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リードナーチャリングとは?成果を出すための戦略と実例
ナーチャリングは「顧客育成」を意味します。リードナーチャリングは、見込み客の購買意欲を高めるためのマーケティング活動で、適切なアプローチを継続的に行い顧客を育成し、売上に繋げることが目的です。リードナーチャリングで成果を出すために重要な戦略と実例について解説します。
更新日:2024/10/25 公開日:2022/12/08
監修:田中博基(たなかひろき)
コンテンツマーケター
株式会社ピクルスのコンテンツマーケター。SEOライティング歴7年。月間250万PVのメディア運用に携わる。ピクルスではオウンドメディア、Twitter、診断コンテンツ、メルマガ、Youtube等のチャネル運営を統括し、リード獲得数を20倍以上に成長させた実績あり。
ナーチャリングは「顧客育成」を意味します。リードナーチャリングは、見込み客の購買意欲を高めるためのマーケティング活動で、適切なアプローチを継続的に行い顧客を育成し、売上に繋げることを目的としています。
本記事では、リードナーチャリングの意味やプロセス、手法だけでなく、成果を出すために重要な戦略と実例についても詳しく解説します。
マーケティング支援会社であるピクルスの知見や、図解も交えてお届けするのでぜひ参考にしてください!
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目次
リードナーチャリングとは?
ナーチャリングは「育成」を意味し、マーケティングにおいては「顧客育成」という意味で用いられます。次のいずれの場合も、ナーチャリングと呼ばれます。
・見込み客が製品やサービスを購入する状態まで育成する
・既存顧客がリピーターになるように育成する
リードナーチャリングは、見込み客(リード)の購買意欲を高め、受注や商談につなげるためのマーケティング活動を指します。製品やサービスの検討度合いに応じた適切なアプローチを継続的に行い、購買意欲を向上させることで、最終的に売上に繋げることを目的としています。
メール、セミナー、SNSなど様々な手段を用いて、見込み客とコミュニケーションを取り関係性を構築します。特に、マーケティングオートメーション(MA)に代表される自動化されたリードナーチャリングでは、顧客の行動や時間設定に応じて見込み客へのメッセージ配信を自動的に行うことが可能です。
リードナーチャリングのプロセス
リードナーチャリングは、マーケティング、セールス、カスタマーサクセスの一連の購買プロセスにおいて、以下のマーケティング施策の中の一つです。
1リードジェネレーション(顧客情報の獲得)
2リードナーチャリング(顧客の興味関心、購買意欲を高める)
3リードクオリフィケーション(購買意欲の高い顧客を抽出する)
リードジェネレーションの施策によって獲得した新規リードは、競合他社、学生といったターゲット対象外のリードを除外し、リードナーチャリングのプロセスに移行します。
リードナーチャリングでは、メール、セミナー、オウンドメディアなどの様々な手段を通じて情報提供を行い、見込み客との関係性の構築を行います。
その後のリードクオリフィケーションの段階において、以下の条件に当てはまる見込み客が抽出されます。
・デモや見積依頼といった、能動的なアクションを起こした
・リードスコアリングによって、一定以上の点数となった
主にインサイドセールスがこれらの見込み客に対してメールや電話で連絡を取り、商談に繋がるかどうかを判断します。商談につながると判断された見込み顧客の情報は、営業担当者に引き渡されます。
リードナーチャリングで成果を出すポイント
リードナーチャリングで成果を出すポイントの一つに、リードのリサイクルが挙げられます。
リードジェネレーション以降のプロセスにおいて、商談や受注に至らず次の段階に進まなかったリードが一定割合で発生します。この脱落リードをリードナーチャリングのプロセスに再び戻す「リードのリサイクル」を行い、再循環式のマーケティング施策を実行することで、事業規模は雪だるま式に成長します。
