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診断ツールのメリットとは?人間心理をビジネスに活用する方法を解説
更新日:2024/07/18 公開日:2024/01/22
人間心理というのは、非常に複雑で多様なもの。人はそれぞれに異なる性格や嗜好、価値観を持っていますが、それらの違いを正確に把握することは、なかなか難しいものです。この把握が難しい人間心理を分析するためのツールが「診断ツール」です。
診断ツールは、ビジネスの様々な場面で、有効的に活用できます。例えば、マーケティングでは、診断ツールによって顧客分析が行え、マネジメントでは、従業員の性格や能力を把握した組織運営に利用可能です。
この記事では、診断ツールのメリットと、人間心理をビジネスに活用する方法について、詳しく解説するとともに、オリジナルの診断ツールによって得られるビジネス効果についても解説します。
※当コンテンツは、ネット集客で差をつける診断コンテンツの開発・運用に効果を発揮する診断作成ツール「ヨミトル」を提供するピクルスが監修しています。
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目次
診断ツールとは
診断ツールとは、診断コンテンツを活用した分析ツールです。診断コンテンツとは、質問やテストなど、人や物の状態や特徴を測るためのコンテンツです。診断ツールは、診断コンテンツの結果をもとに、分析や評価、提案などを行います。
この診断ツールには様々な種類がありますが、大きく分けると、「技術的な問題点」を診断するツールと、「人間心理」を診断するツールの二つに分けられます。技術的な問題点を診断するツールとは、コンピューターや機械などの故障や不具合を検出するものであり、人間心理を診断するツールとは、人の性格や傾向、能力などを測定するものです。
近年、特に注目されているのが「人間心理の診断ツール」です。現在、人間心理の診断ツールは、ビジネスや教育など、多くの分野で活用されています。このツールは、人の心の動きや思考パターンを可視化することで、自己理解やコミュニケーションの円滑化、パフォーマンス向上などに効果を発揮しています。
人間心理分析の重要性
現代社会は、情報化が加速しています。人々は自分の興味や関心に応じて、大量の情報やサービスへ気軽にアクセスできるようになりました。また、異なる文化や価値観を持つ人とも交流する機会が増え、社会の多様性は拡大しています。
このような社会変化にともない、人々の選択権は購買や労働において大きく拡大しています。
この自由な選択の拡大は、組織に大きな課題を与えました。組織は個人の選択権が拡大したことで、その心理的な要求に応えられなければ、顧客や従業員に支持されない可能性が高まっています。そのため、組織にとって、人々の心理を分析することがとても重要な課題となっています。
マーケティングにおける重要性
現在は、商品やサービス、情報が大量にあふれている時代です。あまりにも情報が多くなったことで、「自分で商品を探して選択しよう」としても、何を選べば良いか迷ってしまう「買い物ストレス」が増加しています。
実際、博報堂の調査では「手間をかけたい買い物と効率的に選びたい買い物を意図的に分けている」と回答した人が全体の約71%を占めていることが分かっています。これは多大な選択肢の中から、自分に合ったものを探したり選んだりする際にかかるストレスを回避する行動だと言えるでしょう。
【参考】博報堂News『「選ばない買い物」へと向かう生活者』
そのため、マーケティングにおいては顧客に情報提供するだけでなく、顧客が自分の心理的な要求を理解し、適切な検討や選択を行えるようサポートする必要が生じています。
マネジメントにおける重要性
情報化社会の進展により、社会はますます速いスピードで変化しています。同時に、組織に求められる価値観や、組織内で働く人の価値観も多様化が進みました。組織を取り巻くこのような変化に対して、従来の画一的なマニュアルだけでは、社会からの要請に対応するのが難しくなっています。
たとえば、dodaの調査では「不満を感じても特に何もしない」と回答した人が全体(5,000人)の約43%を占めており、ストレスや心理状態を表に出していないことが分かります。
そこで注目されているのが、組織における従業員の心理状態を可視化することです。診断ツールを活用すれば従業員一人一人のモチベーションやストレスの度合い、意見や要望などを把握できます。これらの情報は経営者やマネジャーにとって重要な情報源となり、組織の問題や課題の早期発見につながります。
これらの情報を元に、個人の目標設定や方向性の修正・サポートや教育の提供などを行うことで、組織全体のパフォーマンスが向上し、組織としての柔軟性や競争力を高めることが可能です。
診断ツールのメリット
人間心理の状況を把握できる診断ツールは、ビジネスにおいて様々なメリットがあります。
