失注メールを受け取ると、セールス担当者としてはガッカリしますし、「どう返信したら良いのか」と迷うこともありますよね。
しかし、失注メールは「終わり」ではありません。
適切な対応によって、一度失注した顧客から大型受注が決まることもあります。
当社でも「キャンつく」「ヨミトル」という法人向けサービスを提供していますが、実際に失注顧客から2年後に再検討いただいて受注、といった事例が多くあります。
この「逆転ホームラン」を可能にするのは、失注顧客との継続的かつ良好な関係構築。
失注メールへの返信は、その第一歩として非常に重要です。
当記事では、将来的な失注顧客の掘り起こしを可能にする返信メールのポイントや例文を、当社の経験に基づいてお伝えします。
ここでしか手に入らない知見ですので、ぜひ最後までご覧ください。
失注メールへ返信すべき理由

失注メールに返信すべき理由は、ズバリ、「顧客との良好な関係を構築できる」ことです。
「そんなのわかっているよ」と思われたかもしれませんが、実はこの一見当たり前のことが、ビジネスにおいて非常に重要な意味を持ちます。
多くの企業では、失注すると顧客とのコミュニケーションが途切れてしまいます。
商談中は積極的に連絡を取り合っていたのに、失注した途端に連絡しなくなれば「商品を売ることだけが目的だったのか」と相手の印象を損なってしまいます。
担当者としては「失注した=失敗した」と落ち込んでしまい、返信をためらうこともあるでしょう。弊社でも失注は日常茶飯事ですし、気持ちは分かります。
しかし、ここでピンチをチャンスに変えられるかが肝心です。
顧客の視点に立って考えると分かりますが、「失注=もうこの会社はダメ」というわけでははありません。本当に関係を絶ちたい相手であれば、メールをオプトアウト(配信停止)するはずです。
逆に言えば、オプトアウトされずにメールが届く限りは、お客様から嫌われているわけではないし、本当の失注でもないのです。
お客様からすると、たまたま今がタイミングではなかっただけで、一度お見送りしたけれど、しばらくしてから再検討して受注、といったケースが弊社でもよくあります。
特にBtoBサービスや高単価商材では、こういったケースは多いでしょう。
つまり、失注後も顧客との良好な関係を構築することで、将来の商談や再検討などのチャンスを生み出しやすくなるわけです。
「良好な関係」の本質とは、「顧客の役に立つ存在であること」です。
失注メールへの丁寧な返信は、関係構築のスタートライン。
例えば、失注に至った理由が「自社商品やサービスに対する不満」であった場合は、改善策を提示することで再検討を促せます。また、単に「またの機会に」と言うだけでなく、具体的に関係を継続する意思を伝えることが大切です。
このように、顧客のメリットを考えた対応を続けることで、顧客と継続的かつ良好な関係を構築でき、将来的なビジネスチャンスにつながるのです。
なお、失注顧客を掘り起こし、将来の売上につなげるための方法論は、下記資料で詳しくまとめています。ぜひお役立てください。
失注メール返信の基本
失注メールを返信する際には、以下の構造で組み立てると効果的です。
検討してくれた事に対して感謝する
顧客の状況やお断りについて理解を示す
期待に応えられなかった事へお詫びする
継続的な関係を促す言葉で締める
この流れに沿うことで、相手に好印象を与えながら将来の関係維持に繋げられます。
1.検討してくれた事に対して感謝する
例)「この度は弊社商品をご検討いただき、誠にありがとうございました」
失注となったものの、取引先は労力や時間をかけて自社の提案を検討してくれています。
そのことに対してお礼の気持ちを伝えることはマナーであり、信頼関係構築にも大きな影響を与えます。
今後の関係性を良好にし再度提案の機会をもらえるよう、検討してくれた事へのお礼をまずは伝えましょう。
2.顧客の状況やお断りについて理解を示す
例)「現在の貴社の状況やご予算面でのご事情があるとのこと、十分理解しております。提出いたしました見積もりについて、今回はお見送りとのこと承知いたしました」
なぜ今回見送りになったのかを汲み取り、それを受け入れる姿勢を示しましょう。これにより「この会社は自分たちの状況を理解してくれている」という印象を与えられます。
また、断りを受け入れた旨をはっきり伝えることも大切です。
お見送りとなったことに曖昧な回答をしてしまうと、相手に「断ったのにまた何か提案してくるのでは?」と不安を与えてしまい、自社の印象が悪くなりかねないので気をつけましょう。
3.期待に応えられなかった事へお詫びする
例)「今回は弊社の力不足により、ご期待に添えず大変申し訳ございませんでした。今後は貴社のニーズに沿った提案ができるよう、更なる努力を重ねて参ります」
特に接待の日程調整などでは相手に相当な労力や時間を割いてもらっているため、必ずお詫びの文面を添えましょう。
このようにお詫びの文面とともに今後の方針を伝えることで、再度商談機会などのチャンスを得られるように努めることが大切です。
4.継続的な関係を促す言葉で締める
例)「今後も貴社にとって有益な情報をご提供させていただきます」「今回は残念な結果となりましたが、今後も機会がございましたら弊社製品をご検討のほどよろしくお願いいたします」
失注メールへ返信する際の締めくくりは、相手と今後の継続関係を促す言葉であることが望ましいです。
また、今後も良好な関係を築けるよう、電話連絡や直接面会などで積極的にコミュニケーションをとっていくことも重要です。
