が明確になったらコンテンツマーケティングを実施する目的を設定します。
BtoB企業のよくある目的設定は次の通りです。
・売上の向上
・商材の認知度を向上させる
・リード獲得数を最大化させる
・商材のブランドイメージを向上させる
・商材のLTV(顧客生涯価値)を最大化させる
目的の設定が完了したら次のステップに進みましょう。
3.ペルソナとカスタマージャーニーの作成
目的の設定が完了したらペルソナとカスタマージャーニーを作成します。
ペルソナとは、商材のターゲットをより明確化した一人の人物像です。ペルソナを設定することで「誰に向けて発信するか」が明瞭になるためコンテンツ制作の精度が向上します。
ペルソナの例は次の通りです。
コンテンツの精度を上げるためにも、ペルソナはできる限り具体的にしましょう。
ペルソナを設定したあとはカスタマージャーニーを作成します。カスタマージャーニーとは、自社の見込み顧客が商材やサービスを購入するに至るまでの行動や思考を一枚のスライドなどにまとめたものです。
カスタマージャーニーを作成することで、購入までのボトルネックや購入につながるトリガーなどを発見できる可能性があります。
カスタマージャーニーの例は次の通りです。
4.KPIの設定
次に、コンテンツマーケティングを実施した際に達成すべきKPI(重要業績評価指標)を設定しましょう。KPIを設定することで目的達成へつなげるための的確な舵切りをおこなえます。
たとえば、よくある間違いとして、BtoBコンテンツマーケティングを実施している企業が「サイトの月間PV数が上がっているから施策は成功している」と勘違いしてしまうケースがあります。
コンテンツマーケティングは、マーケティング課題を解決するために用いるものであるため、サイトの月間PV数の向上だけに焦点を当てるのは間違っています。
KPIを設定することで、そういった間違った認識を正せるうえに、達成するべき指標を共通認識としてもつことができます。
たとえば、リードを獲得したい場合のKPIは「コンテンツ経由でのリード獲得数」「コンテンツの集客数」「コンテンツを展開しているSNSのフォロワー数」などです。
5.計測と改善の環境を作る
コンテンツマーケティングは実施した後が重要になります。計測と改善を繰り返すことで少しずつマーケティング課題の解決につなげるのがコンテンツマーケティングの基本であるためです。
たとえば、オウンドメディアでコンテンツを配信する場合は、Googleアナリティクスやサーチコンソールといった解析ツールを利用します。

BtoBコンテンツマーケティングと併用したい施策
マーケティング課題の解決に効果的なコンテンツマーケティング施策は次の通りです。
1. 診断コンテンツ
2. コンテンツSEO
3. メルマガ
4. Twitter
5. ウェビナー
以下では「各施策がどんな効果を望めるのか」「施策の事例」などを紹介します。
1.診断コンテンツ
診断コンテンツとは、ユーザーにゲーム感覚で複数の設問に回答してもらい、その回答結果を分析して診断結果を表示させる参加型のWebコンテンツです。
診断コンテンツは、ユーザーの回答に応じたパーソナライズな情報を提供できるため、有益だと感じてもらいやすく、興味を引きやすいというメリットがあります。
たとえば、ピクルスが提供しているマーケター診断2(マーケターとしての強み資質が知れる診断)では、実施数6万5,000回以上、SNSシェア1万回以上という非常に高い数値を記録しています。
またマーケター診断2では、診断結果を表示するページに「メルマガを登録して結果の続きを見よう」と記載し、メールアドレスの登録欄を設置することでリード獲得につなげています。
さらに診断コンテンツは、SNSと連携することで口コミや情報の拡散ができるというメリットもあります。
診断コンテンツについては「【脱しつこい広告】コンテンツマーケの主流は診断マーケティングになるか?」でも詳しく解説しています。
2.コンテンツSEO
コンテンツSEOとは、オウンドメディアなどを通じてコンテンツを配信し、Googleの検索上位に表示させることです。検索上位に表示させることで、継続的な見込み顧客の流入が見込めます。
たとえば、ピクルスが運営しているサイトでは「Twitterキャンペーン」「インスタキャンペーン」といったワードで検索ランキング1位を獲得し、毎月自動的な集客へつなげています。
コンテンツSEOは結果が出るまでに時間がかかりますが、上位表示できれば中長期的な集客が見込める効果的な施策です。コンテンツSEOの成功要因については後述します。
3.メルマガ
メルマガは、リード獲得や見込み顧客のナーチャリングなどに活用できます。
