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プロ直伝!診断コンテンツの作り方。ロジックや作成手順を事例つきで解説
マーケティングで成果を出す診断を作成する方法とは?診断コンテンツ制作歴10年以上のピクルスが、自社独自の5種類のロジックを大公開!診断はどうやって企画するの?ロジックの作り方は?無料ツールってどうなの?といった疑問にもお答えします。
更新日:2023/09/12 公開日:2022/12/22


監修:田中博基(たなかひろき)
コンテンツマーケター
株式会社ピクルスのコンテンツマーケター。SEOライティング歴7年。月間250万PVのメディア運用に携わる。現在はオウンドメディア、Twitter、診断コンテンツ、メルマガ、Youtube等のチャネル運営を統括。診断コンテンツ制作歴10年超のピクルスの知見を発信中。
マーケティングに使える診断コンテンツ。
「作ってみたいけど、何から始めればいいんだろう?」
「ありきたりな診断じゃなくて、ちゃんと成果の出るものにするには?」
そんな疑問を解消すべく、
・成果の出る5種類の診断ロジック
・作り方やポイント
をご紹介します。
さまざまな業界で10年以上に渡って診断コンテンツを制作してきた、ピクルスの知見が詰まった内容です。
ロジック別に実際の事例も取り上げているので、分かりやすいですよ。
▼診断マーケティングについて、Youtubeでも解説中!(by ピクルス代表・タナカミノル
目次
診断コンテンツとは?マーケティング上の目的&事例
診断コンテンツとは、複数の質問に対するユーザーの回答に基づいて、診断結果を表示するコンテンツです。
WebサイトやSNSのユーザーに対し、自社の商材にまつわる診断をやってもらうことで、プロモーションや購買に繋げることができます。
マーケティングに診断コンテンツを利用する主な目的としては、「Webプロモーション(認知拡大)」「顧客獲得」「商品レコメンド(パーソナライズ)」の3つがあります。
まず、自分が以下のどの目的に当たるのかを確認した上で、目的に合った診断を作りましょう。
1.Webプロモーション(認知拡大)
Web上で自社の商材を多くの人に知ってもらうためには、プロモーションに参加するユーザーを増やし、SNSでシェアしてもらう必要があります。
診断コンテンツはエンターテインメント性が高く、ユーザーが自発的に楽しんで利用できるため、参加率が高いです。
また、診断結果を「言いたい」という欲求を刺激するため、シェアもされやすくなるというメリットがあります。
認知拡大の診断事例:ピクルス制作「マーケター診断」
公開1ヶ月で55,000回以上実施、SNSシェア10,000回以上を達成。
自社の診断作成ツール「ヨミトル」の認知拡大に貢献しています。
広告出稿によってCPCが70円まで下がった実績もあります。
2.顧客獲得
以下のような「顧客獲得」にも診断コンテンツは有効です。
・自社サービスへの会員登録
・リード(見込み顧客)情報の取得
・リードの商談化率アップ
・商談での成約率アップ
ユーザーは自分に関する情報を求めている気持ちとともに、どこかで「押し売りされるのではないか?」という警戒心を抱いています。
そのため、一般的な広告では警戒心が強く働きすぎて、情報を素直に受け取れなくなる場合があります。
その点、診断コンテンツはユーザーが知りたいと思っている情報をパーソナライズして提供するため、一般的な広告よりも離脱される可能性が低いです。
リード獲得の診断事例:ピクルス制作「Instagramキャンペーン企画診断」
オウンドメディアの記事内にコンバージョンポイントとして設置することで、リード獲得数が約4倍になった診断です。
診断結果の閲覧にメールアドレス入力が必要なため、診断内でリード獲得ができるようになっています。
3.商品レコメンド(パーソナライズ)
複数の商品がある場合に、ユーザーに合わせた商品をおすすめする機能のことです。
ECサイトなどで商品数が多いと、選ぶ手間がかかったり、どれが自分に合っているかわからなかったりして、離脱されるケースがあります。
診断コンテンツはユーザーの回答から好みや傾向を分析し、ぴったりの商材を診断結果で提案できるため、購入されやすくなるのがメリットです。
パーソナライズの診断事例:ピクルス制作「パーソナルカラー診断」
パーソナルカラーに合わせたコスメやファッションを提案し、購買促進を促すといった使い方ができます。
また、ファッション系のECサイトに設置することで、ユーザーエンゲージメントを高め、顧客満足度を向上させることも可能です。

診断コンテンツの作成手順