リードのリサイクルを行う際は、ターゲット対象外(競合他社、学生、退職者)のリードはナーチャリングに再移行せず、リードの鮮度を保ちながらリードナーチャリングを行います。新規リードの獲得だけに頼らず商談獲得に繋がる点が、リードのリサイクルの大きなメリットです。
既存顧客のナーチャリング
既存顧客へはメルマガなどを配信し、追加の商品購入やオプション追加を促すことができます。
新規顧客よりも既存顧客のほうが自社の商品に魅力を感じているため、購買へのハードルが低い傾向にあります。そのため、既存顧客へのアプローチは欠かせません。
また、製品の購入後のカスタマーサクセスの段階では、顧客へのフォローを丁寧に行い、顧客満足度を向上させ、継続利用やクロスセル、アップセルにつなげます。既存顧客を優良顧客へと育成し、より継続的な利益をもたらしてくれるようにすることも重要です。
このような顧客満足度を高める施策を実施することで、長期間にわたって自社サービスを利用してくれる顧客や、より高額な商品を購入してくれる顧客を増やしていきましょう。
具体的には、以下のポイントを実践することが大切です。
【ポイント1.継続的なコミュニケーション】
既存顧客との継続的なコミュニケーションを維持しましょう。たとえば、DMやメールマガジンなどを通じて、顧客との接点を持ち続けることが大切です。
【ポイント2.クロスセルとアップセル】
既存顧客に関連する製品やサービスを提案しましょう。既存顧客のニーズに合った追加価値を提供することで、売上と利益を増やすことができます。レコメンド機能の活用なども効果的です。
関連記事:商品レコメンドに効果的な「診断コンテンツ」業界別の活用事例を紹介
【ポイント3.顧客の声を聞く】
顧客のフィードバックを積極的に収集し、製品やサービスの改善に役立てましょう。顧客の声に耳を傾けることでブランドへの忠誠心を高められます。
優良顧客のナーチャリング
優良顧客のナーチャリングは、ビジネスの成長においてとくに重要です。以下は、優良顧客向けのナーチャリングで成功するためのポイントです。
【ポイント1.カスタマイズされたコンテンツを提供する】
優良顧客には、そのニーズに合ったコンテンツを提供しましょう。中でもパーソナライズ(最適化)された情報は関心を引き、信頼を築きます。
関連記事:パーソナライズに活用される「診断コンテンツ」業界別の活用事例を紹介
【ポイント2.タイムリーなフォローアップ】
顧客に素早く返信し、質問や関心を共有しましょう。迅速な対応は信頼感を高めます。
【ポイント3.価値提供】
優良顧客に対して、特別な提供や割引を提供して付加価値を提供しましょう。これにより、顧客の継続的な忠誠心を醸成します。
このように、優良顧客に対するナーチャリングでは、商品を購入してもらうこと以外の点で価値を感じてもらうことが重要になります。
以上のポイントを考慮して、リードナーチャリング戦略を綿密に計画し、成果を最大化しましょう。優良顧客と既存顧客の満足度を高めることで、ビジネスの成功につなげることができます。
関連記事:売上が上がる「レコメンドメール」とは?|顧客に最適化するレコメンド方法を紹介
なぜナーチャリングが必要なのか
リードナーチャリングを行う理由として、次の点が挙げられます。
・顧客の検討期間が長くなったから
・顧客の段階に合わせたアプローチのため
・効果的な営業活動を行える
市場環境の変化への対応や、顧客の購買プロセスに合わせたアプローチ、効果的な営業活動を行うために、リードナーチャリングは有効な手段です。上記のリードナーチャリングを行う理由に関して、説明します。
顧客の検討期間が長くなったから
インターネットやSNSの普及により、顧客は過去に比べて大量の情報に接する機会が増えたため、購入を検討する際の選択肢は広がりました。
顧客は自社だけでなく競合他社の商品やサービスも比較検討し、どれを選ぶか慎重に考えます。そのため、購入までの意思決定までの期間が長期化しています。
高額な商品や長期利用するサブスクリプション型のサービスなどは、検討が入念に行われる傾向があります。特にBtoBの商材には、このような傾向がよく見られます。