ナーチャリングをおこなう際は、顧客の購買意欲を段階的に引き上げていくステップメールが効果的です。
リード獲得に関しては、ピクルスが実際に配信した以下のメルマガをご覧ください。
上記メールの下部にピクルスが提供する診断コンテンツ作成ツール「ヨミトル」で作成した診断コンテンツを設置し、リード獲得につなげています。
BtoB業界におけるメルマガの開封率は平均20%、URL等のクリック率は平均1%とされています。上記ピクルスのメルマガでは開封率が30.7%、クリック率が2.8%と平均を大幅に上回る成果を出しています。
このように、メルマガを活用することでリード獲得やナーチャリングにつなげることが可能です。
4.Twitter
Twitterを通じてコンテンツを発信することで認知拡大や情報の拡散を促せます。継続的に配信することで信頼性も得られるでしょう。
Twitterの運営で大切なのは、ターゲットを明確化し、そのターゲットに向けた有益なツイートを発信することです。
ピクルスが運営するTwitterアカウントでも、ターゲットに有益だと感じてもらえる下記のようなツイートをすることで、認知拡大につなげています。
行列ができているラーメン屋に、つい並んでみたくなる心理効果を「同調効果」と言います。これは、脳にとって「判断」はとても重労働なため、多数派に従うことで判断を避けようとする脳の働き。実はこの働きは、恋愛のモテ期でも「人気のある人を選ぶ」という形で発生し、行動変容に影響します。
— 行動変容マーケ / ピクルス代表 (@pickles_inc) April 6, 2023
メールで中々返信が貰えない悩みを抱えた人向け行動変容テクニック。
タイムリミットをもうける
1.基本「本日中にお返事をお願いします」
2.デメリット「本日中にお返事をいただけないと間に合いません」
(続く— 行動変容マーケ / ピクルス代表 (@pickles_inc) April 5, 2023
SNSは、InstagramやFacebookなど、さまざまな種類がありますが、Twitterはテキストがメインであるため、無形商材を扱うBtoB企業に向いています。コストや工数も抑えられるため、Twitterは積極的に活用しましょう。
5.ウェビナー
ウェビナーとは、Web上で配信するセミナーです。配信への参加申込時にメールアドレスの登録を要求することでリード獲得につながります。
またウェビナーは、インターネットを通じて開催できるため、会場費を削減できることに加え、顧客側の参加ハードルを下げられるというメリットもあります。
ピクルスでも下記のようなウェビナーを開催し、リード獲得につなげています。
https://webinar-room.net/marketing_pr/content_marketing/702
上記のウェビナーでは、コンテンツマーケティングの基礎から最新の施策までを一挙公開しています。「webinar room」への会員登録(無料)で視聴できるため興味のある人はぜひご覧ください。

BtoBコンテンツマーケティングの成功事例3選
以下では、BtoBコンテンツマーケティングの成功事例を紹介します。
具体的な成果や成功要因などについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
1.【診断コンテンツ】株式会社オーネット
株式会社オーネットが提供する「O-net スーペリア」は、45歳以上のシニア層をターゲットにした「人生のパートナー探しサービス」です。スーペリアは、広告により50代・60代の女性の流入が増加している一方、男性の流入数が少ないという課題がありました。
そこで、スーペリアのマーケティング課題解決のために、ピクルスが提供する診断クラウド「ヨミトル」で「男性版!45歳以上の恋愛偏差値診断」を作成いただきました。
施策の内容は、男性向けの診断コンテンツLP(ランディングページ)を作成し、不足している男性ユーザーの獲得を目指すというものです。結果、広告経由で流入した男性の多くを資料請求につなげることができ、CPA(獲得単価)も想定以上に改善できました。
そのほか、実際にピクルスの「ヨミトル」で診断コンテンツを作成いただいた森口氏へのインタビュー内容については「CPA、契約率が大きく改善!ユーザーの行動を後押しする診断コンテンツ活用法」をご覧ください。
2.【Twitter】ボートレースまるがめ
ボートレースまるがめは、全国に24カ所あるボートレース場の一つで、香川県丸亀市が運営しています。まるがめは、キャンペーンを手動でおこなっていたのですが、フォロワーの増加に伴い手動での対応が難しくなったことと「フォロワーを増やしたい」という思いをきっかけに、ピクルスが提供する「キャンつく」をご活用いただくこととなりました。