【シーン別】失注メールへの返信例文7選

ここでは、以下7つのシーン別に失注メールへの返信例文を紹介します。
見積もりで失注した時
入札で失注した時
コンペで失注した時
商談で失注した時
新規営業・提案を断られた時
接待を断られた時
失注理由を確認したい時
いずれも先程の「返信の基本」を押さえた文面になっているので、テンプレとしてご活用ください。
見積もりで失注した時の返信メール例文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様お世話になっております。
この度は弊社に見積もりを依頼いただき、誠にありがとうございました。
見積もりの検討結果につきまして、今回はお見送りとのこと承知いたしました。
提出いたしました見積もりが貴社のご予算やニーズに合わず、お見送りとなってしまったことを大変残念に思っております。今後も、貴社のお力になれるよう尽力させていただきたいと思っております。
役立つ情報や提案がありましたら、提供させていただけると幸いです。
何かご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともご要望がございましたら、誠心誠意対応してまいります。株式会社〇〇
〇〇部 〇〇
入札で失注した時の返信メール例文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様お世話になっております。
この度は入札の機会をいただき誠にありがとうございました。
入札結果につきまして、今回はお見送りとのこと承知いたしました。
残念ながら貴社にとって最適な提案を行えず、お見送りとなってしまったことを心よりお詫び申し上げます。今後も、貴社のお力になれるよう尽力させていただきたいと思っております。
役立つ情報や提案がありましたら、提供させていただけると幸いです。
何かご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともご要望がございましたら、誠心誠意対応してまいります。株式会社〇〇
〇〇部 〇〇
コンペで失注した時の返信メール例文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様お世話になっております。
ご丁寧にご連絡をいただき感謝申し上げます。
この度のコンペの結果、弊社サービスの採用をお見送りになるとのこと承知いたしました。
貴社にご満足いただける提案をできず、誠にお詫び申し上げます。今後も、貴社のお力になれるよう尽力させていただきたいと思っております。
役立つ情報や提案がありましたら、提供させていただけると幸いです。
何かご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともご要望がございましたら、誠心誠意対応してまいります。
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇
商談で失注した時の返信メール例文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様お世話になっております。
この度は弊社との商談を受けていただき、誠にありがとうございました。先日の提案内容につきまして、お見送りになるとのこと承知いたしました。
貴社のご要望に沿った提案を行えず、お見送りとなってしまったことを心よりお詫び申し上げます。今後も、貴社のお力になれるよう尽力させていただきたいと思っております。
役立つ情報や提案がありましたら、提供させていただけると幸いです。
何かご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともご要望がございましたら、誠心誠意対応してまいります。株式会社〇〇
〇〇部 〇〇
新規営業・提案を断られた時の返信メール例文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様お世話になっております。
お忙しい中ご連絡をいただき、感謝申し上げます。貴社のご状況について承知いたしました。
この度は貴社の状況に応じた提案ができず、誠に申し訳ありませんでした。今後も、貴社のお力になれるよう尽力させていただきたいと思っております。
役立つ情報や提案がありましたら、提供させていただけると幸いです。
何かご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともご要望がございましたら、誠心誠意対応してまいります。株式会社〇〇
〇〇部 〇〇
接待を断られた時の返信メール例文
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様お世話になっております。
ご丁寧に返信をいただきありがとうございました。今回はご予定が合わないとのことで、辞退の旨承知いたしました。
直前でのお誘いとなったこと、誠に申し訳ありませんでした。今後も、貴社のお力になれるよう尽力させていただきたいと思っております。
役立つ情報や提案がありましたら、提供させていただけると幸いです。
何かご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともご要望がございましたら、誠心誠意対応してまいります。株式会社〇〇
〇〇部 〇〇
失注理由を確認したい時の返信メール例文・聞き方