顧客が時間をかけて検討しているのに、急かして早期の購買を促しても成果には繋がりにくいでしょう。顧客の購買行動に合わせ、様々な手段で情報提供を行い、リードナーチャリングにて関係性の構築を行う必要があります。
顧客の段階に合わせたアプローチのため
顧客は自分で様々な情報を取得できるようになったため、競合と比較検討される機会が増加し、競争は激化しています。このような状況下で、ナーチャリングは競合と差別化し、顧客に自社の商品を選んでもらうための有効な手段となります。
また、顧客の購買プロセスは段階的に進行しており、これを無視してアプローチを行うと失敗する可能性が高くなります。
(画像引用元:https://shindancloud.com/usecase_overall/ )
たとえば、まだ自社の商品への購買意欲が高くない「興味関心」段階の顧客に対して、「商品の機能の詳細」を説明するメールを送っても、ほとんど関心を引くことができないかもしれません。
「興味関心」段階の顧客には、具体的なベネフィットや「成功事例」など、商品の使用によって得られる良い結果に関する情報を提供することで興味を高めるほうが効果的です。
このように、顧客の視点に立ち、段階に合わせた適切なアプローチを継続して行うことで、自社は「競合とは異なる特別な存在」として認識され、顧客の購買意欲を高めることができます。
効果的な営業活動を行える
リードナーチャリングを活用することで、効果的な営業活動を実現できます。
まず、リードナーチャリングによって見込み客の真剣度や抱えている課題を把握できます。メールの開封状況やWebページの閲覧履歴、資料の請求内容などを分析することで、顧客の興味や関心、抱えている課題がわかります。これにより、営業活動を行う際に顧客の状況を理解した状態でアプローチすることができます。
また、受注に至った案件のプロセスを分析することで、受注に繋がりやすい勝ちパターンを見つけることができます。たとえば、料金ページを複数回閲覧した見込み顧客の受注率やアポ取得率を分析することで、効果的な営業アプローチのタイミングを把握できます。
リードナーチャリングは営業活動の効率性や成果を向上させるために重要な手法です。顧客の興味や関心を理解し、受注につながりやすいアプローチを選択することで、効果的な営業活動を展開することができます。
ナーチャリングを行う3つのメリット
ナーチャリングを行うメリットは次の通りです。
・顧客情報を無駄なく活用できる
・営業活動を効率化できる
・顧客対応をシステム化できる
以下にて詳しく解説します。
顧客情報を無駄なく活用できる
ナーチャリングを行うことで、顧客から収集した情報を最大限に活用することが可能です。顧客の嗜好やニーズを正確に把握し、ターゲット広告の精度を高めることができます。これにより、無駄な広告費を削減し、ROI(投資利益率)を向上させることができます。
営業活動を効率化できる
ナーチャリングを通じて、顧客の購買段階や関心事を理解することができます。この情報をもとに、営業活動をターゲットに合わせて調整し、無駄な営業リソースを削減できます。結果として、営業効率が向上し、成果を最大化できます。
顧客対応をシステム化できる
ナーチャリングを導入することで、顧客とのコミュニケーションをシステム化することができます。
たとえば、自動応答やパーソナライズされたメッセージの活用により、顧客対応が効率的に行えます。これにより、顧客満足度を向上させ、顧客ロイヤルティを築くのに役立ちます。
具体例を挙げると、ピクルスが提供する診断クラウドヨミトルで作成した診断コンテンツを活用することで、顧客の回答に応じて適切な商品、もしくはメッセージを提供することが可能です。
このように、ナーチャリングは、顧客との関係を強化し、ビジネスの成長を促進するために不可欠な戦略です。これらのメリットを最大限に活かすことで、競争の激しい市場で優位性を築く手助けとなるでしょう。
ナーチャリングの手法・施策8選
ここからは、ナーチャリングの具体的な手法を8つご紹介します。
1.メルマガ、ステップメール
2.診断コンテンツ
3.セミナー、ウェビナー
4.オウンドメディア
5.ホワイトペーパー
6.SNS
