近年、診断コンテンツは、その高いエンゲージメント効果と顧客データの収集能力から、マーケティングツールとして幅広い分野で活用されています。なかでも、30年以上にわたり診断制作に携わってきた筆者(トライフィール)が、最も多くの企業から依頼を受けるのが「適職診断」です。人材採用市場において、適職診断の導入は一般的なマーケティング戦略として定着しています。求職者の自己理解を深め、企業との最適なマッチングを促進する適職診断は、採用効率の向上と質の高い人材確保において、重要な役割を果たしています。そこで、この記事では、診断作成のプロが「適職診断」のビジネスにおける有効性とともに、その作成方法までを徹底的に解説します。なお、下記資料では記事内で公開できない転職・求人業界向け診断事例の情報も公開しているので、気になる方はご覧ください。>>転職・求人業界向け 診断成功事例集※当コンテンツは、コンテンツマーケティングで差をつける診断作成ツール「ヨミトル」を提供するピクルスが監修しています。人材採用に定着した「適職診断」なぜ、これほどまでに適職診断が求められるようになったのでしょうか?その背景には、職業選択の多様化や転職市場の活性化、そして企業が求職者の適性をより深く理解し、適切な人材を確保したいというニーズの高まりがあります。ここでは、適職診断の基本的な仕組みとともに、求職者と企業にどのようなメリットを提供しているかについて解説します。適職診断とは?適職診断とは、個人の性格やスキルなどを分析し、その人に合った職業やキャリアの方向性を客観的に示すツールです。この診断では設問に回答すると、自分に合った職業タイプや向いている業界が分かるため、就職・転職活動をサポートする手段として広く活用されています。適職診断の多くは、心理学的な理論や統計データに基づいて作成されており、回答者の特性を多角的に分析します。診断結果は、具体的な職種だけでなく、どのような職務環境が合っているか、どのようなスキルを伸ばすべきかなど、キャリアプランを考える上で役立つ情報も提供することが可能です。現在、多くの人材採用サイトや企業の採用ページで適職診断が提供されており、求職者の自己理解を促進するとともに、企業側も適性のある人材を集める手段として活用しています。適職診断が求められる背景現代社会は、かつてないほどのスピードで変化し、職種の多様化が進んでいます。インターネットの普及により、世界中の情報にアクセスできるようになり、新しいビジネスや働き方が次々と生まれている状況です。そのため、求職者は膨大な選択肢の中から、自分に合った職業を見つけるのが難しくなっています。この課題をサポートするツールとして、強く求められるようになったのが「適職診断」です。適職診断は、職業選択に迷う求職者に対して、自分に合った職業を見つけるためのヒントを提供します。また、働く上での強みや弱み、価値観を明確にして、どのような仕事に適性が高いのかを客観的に把握できます。また、企業側にとっても、適職診断は自社のニーズに合った人材を見つけるための重要な指標となります。適職診断を活用すれば、履歴書や面接だけでは判断しきれない求職者のスキルや適性を評価することが可能です。適職診断を活用することで、企業は自社の文化や職務内容にマッチする人材を効率的に見つけ出せます。このように、職種の多様化、求職者の自己理解のニーズ、企業の人材マッチングのニーズなどの要因が複雑に絡み合っていることが、適職診断の需要を高めている背景です。求職者のメリット求職者のメリットは次の通りです。・自己理解の促進・効率的な就職・転職活動・入社後の満足度向上まず、求職者は適職診断を通じて、自分の強みや弱み、仕事への価値観などを客観的に把握できます。これにより、今まで気づかなかった自分の特性や才能を発見し、自己理解を深めることで、自分の能力を最大限に発揮できる仕事、やりがいを感じられる仕事を見つけやすくなります。次に、適職診断の結果は、就職・転職活動の方向性を明確にする上で、とても役立つ情報です。膨大な求人情報の中から、自分に合った企業や職種を効率的に絞り込め、就職・転職活動における無駄な時間や労力を削減できます。また、自己PRや面接対策においても、適職診断の結果を参考にすれば、より説得力のあるアピールが可能です。さらに、適職診断は、入社後のミスマッチ防止にもつながります。入社前に自分の適性を客観的に把握しておけば、企業との相性を事前に見極められ、入社後に「こんなはずじゃなかった」という後悔を減らすことが可能です。企業のメリット企業のメリットは次の通りです。