ここでは、診断ツールをマーケティングやマネジメントに利用するメリットについて、解説します。
状態の可視化
診断ツールは一定の判断基準をベースに、顧客や従業員の状態を把握できるツールです。顧客や従業員の状態とは、ニーズや嗜好、価値観、動機づけ、性格やスキルなどが含まれます。
これら人間の内面に関する状態を、従来は管理者が抽象的にしか把握できませんでした。しかし、診断ツールを利用すれば、顧客や従業員の状態を数値化することで、統一した基準の元に可視化できるようになります。
顧客や従業員の状態を可視化できると、マーケティングやマネジメント上の問題点が明確になり、効果的な対策を立案できるようになります。例えば、顧客一人一人のニーズや嗜好に合わせた商品やサービスの開発や提供、または従業員の能力や志向に合わせた役割分担や教育や研修の実施などが可能です。
さらに、問題点や課題の統一ならびに共有を図ることで、組織内のコミュニケーションや協力がスムーズになり、柔軟で素早い対応やサポートを実行できるようになります。
データによる分析
診断ツールは、人間心理に関する情報をデジタルデータ化できます。それにより、人間心理を統計的手法によって分析できます。統計的分析とは、データの傾向や関係性、因果性などを数学的に探ることで、より詳細に情報を分析することです。
例えば、顧客の属性や購買履歴、価値観や志向性を統計的に分析すれば、顧客がどのような購買行動を取るかの予想が可能です。また、従業員の能力やモチベーション、性格傾向を分析すれば、チームの目的に最適なメンバー選定や従業員のスキルアップなどに活用できます。
また、データ分析に基づく改善策の実施や効果測定を行い、その運用ノウハウが高まれば、より自社の状況に適した施策や提案へとつながります。
選択のサポート
現代は、選択肢の多い時代です。購買行動やキャリア形成において、人は自分にとって最適なものや「自分らしさ」を見いだせるものを選択したいと考えています。
しかし、選択肢の多さは、必ずしも喜びや快適さにつながるとは限りません。時には、「何を選べば良いか分からない」「選択の責任を負いたくない」という迷いや不安につながる場合もあります。このような迷いや不安に対して、診断ツールを活用すれば、顧客や従業員に適切なサポートを行うことが可能です。
適切な選択のサポートは、ビジネスに大きな成果をもたらします。例えば、顧客へのサポートは、顧客へ価値ある商品やサービスの購入を促し、リピートや口コミへとつなげることが可能です。また、従業員へのサポートは、やりがいや価値を感じられる仕事や職場へ配置でき、モチベーションやパフォーマンスの向上を期待できます。
マーケティングにおける活用場面
マーケティングにおいて診断ツールを活用すれば、顧客のニーズやモチベーションに応じたコミュニケーション施策や販売戦略へとつながります。また、魅力的な情報やおすすめなど、顧客に新たな価値を提供することも可能です。
ここでは、マーケティングにおける診断ツールの活用場面について、解説します。
認知拡大
人間心理は、人の悩みや幸せに深く関わっています。心理学における三大巨頭の一人であるアルフレッド・アドラーは、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と語っています。それほど、人間心理とは、多くの人にとって関心の高いテーマなのです。
そのため、人間心理に関係する情報は、多くの人の関心を集めます。性格、適職、恋愛など、人の生き方や人間関係に関する情報は、幅広いユーザーの好奇心や自己理解を刺激します。近年では、MBTI診断などの性格分析が注目されているのも、人気の表れと言えるでしょう。
このような人間心理と自社の商品やサービスを関連させた情報発信は、多くの人への認知拡大につながります。顧客はこれらの情報から自分の内面に抱えている問題点を呼び起こされ、提供される商品やサービスが解決のヒントを与えてくれることを期待するからです。
また、商品やサービスを使って満足感を得られたら、顧客はその情報をSNS等で発信し、誰かと共有したいと考えます。この行動が更なる認知拡大につながり、商品やサービスの魅力を多くの人に広められるでしょう。
※参考 認知拡大を目的に診断コンテンツを活用「リーダーのための孤独度診断」
リード獲得
リードとは、商品やサービスに興味を持ち、購入に至る可能性のある「見込み顧客」のことです。リード獲得はマーケティングにおいて重要なプロセスであり、成約率の高い顧客の確保へとつながります。
診断ツールは、リード獲得においても有効なツールであり、そのテーマによって、特定ターゲットへのアプローチが可能です。例えば、恋愛や結婚に関する診断ツールであれば恋愛や結婚に関心のあるターゲットにアプローチでき、適職やスキルに関する診断ツールであれば、就職、転職、キャリアアップに関心のあるターゲットを集められます。
実際に診断ツール「ヨミトル」を導入した企業では、導入前と比較し会員登録数が3.6倍に増加しています。