さて、目的が確認できたら、いよいよ作り方についてです。次の順番で見ていきましょう。
1.企画
2.ロジックと設問の形式を選ぶ
3.ロジックを作る
4.プログラム作成orツール選定
5.ライティング
6.デザイン
診断コンテンツの企画
診断コンテンツをつくるときに最も重要なのは、「何を診断するのか?」という企画です。
企画段階でいかに魅力的な企画を立てられるかが、診断コンテンツ成功の鍵を握っています。
そこで、ここでは診断コンテンツを企画する方法を、解説します。
目的の明確化
診断コンテンツを企画する際に、最初に考えることは「何のための診断コンテンツなのか?」をはっきりとさせることです。
・Webプロモーション(認知拡大)
・顧客獲得
・商品レコメンド
まずは、これらの中からメインとなる目的を設定しましょう。
その大きな理由は、メインとなる目的によって診断コンテンツに求められる要素が大きく変わってくるからです。
診断コンテンツに求められる大きな要素に「エンタメ性」と「信憑性」があります。
「エンタメ性」とは、ユーザーにがどれだけ診断コンテンツを面白いと思ってもらえるかという要素です。
楽しさを優先するためであれば、必ずしも診断ロジックに合理性や根拠は必要ありません。
一方、「信憑性」とは、診断ロジックに根拠となる情報やしっかりとした考え方があるかという要素です。
この要素がしっかり構築されるほど、ユーザーの診断結果に対する信頼度が高まります。
企画としては「エンタメ性」と「信憑性」の両方に優れているのが理想です。
しかし、実際にはこの2要素が対立するケースが頻繁に発生します。
一般的な傾向としては、Webプロモーションなど認知拡大を図る際は、エンタメ性を優先する場合が多くなります。
また、商品レコメンドなど商品やサービス購入につなげる際は、信憑性に重点を置くケースが多いでしょう。
ターゲットの設定
診断コンテンツの目的が明確になったら、次はメインターゲットを設定します。
・メインターゲットはどのような人たちなのか?
・その人たちはどのような悩みを抱えているのか?
・その人たちは、どんな情報を知りたいと思っているのか?
自分がメインターゲットの人たちになったと考え、そのニーズや行動を分析します。
・就活や転職を考えている人は「自分に向いている職業」に悩んでいるのでは?
・投資を考えている人は「自分の考え方にあった投資手法」を知りたいのでは?
・恋活や婚活を考えている人は「自分にマッチする異性のタイプ」を知りたいのでは?
このように考えていくと、次第に診断コンテンツ企画の方向性が見えてきます。
また、ターゲットに訴求するメディアについても考慮することが大切です。
例えば化粧品のWebプロモーション(認知拡大)であれば、
・ターゲットは20〜30代の女性
・InstagramとTwitterでの拡散を狙うため、流行のテーマを扱い、デザインもおしゃれなものにする
といった展開を想定して、企画を考えていきましょう。
題材の選定
目的とターゲットが明確になったら、診断コンテンツの題材を選定します。
その際は、ターゲットが「それ知りたい!」と思える題材を選定することが重要です。
制作側として提供したい情報がターゲットのニーズにマッチしているか、ターゲットユーザーの意見を参考にしてみるのも良いでしょう。
また、題材は予想外なものを取り入れてみると、意外に「面白い!」と思われることがあります。
例えば、恋愛に「偏差値」というキーワードを使ったり、性格分析に神話の要素を取り入れるなど、ユーザーの興味を引くユニークな題材を考えてみましょう。
目標設定
目的、ターゲット、題材が揃えば、企画の大きな方向性は見えてきます。
それらを踏まえたうえで、診断コンテンツの具体的な目標を設定しましょう。
たとえば、自社商品の認知拡大が目的なら、
・SNS上でのシェア数
・インプレッション数
リード獲得が目的なら、
・診断経由での会員登録などのコンバージョン数
商品レコメンドが目的なら、
・診断経由での購入数
・ECサイトで「カートに入れた数」
・実店舗への来訪者数
などが指標になります。
企画については以上ですが、「なかなか難しそうだな…」と思った方もいるかもしれません。
初めて診断を企画するなら、自社の業界や目的における成功事例を参考にするのが賢明です。
下記の「診断コンテンツ企画診断」では、3つの質問に答えるだけで、36個の診断の中から最適な企画がわかります。
企画の次に知っておきたいのがロジックの種類。
ロジックとは診断の「型」のことで、診断の内容に合った型を選べば、質の高い診断を作れます。
次の章では、ピクルス独自の「成果が出る診断ロジック」を、実際の事例とともにご紹介します。
【事例つき】5種類のロジックを大公開!