・入社後のミスマッチを防げる・求職者に信頼感や親近感を感じてもらえる・サイトのブランドイメージ向上・採用コストの削減企業は、適職診断の結果を活用すれば、求職者の潜在的なスキルや適性を客観的に評価し、従来の採用活動では見えにくかった部分を可視化できます。これにより、入社後のミスマッチを減らし、早期離職を防ぐことが可能です。また、適職診断は、求職者とのエンゲージメントを高めるための効果的な手段となります。例えば、求職サイトなどが求職者に診断結果に基づくフィードバックやキャリアアドバイスを提供すれば、求職者のサイトに対する信頼感や親近感を構築することが可能です。これは、求職サイトにとって求職者と求職案件のマッチングをうながすだけでなく、サイトのブランドイメージ向上にもつながります。さらに、適職診断は、採用活動を行う企業に対して、リード獲得、応募者増加、採用コスト削減などの効果を生み出します。企業が独自の適職診断をWebサイトやSNSで公開すれば、多くの潜在的な候補者にアプローチして、リード情報を獲得できます。「適職診断」のビジネス活用例適職診断は、人材採用の多岐にわたるニーズに応えられる、とても効果的なツールです。この診断は求職者の自己理解を深めるだけでなく、企業のブランディング、リード獲得、応募促進など、様々な目的で活用できます。ここでは、適職診断が実際にビジネスの現場でどのように活用されているのか、具体的な事例を紹介します。オウンドメディア流入の約50%が診断利用https://shindancloud.com/createlist/0X0ZaywZ株式会社タイミーは、スキマバイトサービス「タイミー」において、潜在顧客へのアプローチ強化のため、『あなたの隠されたスキル診断』を公開しました。この診断は、ユーザーの日常生活や趣味嗜好から自分の隠れたスキルを発見し、適した職種を提案します。『あなたの隠されたスキル診断』の目的は、ユーザーが自分のスキルを理解し、タイミーに掲載されている仕事への興味を喚起することです。診断結果では、ユーザーの強みに基づいた仕事がレコメンドされ、気になるユーザーはオウンドメディアへ、実際に働いてみたいユーザーはアプリダウンロードへと誘導します。この診断コンテンツは、記事流入したユーザーの約50%が利用するという高いエンゲージメント率を達成しました。これは、潜在的に新しい経験や副業に興味はあるものの、一歩を踏み出せずにいるユーザー層に効果的にアプローチできた結果と言えます。タイミーは求職者の自己理解を具体的な仕事へとつなげることで、潜在顧客の行動をうながし、アプリのダウンロード数増加を達成しました。SNSプロモーションで利用回数10万回突破https://shindancloud.com/createlist/dipディップ株式会社は、アルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」において、若年層へのリーチを広げるため、人気アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」とのコラボレーションによる『おすすめバイト診断』を実施しました。この診断は、自分の性格タイプからアニメのキャラクターと相性の良いアルバイトを診断するもので、エンタメ性の高い内容が特徴です。若年層ユーザーや初めてバイトを探す高校生をターゲットに、共感や発見を生むような企画として設計されました。診断結果はSNSで共有されることを想定し、X(旧Twitter)でのキャンペーンと連動させることで、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の創出を促進。診断参加数は10万回を超えました。その結果、「バイトル」はサイト認知度を大幅に向上させるとともに、若年層ユーザーとの接点を強化できました。リスティング広告で新規会員登録促進https://shindancloud.com/createlist/en-japanエン・ジャパン株式会社は、複数の転職支援サービスを展開する中で、ユーザーがどのサービスを利用すべきか迷うという課題を抱えていました。そこで、『あなたに合った転職サイト診断』を導入し、最適なサービスへの誘導と新規会員登録の促進を図りました。この診断は、年齢や現在の収入などの情報に基づき、ユーザーに最適な転職サイトを提案するコンテンツです。ユーザーは、診断結果から自分の状況に合ったサービスを見つけられ、効率的に転職活動を進められます。エン・ジャパンは、リスティング広告やMeta広告を活用して診断ページへの誘導を図り、診断結果に基づいて各サービスサイトへの流入を促進しました。