特にマス広告ではアプローチしづらいニッチ市場のリード獲得に、診断ツールはとても効果的です。ニッチ市場とは、特定の分野やジャンルに特化した市場のこと。ニッチ市場のターゲットに特化した診断ツールは、ピンポイントのターゲットへ的確にアプローチできます。
※参考 特定職種にアプローチする診断「管理部門性格タイプ診断」
商品・サービスの販売
顧客は様々な商品やサービスの中から、自分のニーズや嗜好に合致するものを選択したいと考えています。しかし、選択肢が多すぎることで検討や選択が難しくなり、何を選べば良いか分からなくなっています。このような状況において、診断ツールは、個人に応じた商品やサービスの選択を的確にサポートすることが可能です。
診断ツールは、人の心理的な特徴やニーズに基づいて、一人一人の顧客に即した商品やサービスをおすすめできます。また、検討や選択に費やす時間を減らすことで、「時間」という価値を提供することも可能です。
このようなサポートは、パーソナライズ商品のように個人対応した商品には、とても効果的です。パーソナライズ商品とは、顧客の性格や嗜好に合わせて、オーダーメイドやカスタマイズされた商品です。診断ツールは顧客の性格や嗜好に合った選択をサポートすることで、パーソナライズ商品のマーケティングには欠かせないツールとなっています。
※参考 肌悩みを診断してスキンケア商品をおすすめし、EC流入数3倍に 「あなたにおすすめ!素肌の呼吸のととのえかた。」
マネジメントにおける活用場面
診断ツールは、組織サーベイにおいても効果的なツールです。組織サーベイとは、組織の現状を可視化するために、企業が従業員に対して実施する調査です。診断ツールは、従業員の心理的な特徴やニーズを測定することで、組織サーベイの質や効率を向上させられます。
ここでは、診断ツールが組織サーベイにおいて、どのように活用されているかを紹介します。
組織の問題把握
どのような組織であれ、その内部には様々な問題を抱えているものです。しかし、それらの問題には、顕在化しているものと、潜在化して把握するのが難しいものとがあります。
潜在化しやすい問題の特徴は、その大きな原因が従業員の人間心理に根付いていることです。例えば、従業員のモチベーションやパフォーマンス、組織文化やコミュニケーションなどの要素は、人間心理がそのベースとなっています。
しかし、人間心理は、その状況を外部から把握するのは容易ではありません。また「約43%の人は不満やストレスを表に出していない」というdodaのアンケート結果からも、把握の難しさが伺えます。
このような従業員の人間心理把握において、診断ツールは効果的に機能します。診断ツールは、回答者に診断結果という情報によって、回答者が自己理解や自己改善できる有益な情報を提供します。これが回答者の参加意欲や回答率を高め、より精度の高い情報把握につながります。
※参考 社員の状況を把握する診断「ドリームキラー診断」
人事・教育
社会の価値観が多様化するのに伴って、従業員の価値観も多様化しています。従業員は、自分の能力や志向に合った仕事や職場を求めるようになり、従来のように画一的な人事や教育では、従業員から受け入れられなくなりつつあります。
そのため、現在、多くの企業に求められているのが、従業員の価値観や状況に合わせた人事政策や教育プログラムです。従業員の心理的な特徴やニーズに応じて、適切な評価や配置、教育や研修を行うことは、従業員の満足度やロイヤリティを高め、組織の効率的マネジメントや組織力のアップに貢献します。
このような従業員の価値観や状況に合わせた人事や教育を進めるためには、従業員の人間心理を把握することが大切です。診断ツールは従業員の心理的な特徴やニーズの把握に優れているため、従業員の心理に合わせた人事政策や教育・研修の推進に、大きな効果を発揮します。
※参考 教育・研修に診断コンテンツを活用「ソーシャルスタイル診断」
採用活動
採用活動においても、診断ツールはとても効果的な働きをします。これまでも、診断ツールは適性検査のSPIなどが、採用活動において広く使われていました。診断ツールは応募者の性格や能力特性を把握でき、採用選考の重要な検討資料となります。
このような採用活動において、自社の特性に応じた診断ツールを活用することは、採用業務の効率化につながります。自社が求める人材像や能力要件に合わせた診断ツールを採用活動に取り入れれば、自社にフィットした応募者の選考や評価を効率化することが可能です。
さらに、自社キャラクターなどを用いた診断ツールは、自社の魅力や特徴のアピールにも活用できます。
※参考 人材採用に活用するオリジナル診断「ポケモン自己分析」
オリジナル診断ツールのメリット
現在、世の中では多くの診断ツールが販売されています。これらのツールは、自社のニーズにマッチすれば、マーケティングやマネジメントにおいて、とても効果的に活用できます。