ヨミトルでは、以下の5種類のロジックから好きなものを選んで使うことができます。
それぞれどんなロジックなのか、向いている診断と事例もあわせて見ていきましょう。
1.ポイント型 1軸
「ポイント型 1軸」は、設問に答えることでポイントが加算され、合計ポイント数に応じて診断結果を出し分けるロジックです。
ポイント型は「得点形式」と呼ばれることもあります。
ポイント加算で「あなたの●●力は、Bランク」「あなたは●●タイプ」といった結果を出せるので、以下のような診断を作るのに向いています。
・検定/テスト、クイズ
・●●力診断
・●●タイプ診断
シンプルなロジックなので、比較的簡単に作れるのがメリットです。
一方で、回答を細かく結果に反映させることはできないため、精度の高い複雑な診断を作るのにはあまり向きません。
設問も結果画面もシンプルな、ライトな診断を作りたいときにおすすめです。
▼「ポイント型1軸」の事例:ピクルス制作「あなたはアリ婚?ナシ婚?診断」
こちらは「ヨミトル」で作成した、結婚にまつわる性格タイプ診断。
下記は診断の管理画面です。
このように、ユーザーの価値観にまつわる質問を投げかけ、回答内容に応じて「結婚式したい度」をポイント加算します。
「結婚式したい度」が高い人には、以下のような結果が表示される仕組みです。
こういった診断は、リード獲得に使えます。
たとえばこの結果画面の下で、「あなたは●●タイプなので、こういう結婚式はいかがですか?」と提案し、結婚式場検索サービスの会員登録へ誘導。
自分のタイプに合った提案をされることで、ユーザーの興味関心が強まり、リード獲得の確率も上がります。
「あなたはアリ婚?ナシ婚?診断」をやってみたい方はこちら
2.ポイント型 複数軸
先ほどの「ポイント型 1軸」と同様ポイント加算型のロジックですが、ポイント加算の「軸」が複数あり、軸ごとに結果を出せる点が違います。
先ほどの「アリ婚?ナシ婚?診断」ではポイント加算軸が「結婚式したい度」の1軸でしたが、複数軸では上記のように軸ごとにポイントがつきます。
「ポイント型1軸」に比べると、軸が増えるため作るのに手間はかかりますが、より詳細な診断結果を見られる、高精度な診断にできます。
ユーザーがしっかり時間をかけて読みたがるような、本格的な診断を作りたいときにおすすめです。
▼「ポイント型複数軸」の事例:ピクルス制作「Webディレクター診断」
こちらは「ヨミトル」で作成した、Webディレクターに必要な4つの力とマネジメントタイプを判定する、検定/タイプ系診断。
下記は診断の管理画面です。
このように、ユーザーの働き方にまつわる質問を投げかけ、回答すると複数の軸ごとにポイントが加算されます。
結果画面では、以下のようにWebディレクターとしての「タイプ」と、4つの軸それぞれのスコアを表示。
この診断は書籍「Webディレクションの新・標準ルール:改訂第3版」のプロモーション目的で制作されており、診断画面に書籍の紹介ページを設けることで、Webディレクターへの認知拡大・購買促進を図っています。
2022年12月時点で、利用回数1700回、SNS上での総シェア数400回を突破している成功事例です。
「Webディレクター診断」をやってみたい方はこちら
3.結果加算型
「結果加算型」は、複数の軸ごとにポイントが加算され、一番ポイントが高かった軸を「あなたのタイプ(傾向)」として表示します。
「ポイント型 複数軸」とも似ていますが、あちらは軸ごとの結果が出るのに対し、こちらはポイントが高かった軸1つだけの結果です。
最終的に「あなたのタイプ(傾向)」を出すものなので、以下のような診断を作るのに向いています。
・性格診断
・相性診断
・パーソナライズ診断
複数軸の設問からユーザーの傾向を測るため、タイプ判定の精度が高いのがメリットです。
正確にタイプを判定し、おすすめ商品を提案する商品レコメンドなどに効果を発揮します。
▼「結果加算型」の事例:ピクルス制作「スキンケア診断」
こちらはユーザーの肌タイプを判定し、おすすめ商品を提案する診断。
「ヨミトル」で作成されており、下記は診断の管理画面です。
このように、ユーザーの肌の状態にまつわる質問を投げかけ、回答すると複数の軸ごとにポイントが加算されます。
結果画面では、一番ポイントが高かった軸タイプを結果として表示。
肌タイプの特徴とスキンケアのアドバイスをした上で、タイプに合ったスキンケアができる化粧品を紹介し、商品レコメンドを行っています。