その結果、エン・ジャパンは新規会員登録数を大幅に増加させるとともに、ユーザーと求人案件との効率的なマッチングを実現しています。このように適職診断は、リスティング広告と組み合わせることで、新規会員登録の促進に効果的なツールとなります。自社サイトで1万回以上の診断利用https://shindancloud.com/createlist/cmec株式会社シーメックは、初期研修病院のマッチング情報検索サイト「シーメック」において、医学生向けの診療科選びをサポートする『シーメック診療科診断』を導入しました。この診断は、医学生の日常行動や考え方に基づいて、7つの診療科タイプの中から自分に合ったタイプを診断するコンテンツです。将来のキャリアに不安を抱える医学生をターゲットに、自己理解を深め、最適な診療科選びのサポートを目的としています。シーメックは、X(旧Twitter)やメルマガを通じてこの診断を配信し、医学生に対して相性の良い診療科と、シーメックが扱う病院情報を紹介しました。その結果、わずか3ヶ月で10,500回以上の診断利用を達成し、自社サイトへの流入増加と利用数向上に大きく貢献しました。このように適職診断は、求職者の自己理解を深め、具体的な求職情報へとつなげることで、自社サイトの利用価値を高めます。適職診断の仕組み適職診断のロジックを設計する際には、求職者の特性を把握するための指標が必要です。その主な指標として、「性格」「能力」「志向性」の3つが挙げられます。ここでは、これらの指標がどのような意味を持ち、どのように適職診断に活用されているのかについて解説します。指標:「性格」適職診断における「性格」とは、個人が持つ行動、思考、感情のパターンを指します。性格は、その人の好みや価値観、周囲との関わり方に影響を与え、職業選択においても重要な役割を果たす要素です。性格特性を分析すれば、その人がどのような職業環境でストレスを感じにくいかを予測できます。例えば、外向的な性格の人は、人と関わる機会が多い仕事を好み、一方で内向的な性格の人は、一人で集中できる環境を好む傾向があります。性格面から分析する適職とは、高い能力を発揮できる仕事ではなく、その人の性格に合致し、ストレスを感じにくい仕事です。そのため、長期間にわたって安定したパフォーマンスにつながります。指標:「能力」適職診断における「能力」とは、特定の職務を遂行するために必要な知識やスキル、才能といった、個人が持つ潜在的な力です。これは、学歴や職務経験だけでなく、問題解決能力、コミュニケーション能力、創造性など、多岐にわたる要素を含みます。「能力」は高いほど、特定職種において短期間での高い成果を期待できます。例えば、プログラミング能力が高い人は、IT業界で即戦力として活躍できる可能性が高くなり、コミュニケーション能力が高い人は、営業や広報などの職種で力を発揮しやすいでしょう。適職診断では、このような個人の能力を客観的に評価し、どのような職務や環境でその能力が最大限に発揮されやすいかを分析します。指標:「志向性」適職診断における「志向性」とは、個人が仕事やキャリアに対して持っている内面的な方向性、つまり「何をしたいのか」「どうありたいのか」という欲求や価値観を測る指標です。志向性の高い職種についた人は、仕事に対して強いモチベーションを持ち、主体的に行動する傾向があります。また、目標達成や成長への意欲も高いため、困難な状況でも前向きな取り組みを期待できます。志向性は、個人の成長やキャリアの方向性を考える上で、とても重要な指標です。自分の志向性を理解できれば、より主体的なキャリア選択が可能になり、長期的なキャリアプランを立てる上でも役立ちます。また、企業側も、従業員のモチベーションを維持する人材配置やキャリア開発支援を行えます。指標の選定適職診断を作成する上で、どの指標を選定するかはとても重要な決定です。診断の目的によって、「性格」「能力」「志向性」のいずれか、またはこれらの組み合わせを選びます。例えば、性格診断を目的とする場合は、ビッグファイブや16Personalitiesなどの性格分析理論に基づいた質問項目を中心に構成します。これにより、回答者の性格特性を詳細に把握し、性格に合った職業を提案できます。また、能力診断を目的とする場合は、特定の職務に必要な知識やスキルを測定する質問項目を設定するのが効果的です。これにより、回答者の能力を客観的に評価し、能力を最大限に発揮できる職業を診断できます。さらに、志向性を診断したい場合は、回答者の価値観やキャリアプランに関する質問項目を選びます。これにより、回答者がどのような働き方をしたいのか、何を重視するのかを把握し、希望に合った職業を提案できます。