7.LINE
8. インサイドセールス
9.リターゲティング広告
10.ポスティング(DM)
以下にて詳しく見ていきましょう。
1.メルマガ、ステップメール
継続的なメール配信は、ナーチャリングの基本的な手法です。
メルマガは一般的な方法ですが、「ステップメール」は特定のタイミングで自動的に配信されるという特徴があります。ステップメールでは、あらかじめ配信スケジュールを設定し、顧客の進行段階に合わせて情報を送り分けることが可能です。
たとえば、「会員登録した人にはこのメールを送る」「登録から1週間経過した人にはこのメールを送る」「商品を購入してくれた人にはこのメールを送る」といった具体的な形で、顧客の状況に応じた情報を提供できます。
ピクルスでも以下のように、ターゲットや段階に応じてメールの内容を変えることでナーチャリングを行い、成約へと繋げています。
メールによるナーチャリングについては、下記記事で詳しく解説しています。
今日からできるナーチャリングメール。【事例、例文あり】
2.診断コンテンツ
ユーザーが質問に回答することで、回答に応じた診断結果を見られる診断コンテンツ。
実はこれもナーチャリングに有効です。
ピクルスでは、マーケティング課題診断という診断コンテンツを提供しており、有効商談化率が向上しています。
マーケティング課題診断は、集客から成約、再契約までに必要な以下の3つのマーケティング課題から、現状の強味と弱味がわかる診断コンテンツです。
1 リード獲得
2 商談
3 カスタマーサクセス
マーケティング課題診断を商談前に実施するだけで、有効商談化率が50%アップするという、優れた実績を残しています。この他の診断コンテンツにおいても、商談有効化率20%アップという実績があるため、診断コンテンツはリードナーチャリングに有効な手段だと言えます。
診断コンテンツが有効商談化率アップに繋がるメカニズムについては、下記記事にて詳しく解説しています。
営業成約率の平均値はどれくらい?成約率を上げる方法も詳しく解説!
また、ナーチャリングにおける診断コンテンツの活用事例を下記の記事でまとめているので、参考にしてください。
ナーチャリング効果を高める診断コンテンツのメリット&事例を解説
3.セミナー、ウェビナー
セミナー、ウェビナーも効果的なリードナーチャリングの手法であり、自社の商品やサービスの魅力を顧客に伝えられます。特にウェビナーは、オフラインのセミナーとは異なり、会場や人数の制限なく実施できるというメリットがあります。
商品の購入を真剣に検討している見込み客に対しては、自社の商材について直接話すセミナーが効果的です。しかし、潜在層やアウトバウンドの施策で獲得した見込み客に関しては、以下の取組みを行うことで見込み客の興味を引きやすくなります。
1合同企画
他社と協力してセミナーを企画することで、より多くの見込み客と接点を持つことができます。他社の顧客や見込み客と接する機会を持てるため、 今まで接点がなかった見込み客に興味を持ってもらえる可能性が高まります。
2潜在層が興味を持ちそうなテーマを選択
より多くの人が興味を持ちそうなテーマを選ぶことも重要です。市場のトレンドや課題に関連したテーマや、よくある疑問に対する解決策などを提供することで、多くの顧客の関心を引くことができます。
たとえばピクルスでは、下記のように「コンテンツマーケティングにおける魅力的なコンテンツの作り方」というテーマの合同ウェビナーに登壇しました。
(画像参照元:https://shindancloud.com/event/webinar-room221214/ )
ウェビナー内で、コンテンツマーケの施策の1つとして自社の「診断コンテンツ」を紹介しています。
ピクルスが提供している「ヨミトル」「キャンつく」はどちらもWeb上で使えるSaaSですが、ウェビナーなら配信中の動画で実際にサービスの管理画面を使っているところなども見てもらえるので、魅力が顧客に伝わりやすいというメリットもあります。
ピクルスの最新セミナー情報はこちらで見られるので、よかったらチェックしてみてくださいね。
4.オウンドメディア
自社で運営する「オウンドメディア」もナーチャリングの有効な手法です。