商品レコメンド目的で診断を作る場合、「購入はこちら」といったボタンで直接ECサイトへジャンプさせる他、「お店で使えるクーポン」などを載せて店舗への来店を促すこともできます。
過去にピクルスが制作したクライアント様の商品レコメンド事例では、診断に参加したユーザーの1割以上が来店するという成果を上げたものも。
該当の導入事例については、下記のページに掲載しています。
商品レコメンド活用事例 診断クラウドヨミトル
4.組み合わせ型
「組み合わせ型」は、複数の軸ごとに2つの傾向を測定し、その組み合わせで結果が分かれるロジックです。
たとえば性格診断で、「コミュニケーション力」「リサーチ力」「思考力」「ひらめき力」という4つの軸を立てたとします。
その上で、「コミュニケーション力」であれば「内向型」か「外向型」か、といった2つの傾向を測定します。
4つの軸に、2つずつの傾向。なので、診断結果は2の4乗で16パターンということになります。
以下のように、軸の数によって結果パターン数が変わることになりますね。
診断の流れは以下のようになります。
組み合わせ型は「性格診断」によく使われます。
有名な「MBTI」性格診断をベースにした診断を作りたいときも、ヨミトル内の組み合わせ型ロジックを使えば簡単。
MBTIは以下の「4軸×2つの傾向=16パターンの性格タイプ」から成っており、組み合わせ型ならそれを再現できるからです。
MBTIは人気が高く心理学的にもしっかりとした作りのコンテンツなので、その型を踏襲すればヒットする性格診断を作りやすくなります。
性格診断以外にも、軸と傾向の組み合わせでハッキリとタイプ分けをしたい場合には、組み合わせ型を使うと上手くいきます。
▼「組み合わせ型」の事例:ピクルス制作「16タイプ マーケター診断」
こちらは「ヨミトル」で作成した、マーケターとしての4つの力を測定し、16タイプの結果を表示する性格診断。
下記は診断の管理画面です。
このように、4つの軸ごとにユーザーの働き方にまつわる質問を投げかけ、2つの傾向のどちらかを判別します。
結果画面では、以下のようにマーケターとしての「タイプ」を表示。軸ごとのスコアもレーダーチャートで見ることができ、精度の高さを感じさせます。
この診断は、診断コンテンツとヨミトルの認知拡大目的で制作したもので、公開1ヶ月で55,000回以上の利用、SNSシェア10,000回以上という大ヒットを記録。
ヨミトルの商談でも「マーケター診断のような診断を作りたい!」というお声をいただき、成約に繋がっています。
「マーケター診断」をやってみたい方はこちら
5.チャート型(分岐フロー型)
設問ごとに分岐があり、その分岐の最終結果が診断結果となるロジックです。
以下のような診断を作るのに向いています。
・おすすめ商品診断
・パーソナライズ診断
▼「チャート型」の事例:ピクルス制作「キャンペーン企画診断」
こちらはマーケティングでSNSキャンペーンを行いたい人向けに、複数のSNSキャンペーンの中から目的に合ったものをおすすめする診断です。
「ヨミトル」で作成されており、下記が実際の管理画面になります。
このように、設問でユーザーのニーズを把握し、結果で最適なキャンペーンの種類を提案。
キャンペーン種類の特徴やメリット、予算感などを伝えた上で、画面下部にピクルスでのキャンペーン支援事例やお問い合わせボタンを設置。自社のSNSキャンペーンツール「キャンつく」のリード獲得に繋げています。
以上、5種類の診断ロジックをご紹介しました。
続いて、設問の形式について解説します。
設問の形式は2種類
1.リスト型
複数の設問が一画面の中に並んでいる形式で、「チェックシート形式」とも呼ばれます。
設問数が多い診断ではリスト型がよく使われます。
設問が多いとユーザーの負担になり、途中で離脱されることもありますが、リスト型なら一覧で見られるため負担を減らせるのがメリットです。
リスト型はロジックによって、設問に対する回答の選択肢を設定できるかどうかが違います。
ロジックがポイント型の場合、回答の数や内容は設定することが可能。
一方、ロジックが組み合わせ型の場合、回答は以下のように固定されます。
2.カード型
一問回答するごとに画面が切り替わる形式で、「一問一画面形式」とも呼ばれます。
先ほどご紹介した「Webディレクター診断」はカード型です。