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様お世話になっております。
この度は弊社の提案をご検討いただき誠にありがとうございました。ご契約を見送られるとのことで、承知いたしました。
貴社のニーズに沿った提案ができなかったこと、誠にお詫び申し上げます。私個人としましては、最適な提案を行い貴社の新規事業を後押ししたいと考えておりましたので、自身の力不足を反省しております。
差し支えなければ、この度の提案がお見送りとなった理由をお伺いできないでしょうか?今後の提案に役立てるため、貴重なご意見をお伺いできますと幸いです。
今後も、貴社のお力になれるよう尽力させていただきたいと思っております。
役立つ情報や提案がありましたら、提供させていただけると幸いです。
何かご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともご要望がございましたら、誠心誠意対応してまいります。株式会社〇〇
〇〇部 〇〇
さらに良好な関係を築くためのテクニック

返信メールとしては先程の例文だけでも十分ですが、より良い関係構築のためにはもうひと工夫できることがあります。
そのテクニックとはズバリ、「返信メールで顧客の役に立つ情報を送ること」です。
最初にお伝えした通り、「良好な関係」の本質とは、「顧客の役に立つ存在であること」です。
顧客としては、お見送りを伝えた相手から直接グイグイ来られると引いてしまいますが、お役立ち情報という形であれば、不安やリスクなくメリットだけを享受できます。
「失注したのにこんな『ギブ』をしてくれるなんて、良い会社だな。今後もこの会社との関係は続けていきたいな」という気持ちになるわけです。
当社では実際にこのテクニックを実践することで、将来の商談や再検討などのチャンスに繋げています。
具体的には、商談でのヒアリングに基づいて、顧客のメリットとなる「ギフト」として、お役立ちコンテンツ等の情報を送付します。
「ギフト」の例としては、以下のようなものがあります。
・自社のオウンドメディアの記事
・自社のお役立ち資料(ホワイトペーパー)
・自社、他社に限らず、役立ちそうな商材やサービス
・その他役立ちそうな記事やニュース、書籍などの情報
できれば自社のコンテンツで、サービス領域に関わるものを選んだ方が、将来的なチャンスには繋がりやすいでしょう。
ただし「売り込み」の意識が出すぎると逆効果なので、あくまで「お客様が欲しいものを渡す」ことが大切です。
自社のコンテンツに限らず、他社のサービスや一般公開されているニュース記事などをお送りするのも一案です。
場合によっては、競合他社の情報でもかまいません。お客様の利益を第一に考えている真摯な姿勢が伝わり、長期的な関係構築に繋がります。
関係構築ができたお客様であれば、いずれ「掘り起こし」の機会も発生します。
失注後の休眠顧客をメール✕コンテンツで掘り起こし、成果に繋げるメソッドについては、下記資料で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
なお、失注返信メールで絶対にやってはいけないのが「アンケートフォームを送ること」です。
一般的にはやった方が良いとされていますが、お客様目線だと「自社の今後の利益のために、さらにこちらに手間をかけさせようとしている」という「テイク」に映ります。
もし、実施するとしたら「信頼関係を構築できている」と核心がある状態で、メールベースでいくつか質問をする形がよいでしょう。
繰り返しになりますが、失注後というタイミングだからこそ、
・必ず先にお客様への「ギブ」をする
・お客様から見て「テイク」になっていないかを考える
という点には注意しましょう。
最後に当社からあなたへの「ギブ」として、先程の「お役立ち情報を掲載した返信メール」の例文を載せておきます。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様お世話になっております。
この度は弊社の提案をご検討いただき誠にありがとうございました。
先日の提案内容につきまして、お見送りになるとのこと承知いたしました。
貴社のご要望に沿った提案を行えず、お見送りとなってしまったことを心よりお詫び申し上げます。
商談の中でお伺いした「営業効率化」のお悩みに関連して、何かご協力できることはないかと考え、下記コンテンツへのアクセス権を付与させていただきました。
営業チームのパフォーマンス向上に役立つ「営業活動診断ツール」
わずか3分程度で現状の課題と改善ポイントが明確になりますので、チーム運営の参考にしていただければ幸いです。今後も、貴社のお力になれるよう尽力させていただきたいと思っております。
役立つ情報や提案がありましたら、提供させていただけると幸いです。
何かご不明点やお気づきの点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後ともご要望がございましたら、誠心誠意対応してまいります。株式会社〇〇
〇〇部 〇〇
まとめ
失注メールへの返信は顧客との良好な関係を構築し、今後のビジネスにつなげる上で重要です。
失注メールへの返信で大切なことは、検討していただいたことへの感謝などを伝え、相手からの印象をアップさせ継続的な信頼関係を構築することです。
失注メールへの返信に迷ったら、今回の内容を参考にしてみてください。