オウンドメディアは企画から自分でできるので、既存のメディアでは発信できない自社独自の情報発信や、自社の顧客に合わせたコンテンツ設計ができます。
今あなたがご覧になっているこのメディア、「診断活用マーケティングトレンド」もオウンドメディアです。
当メディアのメインテーマは「診断コンテンツを使ったマーケティングのお役立ち情報」ですが、おそらくあなたはこのメディアを知ったばかりで、下の図で言うと「認知」の段階に当たるでしょう。
あなたが知りたいのは「ナーチャリングの情報」であって、「診断活用マーケティング」のことではありませんよね。
そこで、まずはナーチャリングのお役立ち情報をお伝えし、その中で間接的に診断活用マーケティングのことも知ってもらった上で、少しずつ興味関心を高めていただこうという作戦です。
このように、オウンドメディアのコンテンツも顧客の段階に合わせて内容を変えることで、適切なナーチャリングを行うことができます。
5.ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、顧客にとってのお役立ち情報や、自社の商材の情報をパワーポイントなどにまとめた資料のことです。
一度自社サイトに設置して無料ダウンロードできるようにすれば、その後ずっと読んでもらえるため大きな資産になります。
特にBtoB商材の場合は、顧客が競合との比較検討をする期間が長いので、自社の商材について理解を深めてもらうためホワイトペーパーがよく使われます。
ホワイトペーパーによるナーチャリングも、顧客の段階に合わせた内容にするのがコツです。
まだ温度感の低い顧客に対しては、いきなり自社の商材説明ではなく、「業界レポート」や「業務に役立つアイデア、コツ」といったお役立ち情報を提供したほうが良いでしょう。
ある程度ホットリードに近い顧客には、自社の商材について詳しく説明する資料を提供しましょう。
ピクルスでは、「メディアレーダー」という媒体資料のポータルサイトにツール概要資料を掲載し、毎月10件以上のリードを獲得しています。
6.SNS
TwitterやインスタグラムといったSNSもナーチャリングに使えます。
SNSの大きな特徴はユーザーによる「拡散力」で、コンテンツがバズれば多くの認知を得られます。
フォローしてくれたユーザーに対して、継続的な情報発信を行うことでナーチャリングを図り、最終的には自社サイトなどへ誘導するのが王道パターンです。
ピクルスでもTwitterアカウントを運営しています。
方針としては以下のように、まずマーケター向けのお役立ち情報を発信する「ナレッジ系」のツイートでマーケティング業界での認知を拡大します。
・ナレッジ系ツイートの例
接触回数が増えるほど、好意が増していく「単純接触効果」。
その効果が大きく発揮されるのは、接触回数7回以上が目安。マーケティングのセブンヒッツ理論では、
・広告に3回接するとブランドを認知
・広告に7回接すると購入率アップ
という経験則が。… pic.twitter.com/h7JVsq705u— ピクルス代表 / 可能性を塞がない世界をつくる (@pickles_inc) May 22, 2023
その上で、「告知系」のツイートによって自社イベントへの誘導を図り、自社商材への興味を高めナーチャリングを行っています。
・告知系ツイートの例
「オウンドメディアでのSEO⇨リード獲得に取り組んでいるけど、なかなかCVRが上がらない…」
とお悩みの方にぜひ見ていただきたい、無料ウェビナーのご案内です。
テーマ:【SEO×診断】で実現する新たなコンテンツマーケティングの可能性
開催日時:5月31日(水)11:55〜12:35… pic.twitter.com/VYNs6VIE7h— ピクルス代表 / 可能性を塞がない世界をつくる (@pickles_inc) May 22, 2023
7. LINE
リードナーチャリングにおいては、LINEも有効な手段です。
LINEキャンパスによると、LINEの月間ユーザー数は9,500万人(2023年3月時点)に達していると報告されています。