これらの指標は単独で使用するだけでなく、組み合わせることで、より多角的な視点から適職を診断することも可能です。例えば、性格と能力を組み合わせれば、その人の性格特性と能力を両方考慮した職業を提案できます。このように、適職診断の目的やターゲット層に合わせて、適切な指標を選定し、質問項目を構成することが、精度の高い診断結果を得るための重要なポイントです。適職診断のつくり方適職診断は、求職者と企業のマッチングを深める強力なツールです。ここでは、A社が就活生に自社の仕事を紹介するための適職診断を作成するケースを想定し、その作成ステップを具体的に解説します。今回は、診断作成ツール「ヨミトル」を使用し、専門知識がない方でも簡単に適職診断を作成できる方法をご紹介します。テーマの決定適職診断を作成する上で、最初に決めるべきは診断の「テーマ」、つまり「何のために診断を行うのか」という目的です。テーマを明確にすることで、診断の内容や質問項目、結果などを具体的に設計できます。今回のケースでは、電気機器製造メーカーのA社が、就活生に自社の仕事を紹介することを目的とします。具体的には、以下の10職種について、就活生がどの仕事に適性が高いかを診断します。①研究開発新しい製品や技術の研究開発を担当。市場調査や顧客ニーズの分析に基づき、革新的な製品を生み出すことが求められます。②商品企画市場動向や顧客ニーズを分析し、新製品の企画立案を担当。製品コンセプトの策定、仕様決定、市場投入戦略の策定などを行います。③生産管理製品の生産計画、工程管理、品質管理、納期管理など、生産活動全般を担当。効率的な生産体制の構築、コスト削減、品質向上などが重要な役割です。④品質管理・品質保証製品の品質を維持・向上させるための業務を担当。品質検査、品質改善、品質保証システムの構築などが主な業務です。⑤製造技術製品の製造プロセスを設計・改善し、生産効率の向上やコスト削減を担当。新しい製造技術の導入や設備の設計・開発も行います。⑥電気・電子設計製品の電気・電子回路の設計、開発、評価を担当。回路設計、基板設計、ソフトウェア開発などを行います。⑦生産技術製造プロセスで使用される設備や工具の設計、開発、改善を担当。生産ラインの自動化や効率化を推進します。⑧購買・資材調達製品の製造に必要な原材料や部品の調達を担当。サプライヤーとの交渉、契約管理、在庫管理などを行います。⑨営業・マーケティング自社製品の販売促進や顧客開拓を担当。市場調査、販売戦略の策定、顧客対応などを行います。⑩管理部門総務、人事、経理など管理業務を担当。組織全体の効率化や目標達成を、先導的に管理、推進を行います。この診断では、就活生の適性に合った仕事を紹介することで、仕事内容への理解を深めて応募者の増加を図ります。なお、適職診断のテーマを決定する際には、以下の要素を明確にしましょう。①診断の対象者(ターゲット)【例:就活生】②診断の目的【例:自社の仕事への適性を知ってもらい、応募を促進する】③診断で得られる情報【例:就活生の適性、興味のある仕事】④診断結果の活用方法【例:応募者のマッチング、採用活動の効率化】これらの要素を明確にすることで、効果的な適職診断を作成できます。診断ロジックの作成適職診断の設計において、診断ロジックの作成は核心部分です。ここでは、A社が就活生向けに、自社の10職種への適性を測る診断を作成するケースを想定し、診断ロジックの選定と構築について説明します。1)基礎理論の選定まずは、診断ロジックのベースとなる理論を選定します。基礎理論にはいくつか種類がありますが、今回は、ビジネス向けタイプ分析理論である「V-CAP」から2つの要素を抽出してロジックを構築します。「V-CAP」は、ビジネスシーンにおける個人の特性を分析するために開発された理論であり、適職診断にも適しています。「V-CAP」には4つの分析指標がありますが、今回は電気機器メーカー職種の分類に適していると考えられる「価値提供の志向(V軸:Value-Oriented Approach)」と「アプローチ(A軸:Approach)」を使用します。「価値提供の志向」は、どのような価値を提供することにやりがいを感じるかを示す指標であり、「アプローチ」は、問題解決や目標達成のためにどのような方法を取るかを判断する指標です。2)タイプ分類適職診断に使用する基礎理論が決まったら、次はその理論をベースにタイプ分類します。「V-CAP」では、それぞれの診断軸について、以下のようなタイプ分けが行われています。□「価値提供の志向(V軸:Value-Oriented Approach)」・コミュニティ志向(C)Community-Oriented他者や社会とのつながりや貢献を重視する志向。