一問ごとに画面が次へ遷移することで、スピード感を持って楽しめます。
設問数が少なくても「ちゃんとした診断」という印象になるので、どちらかと言うとライトな診断に向いている形式です。
診断ロジックの作り方
診断のロジック形式と設問形式が理解できたら、いよいよ診断の核となるロジックの作成に入ります。
診断ロジックには大きく2つのタイプがあり、そのタイプによってロジックの基本方針が大きく異なります。
また、診断結果や設問の数によっても、使用するロジック形式が制限されるかもしれません。
そこで、ここでは診断ロジックをどのような手順で作成すればよいかを解説します。
1.ロジックタイプ
診断のロジックタイプには、企画の項目で紹介した「エンタメ性」を重視するタイプと、「信憑性」を重視するタイプがあります。
「エンタメ性」を重視する診断の場合は、ロジックに明確な考え方はあまり必要とされません。
できるだけ自由な発想で、ユーザーが楽しいと考えてくれる診断を考えましょう。
一方「信憑性」を重視するタイプには、ベースとなる考え方が必要となります。
求められる考え方は、診断の種類によって異なります。
・性格分析など人間心理に関する場合は「心理学」など
・生活習慣やお金の使い方など統計データに基づく場合は「国勢調査」など
・商品レコメンドなどの場合は特定ジャンルの「専門知識」など
作成する際はベースとなる根拠や学説を調べ、裏付けとなる考え方をしっかりと把握しておきましょう。
2.診断結果
ロジックのタイプが決まったら、次は診断結果のパターン数を設定しましょう。
診断結果を何パターンにするかによって、ある程度、用いるロジック形式が限定されます。
例えば、
・ポイント1軸型は診断軸が1つのため、あまり多くの診断結果パターンには向いていない
・組み合わせ型は基本的に2の乗数になるため、4,8、16パターンになる
というように、ロジックタイプには制作上の特徴があります。
また診断結果はパターン数が多いほどユーザーが多彩な結果を得られるため、満足度が高まる傾向があります。
その一方で発生するのが、パターンごとの違いをつけられなくなったり、作業負担が大きくなるという問題です。
これらのバランスを考慮して、適切な診断結果パターンを考えていきましょう。
3.設問数
診断のロジック作成において、意外と重要な問題となるのが設問数です。
設問数は多いほど、ユーザーが診断結果に抱く信頼度を高めます。
一方で、設問数の多さは診断中にユーザーがやめてしまう確率を高めてもしまいます。
これら双方のバランスを考えて、設問数を設定することが大切です。
また、診断結果パターンによっても、設問数が制限を受ける場合があります。
例えば、ポイント型 複数軸で6項目を診断する場合、基本的に設問数は6の倍数となります。
一般的には、エンタメ性重視の場合は設問数少なめ、信憑性重視の場合は設問数多めとなる傾向があります。
4.ロジック形式の決定
ロジックタイプ、診断結果パターン、設問数を総合的に考えて、最終的なロジック形式を決定します。
ロジック形式が決まったら、その形式に合わせて、診断結果や設問数などの微調整を行いましょう。
また、診断のロジック形式は、使用する診断作成ツールによって限定される場合があります。
診断作成ツールを利用する場合は、必ずどのロジック形式に対応しているかを確認しましょう。
ツール選び、ライティング、デザイン
ツールの選び方
診断コンテンツのロジックができたら、それをコンピュータプログラムとして楽しめるようにする必要があります。
作成はオリジナルプログラムとして作成するか、診断作成ツールを利用するかのどちらかになるでしょう。
「プログラミングが得意」「細かいところまでこだわって制作したい」ような場合は、自作または専門業者に依頼して、オリジナルプログラムを作成した方が適切です。
ただし、オリジナルプログラムを作成するにはかなりのプログラミング知識が要求されますし、外注する場合は相応の費用がかかります。
効率よく診断コンテンツを作成するのであれば、診断作成ツールを利用する方法をおすすめします。
診断作成ツールは、多くの人が簡単な操作で診断コンテンツを作れるように設計されているツールです。
そのため、診断ロジックさえ完成してしまえば、後はプログラミングに詳しくなくても比較的簡単につくることができます。