マーケティングの基本として、見込み客が使っているツールでコミュニケーションを取るという点があります。これだけ多くのユーザーが使っているLINEを、リードナーチャリングの手段として使わない手はありません。
また、LINEのメリットとして、高いメッセージの開封率が挙げられます。多くのユーザーが使用している、反応率の良い媒体である点は、LINEを利用する大きなメリットです。
LINEをリードナーチャリングで活用する際は、セミナー案内、新規コンテンツの紹介といった内容のメッセージを送り、見込み客が自社の情報に触れるきっかけを作る手段として用いることをおすすめします。
8. インサイドセールス
インサイドセールスは、リードナーチャリングの最終段階で商談化率を向上させるために有効な手法です。
次の購買意欲が高いと考えられる行動を取った顧客に対して、インサイドセールスはメールや電話で連絡を取り、真剣に購入を検討している顧客を選別します。
・無料トライアル
・デモ依頼
・見積依頼
商談フェーズに移行できる見込み客は営業担当者に引き継がれ、インサイドセールスは商談フェーズへのスムーズな移行をサポートします。
リードスコアリングを活用したインサイドセールスも効果的なリードナーチャリング手法です。リードスコアリングは、顧客の属性情報やセミナーへの申し込み、資料請求、最近のWebサイトへのアクセス回数などの活動状況を総合的に判断し、購入検討の進捗状況を点数化します。
一定のスコアを超えた顧客に対しては、インサイドセールスが連絡を取り、商談フェーズに移行可能な顧客を見極めて営業担当者に引き渡します。
リードスコアリングによるアプローチは、無料トライアルや見積もり依頼をまだ行っていない層にもアプローチできるため、競合他社よりも早く顧客と接触できるメリットがあります。
インサイドセールスで成果を出すためには、顧客の購入検討の進行度に応じて柔軟に対応することが重要です。
潜在層やアウトバウントの見込み客に対しては、「情報収集だけでも」「知識の提供」といったスタンスでコミュニケーションを行うことで、商談化のハードルを下げることができます。一方、問い合わせやセミナー参加者などの顕在層の見込み客に対しては、迅速に接触し、早期に商談へと進展させることが重要です。
9.リターゲティング広告
リターゲティング広告は、Webサイトを訪れた訪問者に対して広告を表示する効果的な方法です。
具体的には、訪問者の行動履歴を追跡し、その情報をもとに関連性の高い広告を配信します。これにより、訪問者を再度Webサイトに誘導し、コンバージョン率を向上させることが可能です。
10.ポスティング(DM)
ポスティング、またはダイレクトメール(DM)は、ナーチャリングの一環としてオフラインで行われる手法です。顧客情報を収集し、個別にカスタマイズされたダイレクトメールを送信することで、顧客との関係を深めることができます。
ポスティングは、特に地域密着型ビジネスに適しており、リアルなコミュニケーションを促進します。
また以下の流れを導入することでオンライン施策に紐づけることも可能です。
1. Webサイトで使えるクーポンを作成
2. クーポンをポスティング
3. 顧客がWebサイトに訪問してクーポンを利用
4. 引き続きナーチャリングを行って優良顧客化
これらのナーチャリング手法は、顧客との接触ポイントを最適化し、顧客のニーズに合ったアプローチを提供するのに役立ちます。ナーチャリングを適切に実施することで、ビジネスの成長と競争力の強化につながるでしょう。
ナーチャリングコンテンツの作り方
リードナーチャリングで見込み客に提供するコンテンツを作成する際は、次の3つのステップで行います。
【1.ペルソナを設計する】
ターゲットとなる明確な顧客像を定めることで、ユーザーのニーズを的確に把握しやすくなります。
【2.カスタマージャーニーマップを作成する】
見込み客の購買プロセスに応じて、どのような情報を、どのような手段を用いて提供すればよいか把握できます。カスタマージャーニーについて知りたい方は、下記をご覧ください。
カスタマージャーニーマップとは?陥りやすい3つの失敗と正しい作成手順をご紹介
【3.購買プロセスに合わせてコンテンツを作成する】