結果、「キャンつく」利用前は6,000人程度だったフォロワーが約4カ月で2万人まで増加し、キャンペーンにかかっていた工数を大幅に削減できました。いまでは約9万人(2023年4月現在)のフォロワーを獲得しています。
「キャンつく」をご利用いただいた丸亀市ボートレース事務局さまへのインタビュー記事も併せてお読みください。
3.【コンテンツSEO】SNSキャンペーン活用ガイド
ピクルスが運営するオウンドメディア「SNSキャンペーン活用ガイド」は、ペルソナの主要検索ワードである「Twitterキャンペーン」「インスタキャンペーン」で1位を獲得し、毎月の流入とお問い合わせにつなげています。いまでは、認知拡大とリード獲得に大きな貢献をもたらす無くてはならないコンテンツとなりました。
ピクルスのオウンドメディアが成功した主な要因は次の通りです。
・3,000件以上のキャンペーン支援に基づいた独自性の高い情報発信
・SEOツール「ミエルカ」を利用した競合分析と記事リライトを活用したSEO対策
・社内コンテンツマーケターと社外ライター複数名によるコンテンツ量産体制の構築
また、ピクルスのオウンドメディアでは「誰が書いたか」を明確にすることより、権威性の向上も図っています。
▼記事内に執筆者のプロフィールを設置

コンテンツマーケティングを成功させる3つのコツ
コンテンツマーケティングを成功させるコツは次の通りです。
1. スケジュールの明確化
2. オズボーンのチェックリストを活用
3. 常に顧客視点をもっておく
以下にて解説します。
1.スケジュールの明確化
スケジュールは必ず明確化しておきましょう。コンテンツマーケティングを成功させるためには、スピード感と漏れのない進捗管理が重要になるためです。
具体的には「どういったコンテンツをいつまでに配信するか」「配信後いつ進捗を確認するか」などといったタスクの完了日を明確にしておく必要があります。
タスクと内容の期日を決めておくことで、対応の遅れを防げることに加え、スピード感のあるコンテンツマーケティングを展開することが可能です。また、設定したスケジュールは可視化してメンバーに共有しておくことをおすすめします。
2.オズボーンのチェックリストを活用
コンテンツの量産体制を構築する際のポイントは、オズボーンのチェックリストを上手く活用することです。オズボーンのチェックリストとは、アイデアを捻出するためのフレームワークです。
配信するコンテンツのアイデア出しに行き詰った際は、下記の表に当てはめて新しいアイデアを捻出しましょう。
▼オズボーンのチェックリスト
3.常に顧客視点をもっておく
常に顧客視点をもっておくことも重要になります。自社が伝えたいことのみを訴求しても顧客に有益だと感じてもらえないためです。有益度の低いコンテンツは、顧客離れの原因になることもあります。
そのため、作成するコンテンツは常に「顧客が見るとどう感じるか?」「顧客はどんな情報を知りたいか?」といった視点をもつことが大切です。
なお、自分が顧客になったときの思考や行動をインプットすることで、顧客視点を具体化しやすくなります。たとえば、自分が知らないことについて調べた際に感じた「この説明の仕方は分かりやすい」「この画像や動画は有益だな」といった感想を頭の中で復唱してインプットしておきます。
すると自分がコンテンツ作成する際に「あの時の自分の気持ちを考えると…」と客観的な視点をもてるようになります。何度も繰り返せば自然と顧客視点でのコンテンツ作成ができるようになるでしょう。

まとめ
本記事では「BtoBコンテンツマーケティングの実施手順」「コンテンツマーケティングを成功させるコツ」などを紹介しました。
コンテンツマーケティングは、低コストながらも多くの見込み顧客にリーチできるコストパフォーマンスの高い施策です。
とくに記事中でも紹介したピクルスの診断コンテンツ作成ツール「ヨミトル」はSNSやLPなどと相性が良く、大手企業から中小企業まで多くの企業様にご利用いただいています。
また前述の通り、ピクルスには、診断コンテンツ以外にもコンテンツSEOやSNSを活用したマーケティング成功実績もあります。
BtoBコンテンツマーケティングを成功させたい企業は、ぜひピクルスにご相談ください。
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ライター:山田 大地(やまだ だいち)
コンテンツマーケター
採用サイトやオウンドメディアなど多数のサイトに携わり、コンテンツマーケティングのいろはを習得。2018年からはSNS広告やMEOなどに領域を広げ、多角的に企業のマーケティングに携わる。休日は都内で盆踊りの練習に励む一面も。