・目標達成志向(G)Goal-Oriented成果や効率を重視し、具体的な目標を追求する志向。□「アプローチ(A軸:Approach)」・先導志向(L)Lead-Oriented主導的に行動し、課題解決や方向性の提示を積極的に行う志向。・補助志向(S)Support-Oriented他者を補佐し、相手がより良い結果を出せるよう支援する志向。これらの要素を組み合わせて、10職種を以下の4タイプに分類します。①CLタイプ:コミュニティ思考×先導志向商品企画、営業・マーケティング②CSタイプ:コミュニティ思考×補助志向品質管理・品質保証、購買・資材調達、管理部門③GLタイプ:目標達成志向×先導志向研究開発、生産管理、製造技術④GSタイプ:目標達成志向×補助志向電気・電子設計、生産技術3)設問数の設定適職診断の設問数は、診断の精度とユーザー体験の両方に影響を与える重要な要素です。多すぎても少なすぎても、期待した効果が得られない可能性があります。□設問数が多い場合のメリット・診断の精度が向上し、より詳細な結果を提供できる。・診断やサイトに対する信憑性が高まり、ユーザーの信頼を得やすい。・ユーザーと深い関係を構築し、エンゲージメントを高められる。□設問数が少ない場合のメリット・診断への参加数が増え、より多くのユーザーにリーチできる。・ユーザーの途中離脱率が減少し、診断完了率を高められる。・SNSなどでの拡散効果を期待でき、認知拡大につながりやすい。求人への応募や転職紹介など、より深い情報を必要とする場合は、設問数を多く設定することで、精度の高いマッチングが可能になります。一方、認知拡大や会員登録数の増加を目的とする場合は、設問数を少なくして、多くのユーザーに参加してもらうことが重要です。今回のA社のケースでは、より多くの就活生に自社の仕事を知ってもらうため、設問数を少なめの12問に設定し、就活生が気軽に診断に参加できるようにします。新規診断の作成診断ロジックが決定したら、その内容に従って、診断作成ツール上で新規診断を作成します。まずは「ヨミトル」のログイン画面に「メールアドレス」と「パスワード」を入力して、「ヨミトル」を起動させます。トップ画面を一番下までスクロールすると、新規診断コンテンツを作成するボタンが表示されます。今回はオリジナルでの作成となるので[+種別から作成]をクリックします。そうすると、「ヨミトル」で使用できる診断ロジックの一覧が表示されます。今回はその中から[組み合わせ型]を選択します。次は、診断の設問形式を[リスト型]にするか、[カード型]にするかを選択します。[リスト型]とは、複数設問が画面上に並んでいる形式です。画面遷移が少ないため、ユーザーの回答負担を減らせるという利点があります。一方、[カード型]は1画面に1問ずつ設問が表示される形式です。設問が回答内容によって異なる場合や、それぞれの設問をじっくり考えて欲しい時に利用します。[組み合わせ型]のロジックでは、[リスト型]の設問形式のみに対応しているため、ここでは[リスト型]を選択します。「ヨミトル」では、過去に作成した診断コンテンツを複製して、新規作成に活用できる機能があります。ここでは「V-CAP」を活用したいので、プルダウンメニューから[V-CAP16タイプ診断_新]を選択します。[V-CAP16タイプ診断_新]を選択すると、画面上の表示を確認して、[+作成する]をクリックします。診断の新規作成が完了したら、次は基本設定を行います。新規診断の作成完了後、基本設定画面が表示されますので、まずは[診断名]を入力します。診断名を入力したら、[保存]ボタンをクリックすれば、「ヨミトル」上に、新規診断が作成されます。設問の作成適職診断の精度を左右する重要な要素の一つが、設問の質です。ここでは、A社が就活生向けに適職診断を作成するケースを想定し、効果的な設問作成のポイントを説明します。設問作成の最も重要な点は、簡潔で分かりやすい言葉を選ぶことです。専門用語や抽象的な表現は避け、誰でも理解できる言葉で設問を作成しましょう。また、設問の順番も重要です。最初の設問は、回答者の興味を引きつけ、診断を続けたくなるような内容にします。徐々に核心に迫る設問へと移り、最後に回答者の全体像を把握できるような設問を配置します。今回の診断では、「V-CAP」を活用するため、新たに設問を作成する必要はありません。「V-CAP」で用意されている設問の中から、必要な設問だけを抽出します。まずは、「ヨミトル」画面上の上部にある[設問ページ32]ボタンをクリックします。