ただし、診断作成ツールによっては、ロジック形式、設問数、診断結果パターン数が制限される場合があるので、事前に確認しておきましょう。
ライティング
診断の設問と結果のテキストを作成します。
基本的には結果のパターンを先に決めてから、各パターンへ導くための設問を書くという順番がおすすめです。
設問の文章はなるべく簡潔に、迷わず答えられる内容にした方が、離脱を防げます。
「はい」「いいえ」で答えられる設問の他に、選択肢が文章になっている設問もあると、「自分に当てはまっている」「共感できる」と思ってもらえます。
とことん精度を上げたい場合は、公開後に社内やSNSでユーザーの反応を確認し、それに合わせて内容を微調整していくのも良いでしょう。
デザイン
診断コンテンツにはエンターテインメント性が求められることも多いため、ワクワクするようなデザインを作ることも大切です。
特に診断結果の画面は、SNS上でシェアしたくなるようなクオリティの高いデザインにするのがおすすめ。
こちらはピクルスの「マーケター診断」のシェア画面ですが、レーダーチャートで一人ひとりオリジナルのスコアが表示されるといったデザインの工夫もあって、Twitterで6000回以上シェアされています。
また、設問数が多い場合は設問画面にもイラストを設置して離脱を防ぐ、という工夫もできます。
ワクワク感以外に、目的に応じた導線設計をすることも大切です。
・認知拡大が目的なら、結果画面の下部に「SNSシェアボタン」
・リード獲得なら「アンケート回答フォーム」
・商品レコメンドなら「ECサイトへの遷移ボタン」
を設置するなど。
ユーザーがスムーズに次のアクションへ移れるよう考えてみましょう。
無料ツールで自作もできる?
最近は無料で診断作成ができるツールなども出てきているので、「無料で自作」を考えている方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、簡単な診断ならそういったツールでも作れるでしょう。
しかし、「マーケティング上の成果を出す」ところまで考えると、簡単なものでは上手く行きません。
かといって、成果が出るしっかりした診断を自分だけで作るのも難しいもの。
企画、プログラミング、ライティング、デザイン…すべてきちんとやるには相応のリソース、スキルが必要です。
制作会社に依頼することもできますが、数百万ほどかかるのが一般的。
「診断コンテンツを作ろうとしたけれど、工数と費用の面であきらめてしまった」という話もよく聞きます。
「手軽に、リーズナブルに、成果の出る診断を作れないか?」
そんな方におすすめしたいのが、クラウド上で診断を作成できるSaaS、「ヨミトル」です。
ヨミトルなら、診断作成でハードルとなる以下の要素をすべてクリアできます。
・企画
・プログラム
・費用
・工数
企画については、診断コンテンツを10年以上制作し、大手企業から中小企業まで数々のプロモーションを成功させてきたピクルスのサポートが受けられます。
ヨミトルには複数のプランがあり、オプションで企画コンサル&レクチャーも可能。
目的に応じた企画アドバイスや、Webデザインの知見を活かしたデザイン面のアドバイスもさせていただきます。
プログラムについては、一からロジックを作成するのは困難ですが、ヨミトルなら以下のようにロジック種別と設問の形式を選ぶだけで作れます。
作成済みの診断をひな型として流用することも可能。
また、作った後は自社サイトにコードを記載するだけで設置できます。
診断コンテンツの制作費用は、制作会社に依頼すると300〜500万円ほどかかりますが、ヨミトルならプランによっては年間100万円以下に抑えることも可能です。
工数についても、ロジックやひな型を使える他、感覚的な操作でわかりやすいため、「診断制作が初めてでも簡単!」とご好評いただいています。
実際にヨミトルをご利用いただいたお客様の声は、下記でご紹介しています。
ヨミトル導入事例:株式会社オーネット様「CPA、契約率が大きく改善!ユーザーの行動を後押しする診断コンテンツ活用法」
「自作するのはやっぱり厳しそうだから、制作会社にお願いしたい!」という場合は、フルオーダーの制作サービスもあるのでご覧ください。
複数のツールや制作サービスを比較検討したいなら
「ヨミトル以外のツールやサービスも検討したい」という方は、下記の記事をご覧ください。
診断コンテンツ作成ツール5選 成果を出すために効果的なツールとは?