その一方で、診断ツールを積極的に活用していると、自社ニーズにうまくマッチしない点が出てくるケースが多々あります。そのような場合におすすめなのが、自社オリジナル診断ツールの活用です。
ここでは、オリジナル診断ツールのメリットについて、紹介します。
他社との差別化
既存の診断ツールは、価格や機能に優れているものも多く、マーケティングやマネジメントの様々な場面において、有効的に活用できます。しかし、既存の診断ツールは、競合他社も同様に利用している可能性があります。そのため、既存の診断ツールの活用だけでは、他社との明確な差別化につながらないかもしれません。
一方、オリジナル診断ツールは、他社との差別化を明確に図れます。自社が求める人材像や顧客像に合わせて独自に設計や開発した診断ツールであれば、基本的に他社が完全に真似ることはできません。オリジナル診断ツールは、マーケティングやマネジメントにおいて、他社との決定的な差別化要因となります。
状況に応じたカスタマイズ
既存の診断ツールは汎用性が高いものの、個別企業のニーズに対応しているわけではありません。そのため、自社なりのニーズが発生しても、思うようにカスタマイズできないケースがあります。
しかし、オリジナルの診断ツールであれば、自社ニーズに応じた柔軟なカスタマイズが可能です。例えば、診断ツールのテーマや質問、回答や結果などを、自社のビジネスやブランドに合わせて変更できます。
また、オリジナル診断ツールの運用やカスタマイズを積み重ねることは、自社ビジネスの強力なノウハウとなっていきます。そのノウハウは診断ツールの品質や効果を高め、企業の独自性や競争力へとつながります。
オリジナル診断ツールなら「ヨミトル」
オリジナル診断ツールは、自社のマーケティングやマネジメントノウハウを高め、他社との差別化に貢献します。しかし、オリジナル診断ツールの作成や運用は、経験のない企業にとって難しい一面もあります。
そのような企業におすすめしたいのが、診断クラウドサービス「ヨミトル」です。
「ヨミトル」は診断ツールの作成から運用までをリーズナブルに始められる診断クラウドサービスです。
ここでは、「ヨミトル」をオリジナル診断ツール作成に利用するメリットについて紹介します。
診断ツールを簡単作成
オリジナル診断ツールを作成するには、マーケティングやマネジメントの知識とは別に、診断独自の開発ノウハウが必要です。
しかし、診断開発ノウハウを持つスタッフが社内に在籍しているケースは稀で、外部へ制作依頼すると、運用開始後に自社内で調整やカスタマイズがしづらいというデメリットが発生します。
しかし、診断クラウド「ヨミトル」を活用すれば、自社内に診断の専門家がいなくても、ロジック種別と設問の形式を選ぶだけで診断ツールを作成できます。
また、「ヨミトル」に備えられているAIサポートや「作成済み診断」からのひな型を流用をすれば、より簡単に作成することも可能です。
さらに、追加料金不要で診断ツールを修正できるため、自社ニーズに合わせて素早くカスタマイズできます。
実際にヨミトルをご利用いただいたお客様の声は、こちらでご紹介しています。
リーズナブルな制作費
通常、診断ツールを外部に制作依頼すると、企画内容によっては300~500万円ほどの制作費が必要です。
この制作費は気軽に着手できる金額とは言えず、いきなり本格導入を意思決定するのはなかなか難しいでしょう。
しかし、診断クラウドサービスの「ヨミトル」は、目的に合わせて、8つの料金プランをご用意しています。「ヨミトル」は初期費用20万円・月額費用5万円(年間利用)と、外部に制作依頼するよりも50%〜80%のコスト削減が可能です。
「ヨミトル」を上手に活用すればスポットで診断コンテンツをテストし、ユーザーの反応をを分析した上で本格展開を検討できます。
まとめ
ここまで、診断ツールのメリットと活用場面について解説しました。今後、マーケティングやマネジメントにおいて、人間心理はますます重要な要因になっています。だからこそ、自社に適した診断ツールを活用して顧客や従業員の心理に寄り添うことが、ビジネスで成功するための重要なポイントとなっていくでしょう。
ぜひ、自社にマッチした診断ツールを活用して、顧客や従業員の人間心理分析を自社のノウハウとして確立していきましょう。
また、「診断ツールを顧客理解に活用してみたい」「より効果的なマネジメントにつながる診断ツールを作成してみたい」とお考えであれば、ぜひ、診断クラウドサービス「ヨミトル」のご利用をご検討ください。
想定される活用シーン
想定される診断タイプ
ライター:トライフィール
心理学マーケター
任天堂の大ヒットDSソフト「レイトン教授と不思議な町」の監修を務めた心理学者「多湖 輝」氏のもとで診断を開発。心理学、脳科学、行動分析などをベースに大手メーカー、大手出版社での開発実績をもつ。SNS発信とブログ運営で身につけた文章術を用いて「人間心理×ビジネス」の在り方を次の世代へと紡ぐ。 ・SNS https://x.com/trifeel1 ・HP https://trifeel.co.jp/