画面を下にスクロールすると、設問の一覧が表示されます。設問は2問がワンセットになっています。これらの設問の中から、今回は使用しない「コミュニケーション(C軸)」と「プロセス(P軸)」に該当する設問を、画面右上の[ゴミ箱アイコン]をクリックして削除します。次に、「価値提供の志向(V軸)」と「アプローチ(A軸)」については各6問とするため、それぞれ1画面(2問)を削除します。そうすると、画面上部のボタンが[設問ページ12]になっているのを確認して、[保存]ボタンをクリックします。これで設問が12問に変更されました。続いて、診断軸の変更を行います。画面を上にスクロールして、「診断軸(設問カテゴリ)」を表示させます。[設定|変更]ボタンをクリックして、診断軸の一覧を表示させます。診断軸の中から、使わない「コミュニケーション(C軸)」と「プロセス(P軸)」について、画面右上の[ゴミ箱アイコン]をクリックして削除します。「アプローチ(A軸:Approach)」が「B軸」に変わったのを確認できたら、[設定]ボタンをクリックします。そうすると、設問画面上(設問9~12)で「アプローチ(A軸)」が「B軸」に変更されているのを確認して、[保存]ボタンをクリックすると、変更内容が保存されます。以上で、設問の作成は完了です。診断結果の作成診断結果の作成は、適職診断の魅力を引き出すための重要なステップです。ここでは、A社が就活生向けに適職診断を作成するケースを想定し、4つのタイプの診断結果を作成します。診断結果の構成は、「タイプ名」「診断結果コメント」「あなたが活躍できる仕事」の3つの要素で構成されます。□タイプ名タイプ名は、回答者の特性を的確に伝えるイメージで作成します。例えば、「情熱的なイノベーター」「冷静沈着な分析家」のように、一目でどのようなタイプかが分かるようにしましょう。□診断結果コメント診断結果コメントでは、回答者の性格特性と適職との関係性を具体的に説明します。例えば、「あなたは行動力があり、新しいことに挑戦するのが好きです。そのため、変化の激しい環境で力を発揮できるでしょう」のように、具体的な根拠を示すことで、回答者の納得感を高められます。□あなたが活躍できる仕事「あなたが活躍できる仕事」では、A社の仕事を具体的に紹介します。ここでは、事前に分類した各職種の特徴や仕事内容、求められるスキルなどを詳しく説明し、回答者が自分の適性に合った仕事を見つけられるようにします。それでは先ほどの「ヨミトル」上で診断結果パターンを作成します。まずは、画面上部にある[結果ページ16]のボタンをクリックします。結果ページ設定画面が表示されるので、「結果設定|組み合せ別」の[設定|変更]ボタンをクリックします。ここに新しく作成する4タイプを設定します。なお、それぞれのタイプ名は、以下の通りとします。・CL:コミュニティで未来を設計する仕事・CS:コミュニティで関係を調律する仕事・GL:目標達成のために道を切り拓く仕事・GS:目標達成のために技術を研鑽する仕事「結果設定画面」を下にスクロールして[+]ボタンをクリックします。新たにタイプ名入力画面が表示されますので、4つのタイプ名を入力します。入力が完了したら、使用しないタイプは削除して、分かりやすいように4つのみとします。次に「ポイント別 条件設定」を設定します。Aタイプ:CLBタイプ:CSCタイプ:GLDタイプ:GS設定を確認したら、[設定]ボタンをクリックします。続いて、診断結果画面のレイアウト作成を行います。□ページヘッダー「ページヘッダー」は診断結果画面の上部に表示されるテキストです。ここでは「あなたがA社で活躍できる仕事」と設定します。□テキストリンク「テキストリンク」は使用しないため、[非表示]設定にします。□段落段落では、以下の項目を作成します。・診断結果タイトル・「あなたが活躍できる仕事」・「あなたにおすすめの仕事」サンプルとして「CL:コミュニティで未来を設計する仕事」について作成してみましょう。まずは、段落画面左上部の[結果別]と、その下部にある[CL:コミュニティで未来を設計する仕事]をクリックします。この状態で「CLタイプ」が入力可能状態となります。その上で、「診断結果タイトル」「あなたが活躍できる仕事」「あなたにおすすめの仕事」を以下のように入力します。「CLタイプ」の入力が完了したら、他の3タイプも入力して[保存]ボタンをクリックします。後は、不要な段落を削除または非表示にすれば、診断結果の作成は完了です。イラスト、画面デザイン適職診断の魅力を最大限に引き出し、ユーザー体験を向上させるには、イラストや画面デザインがとても重要です。