診断コンテンツ制作サービス5選 失敗しないために注意すべきこと
「作成ツール5選」の記事では、無料ツール含む5つのツールの特徴、料金、メリット・デメリットを解説しています。
また、「制作サービス5選」の記事では、フルオーダーを含む5つの診断制作サービスの特徴、料金に加え、選ぶときのポイントもまとめました。
【作成事例】チャート型診断の作り方
ここでは、作成事例としてチャート型診断の作り方を紹介します。
ぜひ、ご自身で診断をつくる際の参考にしてください。
1.診断企画
まず診断の目的は、面白い診断でユーザーからのアクセスを増やすことと設定します。
アクセス数アップが主目的となるため、エンタメ性重視の診断にしましょう。
ターゲットは診断サイトなどで面白診断を楽しんでいる人。
人気ジャンルである心理系診断コンテンツを想定します。
ユーザーに面白いと思ってもらえる要素として「ナルシスト」をピックアップします。
ナルシストな性格にはどこか笑いを誘う要素があるので、そこを訴求ポイントにしてみましょう。
展開方法としてはSNSなどでユニークなイラストとともに1,000アクセスの獲得を目指すとします。
2.ロジック作成
続いて、ロジック作成に入ります。
今回は作成ツールの都合で「チャート型診断」をつくる設定としました。
診断項目である「ナルシスト度」については、Yesと解答すればナルシスト度が高くなり、Noと答えれば低くなるようにします。
今回の診断はエンタメ性を重視するため、診断結果までの設問数は少ない方が適切でしょう。
簡単に答えられる設問数として4問、診断結果パターンはナルシスト度を20%ずつ差をつけた5パターンとします。
3.チャート作成
作成したロジックを元に、チャートを作成してみました。
設問はナルシストかどうかの質問で、Yes(青矢印)の場合はナルシスト度が高くなり、No(赤矢印)の場合は低くなるロジックとします。
今回は分かりやすくするため、YesとNoを全て同じ方向にしてみました。
ただ、この方法では診断結果までのパターンが単調になるかもしれないので、意図的にYesとNoの方向を変えてみるのも良いでしょう。
4.設問作成
ナルシスト度診断に用いる設問は、書籍やサイトでナルシストの特徴を調べてみましょう。
・人から注目されるのが好き
・自分のことが大好き
・外見をとても気にする
・…
このようにナルシストの特徴を設問にして、YesとNoで分岐させていきます。
【作成事例】心理テストの作り方
もう一つ作成事例として、人気のコンテンツである心理テストを作ってみましょう。
こちらも自作する際の参考にしてください。
人気コンテンツ「心理テスト」
心理テストはサイトやSNSなどでよく用いられる、とても人気があるコンテンツです。
私たち人間は集団生活を営む生き物であるため、多くの人が人間関係を意識して生活する環境に置かれています。
そのため私たちが自分や相手の「人間心理」に高い関心を持っていて、コンテンツジャンルとして「心理」が多くの人から支持される理由となっています。
その「心理」コンテンツにおいて、心理テストが人気となっている理由は、大きく2つあります。
一つ目は「バーナム効果」です。
バーナム効果とは、誰にでも当てはまるようなことを「自分に当てはまっている!」と思い込む心理効果です。
この効果が働くと、人は情報を自分にとって都合よく解釈するようになり、自分の内面を認知できることで、満足感を得られるようになります。
心理テストの回答で自分の内面を指摘されると、新しい自分を発見したような気持ちになり、面白いと感じるのです。
二つ目の理由はテンポの良さです。
心理テストは基本的に一問一答というお手軽なテンポで楽しむことができます。
また、質問には分かりやすい選択肢が用意されているため、遊ぶための精神的なハードルが小さくなる工夫がされています。
これらの理由により、心理テストは気軽で面白いコンテンツとして、高い人気を誇っているのです。
心理テストと診断の違い