リードナーチャリングを行う顧客は、カスタマージャーニーにおける「情報収集」と「比較検討」の段階の見込み客が興味を持つコンテンツを作成します。
リードナーチャリングは、顧客に対して長期間にわたり定期的に情報を提供し、興味関心を高めることを目的としています。そのため、リードナーチャリングに使用するコンテンツは、顧客の購入検討段階に合わせて適切なものを作成することが重要です。
リードナーチャリングコンテンツの作り方について、詳しくは以下の記事で解説しています。
リードナーチャリングに効果的な3つの分析手法
リードナーチャリングと併せて活用したい3つの分析手法は次の通りです。
・デシル分析(見込み顧客をランキング化)
・CTB分析(見込み顧客をグルーピング)
・RFM分析(指標別にグルーピング)
以下にて詳しく見てみましょう。
デシル分析(見込み顧客をランキング化)
デシル分析は、見込み顧客を特定の基準に基づいてランキング化する方法です。顧客の属性や行動データを分析し、それに基づいて顧客を優先順位付けします。これにより、高価値な見込み顧客に焦点を当て、リソースを効果的に配分できます。
CTB分析(見込み顧客をグルーピング)
CTB分析は、見込み顧客を共通の特性や行動に基づいてグルーピングする手法です。これにより、ターゲットをセグメンテーションし、特定のセグメントに対してパーソナライズされたアプローチを開発できます。顧客のニーズに合わせたコンテンツやプロモーションを提供することが可能です。
適切なセグメンテーションを行うことで、メールマガジンやDMなどの効果を最大化することもできます。
関連記事:今日からできるナーチャリングメール。【事例、例文あり】
RFM分析(指標別にグルーピング)
RFM分析は、見込み顧客を「Recency(最近の活動度)」、「Frequency(頻度)」、「Monetary(購買金額)」の3つの指標に基づいてグルーピングします。これにより、顧客の価値を評価し、特定のセグメントに対してターゲット化されたマーケティング戦略を展開できます。
これらの分析手法を活用することで、リードナーチャリングプロセスを最適化し、見込み顧客とのエンゲージメントを向上できます。
リードナーチャリング事例集
本記事を提供しているピクルスでは、メール、セミナー、オウンドメディア、ホワイトペーパーなど様々なリードナーチャリングの施策を実施し、成果を上げています。
リードナーチャリングを成功させるためには、顧客との接点を作りながら関係性を構築し、購入意欲を高めることが重要です。そのためには、様々な手段を活用する必要があります。
リードナーチャリングを適切に行うことで、見込み客が製品の検討を行う際に自社製品が最初の候補に上がりやすくなります。また、顧客の購買プロセスに応じてアプローチを行うため、スムーズに購入へと導きやすいというメリットもあります。
以下のリンク先の記事で、ピクルスのリードナーチャリングの成功事例を紹介しています。リードナーチャリングを実践する際の参考にしてください。
【自社事例で解説】リードナーチャリング事例集 成果を出すために効果的な手法とは?
まとめ
本記事では、リードナーチャリングの意味やプロセス、手法だけでなく、成果を出すための戦略と実例ついて詳しく解説しました。
リードナーチャリングは、顧客に対して長期間に渡って情報を提供し、興味関心を高めることを目的としています。そのため、顧客の製品購入の検討段階に応じて適切な情報を提供できるように、様々な手法やコンテンツを用意する必要があります。
本記事で紹介したピクルスのリードナーチャリングの手法を参考に、取り組んでみてはいかがでしょうか。有効商談化率アップに繋がる、診断コンテンツの作成もぜひご検討ください。実際の事例を見ておきたい人は『ナーチャリング効果を高める診断コンテンツのメリット&事例を解説』を参考にしてみてください。
想定される活用シーン
ライター:土光 宜行(どこう よしゆき)
BtoBマーケター
ヘルスケア業界にてBtoBマーケティングに10年以上従事。この他に、製品開発、営業、パイプライン管理の経験あり。マーケティングの川上から川下まで俯瞰して施策を立案し、実行できる点が強み。