TOP画面、設問、診断結果など、診断全体のビジュアルデザインを作成し、ユーザーの興味を引きつけ、診断を最後まで楽しんでもらえるように工夫しましょう。イラストは、診断全体のイメージを決定づける重要な要素です。ターゲット層に合わせたイラストを選定し、診断のテーマや雰囲気を視覚的に伝えます。例えば、就活生向けの診断であれば、親しみやすく、かつ信頼感を与えるイラストによって、安心して診断に参加してもらえるでしょう。また、イラストは、SNSでの拡散に大きく影響します。個性的で魅力的なイラストを使用すれば、ユーザーは診断結果をSNSで共有したくなり、診断の認知度向上につながります。画面デザインは、設問の読みやすさや回答のしやすさ、診断結果の見やすさなどに影響します。適切なフォントや色使い、レイアウトなどを考慮し、ユーザーがストレスなく診断を受けられるように設計します。また、現在ではPCよりも、スマートフォンで診断を利用する人が多くなっています。デバイスごとに適したデザインを意識して、より多くのユーザーに診断を利用してもらいましょう。「ヨミトル」の診断結果にイラストを掲載する際は、「結果ページ」の「メイン画像」にイラストをアップします。タイプごとに設定できますので、イメージに合ったイラストを作成しましょう。なお、スマートフォンとPC(タブレット)ではイラストのサイズが異なりますので、それぞれにイラストを設定してください。適職診断に活用できる性格分析理論適職診断は、自己理解を深め、自分に合ったキャリアを見つけるための効果的なツールです。しかし、その診断精度を高めるためには、信頼性の高い性格分析理論を活用することが大切です。ここでは、適職診断でよく用いられる代表的な性格分析理論を紹介します。16タイプ性格理論16タイプ性格理論は、心理学者カール・ユングの理論に基づき、人の性格を16のタイプに分類する理論です。自己理解を深め、他者とのコミュニケーションを円滑にするために役立ちます。この理論では、人の性格を4つの指標で分類します。□興味関心の方向外向型(E):外界からの刺激に興味を持ち、活発に行動する内向型(I):内面的な思考や感情を重視し、じっくりと考える□ものの見方感覚型(S):現実的な情報や具体的な事実を重視する直観型(N):可能性や未来、抽象的な概念を重視する□判断のしかた思考型(T):論理的な分析や客観的な判断を重視する感情型(F):個人的な価値観や人間関係を重視する□外界への接し方判断型(J):計画性や秩序を重視し、物事をきちんと進める知覚型(P):柔軟性や自由を重視し、状況に応じて行動するこれらの4つの指標の組み合わせによって、16の性格タイプが定義されます。※参考 『プロ直伝!16タイプ性格診断コンテンツのつくり方を解説【ビジネス活用】』※参考 『性格診断のビジネス活用事例 BtoC企業成功事例”7選”』V-CAPV-CAPは、ビジネスシーンでの活用に特化した16タイプの性格分析理論です。個人の特性を4つの軸で分析し、ビジネスにおける強みや適性を明らかにします。□価値提供の志向どのような価値を創造し、提供することに喜びを感じるかを分析します。社会貢献、顧客満足、自己成長など、価値観の違いを明らかにします。□コミュニケーション他者とのコミュニケーションスタイルを分析します。積極的に意見を述べるか、じっくりと相手の話を聞くかなど、コミュニケーションの特徴を明らかにします。□アプローチ目標達成や問題解決に対するアプローチ方法を分析します。計画的に行動するか、柔軟に状況に対応するかなど、行動特性を明らかにします。□プロセス仕事の進め方や優先順位の付け方を分析します。効率性を重視するか、創造性を重視するかなど、プロセスに対する意識を明らかにします。V-CAPは、これらの4つの軸を組み合わせることで、16のタイプに分類し、個人のビジネスにおける特性を詳細に分析します。これにより、適職診断だけでなく、チームビルディング、人材育成、組織開発など、幅広いビジネスシーンで活用できます。また、診断作成ツール「ヨミトル」を利用すれば、このV-CAP理論を無料で使用できます。※参考 『“V-CAP” 16タイプ診断とは?16Personalitiesと何が違う?全ビジネスパーソン必修の次世代診断ツール。』ビッグファイブ理論ビッグファイブ理論は、心理学において最も広く受け入れられ、研究されている性格分析理論の一つです。人の性格を5つの主要な特性で説明し、個人の行動や思考パターンを理解するためのフレームワークを提供します。□誠実特性目標に向かって計画的に行動し、責任感が強いかどうかの特性です。誠実性の高い人は、勤勉で秩序を重んじ、タスクを確実に遂行する傾向があります。