心理テストと診断は、どちらも人間心理を扱っている似通ったコンテンツのように思われます。
しかし、心理テストと診断には大きな違いが存在しています。
それはほとんどの心理テストには、「基本的に根拠はない」ことです。
これまで心理系コンテンツを扱う立場として、心理テストの根拠となるものがあるかをいろいろと調べてみました。
しかし、結論としてはその根拠となるものを見つけることができませんでした。
もちろん、ここで言う心理テストとはコンテンツとして楽しむものを指し、医学的な心理療法や心理検査に用いるロールシャッハ検査のようなものは含んでいません。
診断は根拠をあまり必要としない「エンタメ性」を重視しているタイプであっても、設問から診断結果までに何かしらのロジックが必要です。
しかし、心理テストは基本的に一問一答式であるため、そのようなロジックがなくてもコンテンツとして成立させることができます。
心理テストはある意味「エンタメコンテンツ」と割り切って、面白さ重視で制作してみましょう。
心理テストの作成手順
それでは、ここから具体的な心理テストの作り方を解説します。
まずは、テストする題材を考えてみましょう。
ここでどれだけ面白い題材を考え出せるかが、心理テストの醍醐味とも言えます。
ポイントとしてはユニークで、何となく多くの人が気にする題材にすることです。
例えば、恋愛における「好きなタイプ」をテーマに考えてみましょう。
「あなたが好きな異性のタイプ」は誰もが関心を持つ題材ではありますが、あまりに一般的なテーマのため、自分の内面を再発見するような感覚が得られない気がします。
そこで、この題材を「あなたが夢中になる異性のタイプ」に変えると、先ほどよりも内面を発見したような感覚が得られると思います。
さらに「あなたが沼ってしまう男性(女性)」と表現に工夫を加えると、よりエンタメ性が増し、題材としての面白さが増すように感じませんか?
このように同じテーマであっても、深掘りして表現を工夫すれば面白い題材にすることが可能です。
題材が決まったら、次は質問を考えましょう。
質問をつくる際のポイントは「関連性」と「意外性」です。
いくら根拠がないと言っても、全く関連性が感じられない質問だとユーザーは「どうしてこの質問とこの結果?」という違和感を覚えてしまいます。
その一方で、あまりにも直接的な質問であるためユーザーが回答結果を予想できてしまうと、コンテンツとしての面白さが削がれてしまいます。
例えば「あなたが沼ってしまう男性(女性)」であれば、
・「沼」「ハマる」をキーワードに連想できるもの
・「家族」など人間関係から連想できるもの
などから質問を考えると、「関連性」と「意外性」を両立できるようになるでしょう。
あとは、質問とテスト結果を組み合わせれば、心理テストの基本形がつくれます。
診断コンテンツの作成事例を他にも見てみたい方は、下記のページをご覧ください。
ヨミトルで作成できる診断コンテンツ
まとめ
診断コンテンツのロジックや作り方を考える上では、まず「目的をどこに置くのか?」が重要です。
Webプロモーション(認知拡大)が目的なら、SNS上でバズる話題性のある診断。
リード獲得が目的なら、ユーザーの興味を引きつつ、スムーズに会員登録などのコンバージョンを促す設計の診断。
商品レコメンドが目的なら、ユーザーのニーズを的確に把握し、最適な商品を提案&購買へと繋げる診断。
ピクルスではどのタイプの診断も熟知しているので、「バズる」「リード獲得」「商品の購買」すべてで成果を出せます。
気になる方はこちらから、診断クラウド「ヨミトル」へのお問い合わせ・資料請求をしてみてくださいね。
▼診断マーケティングについて、Youtubeでも解説中!(by ピクルス代表・タナカミノル


ライター:リバーサイド
心理学マーケター
心理学に基づく人間の性格や愛情、行動分析などベースに20年以上に渡り、診断開発や企業のマーケティング分析を行う。心理学、脳科学、マーケティングの研究から、人間の心理とビジネスの良い関係作りに取り組んでいる。