□調和特性他者への共感性や協調性の高さを示す特性です。調和性の高い人は、友好的で協力的な関係を築くことを重視します。□開放特性新しい経験やアイデアに対する好奇心や創造性を示す特性です。開放性の高い人は、知的好奇心が旺盛で、変化を受け入れる柔軟性があります。□外向特性社交性や活動性の高さを示す特性です。外向性の高い人は、人との交流を好み、活発に行動する傾向があります。□情緒特性感情の安定性やストレスへの耐性を示す特性です。情緒特性の高い人は、感情の起伏が激しく、ストレスを感じやすい傾向があります。これらの5つの特性は、個人の行動や思考パターンを包括的に説明し、様々な分野で活用されています。適職診断においては、これらの特性を測定することで、個人の強みや弱みを把握し、適性に合った職業やキャリアを提案できます。適職診断をつくるならヨミトル適職診断は、人材採用ビジネスにおいて、とても高いマーケティング効果を発揮するツールです。しかし、適職を社内で一から作成しようとすると、診断コンテンツの専門知識が必要となるだけでなく、多大な時間やコストがかかってしまうのが現実です。そんな時にオススメなのが、診断クラウドの「ヨミトル」です。「ヨミトル」は、誰でも簡単に診断コンテンツを作成・公開できるクラウドサービスです。ここでは、診断コンテンツを簡単に作成できる、診断クラウド「ヨミトル」のメリットについて解説します。診断コンテンツを簡単作成適職診断を作成したいけれど、専門知識がないから難しいと感じている方にとって、「ヨミトル」は、そんな悩みを解決する診断クラウドサービスです。「ヨミトル」を使えば、プログラミングの知識がなくても、誰でも簡単に診断ツールを作成できます。豊富な適職診断のひな型や、AIによるサポート機能を活用すれば、企画、作成、修正まで一括で制作可能です。また、適職診断に適した「V-CAP」理論をひな型として使えるのは「ヨミトル」だけです。16Personalitiesなどの理論を利用する際には法的リスクの検討が必要ですが、「V-CAP」は「ヨミトル」を利用すれば制限なしで使えるテンプレートのため、法的リスクを心配する必要はありません。さらに、自社のニーズに合わせてカスタマイズできる柔軟性も魅力です。設問内容、デザイン、診断ロジックなど、細部にわたって自由に設定でき、オリジナルの適職診断を簡単に制作できます。「ヨミトル」は、診断ツールの作成だけでなく、診断結果の分析や改善もサポートします。診断結果をデータとして活用し、マーケティングや人材採用に役立てることができます。▼ヨミトルでカンタンに作れる『適職診断』のひな形リーズナブルな制作費診断クラウドサービスの「ヨミトル」は、目的に合わせて8つの料金プランをご用意しています。「ヨミトル」は初期費用20万円・月額費用5万円(年間利用)と、外部に制作依頼するよりも50%〜80%のコスト削減が可能です。※参考 kyozon 『診断クラウド「ヨミトル」レビュー』「ヨミトル」を上手に活用すればスポットで診断コンテンツをテストし、ユーザーの反応をを分析した上で本格展開を検討できます。取得データで顧客理解「ヨミトル」は、デフォルトで情報取得用フォームを内蔵しており、効果的な顧客情報の取得が可能です。リード情報は一括管理できるため、リードの属性や行動履歴などを簡単に参照できます。また、「ヨミトル」のレポート画面では、アクセスやシェア状況などの詳細情報を確認できます。顧客の自己分析ツール利用状況を視覚的に把握することで、診断コンテンツの効果や情報拡散状況を把握でき、マーケティング戦略へのフィードバックも可能です。※参考 株式会社メルカリ様 『診断クラウド「ヨミトル」を実際に使ってみた』まとめこの記事では、適職診断の作り方について解説しました。適職診断は、人材採用の幅広い場面で活用できる強力なツールです。求職者の自己理解を深め、企業との最適なマッチングを促進するだけでなく、企業の魅力を効果的にアピールし、採用活動を効率化する上でも役立ちます。適職診断を活用すれば、人材採用における他社との差別化を図れます。求職者にとって魅力的な診断コンテンツを提供することで、企業のブランドイメージ向上も期待できます。今回ご紹介した診断作成ツール「ヨミトル」を使えば、専門知識がない方でも簡単にオリジナルの適職診断を作成できます。「ヨミトル」を活用して、自社のビジネスに役立つ適職診断を作成し、人材採用を成功に導きましょう。診断コンテンツの展開に関して、クラウド型診断コンテンツ(シェア1位)を提供する当社ピクルス(ヨミトル)に相談したいという方はこちらよりお問い合わせください。