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【自社事例あり】セールスライティングとは?「売れる」文章の型3選とコツをご紹介
マーケティングの成否を分けるセールスライティング。LPやメルマガ、DM、動画マーケティングなど様々な場面で活用することができます。本記事では、文章を書くのが苦手な方でも書けるようになるセールスライティングの型3つを解説します。
更新日:2024/10/25 公開日:2022/03/01
「ランディングページに流入はあるけどコンバージョンにつながらない」
「メルマガの開封率・クリック率がなかなか上がらない」
このようなお悩みは、広告・メルマガのターゲティングやデザイン性ではなく、「文章」に原因があるのかもしれません。
例えば、ランディングページは、「資料請求」や「商品販売」などの具体的な成果に繋げることが目的です。
そのため、普通の文章を書いても成果が出ないのは当たり前で、しっかりセールス用の文章を作る(セールスライティング)必要があります。
とはいえ、「セールスライティングってなんか難しそう」と思われる方が多いかもしれません。
そこで今回の記事では、セールスライティングの重要性や活用場面、主要な3つの文章の型を解説します。
文章を書くのが苦手な方でも、型を押さえれば今より高い成果を出せるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
※当コンテンツは、webマーケティング支援の専門家であるピクルスが提供しています。
目次
セールスライティングとは
セールスライティングとは、ユーザーに行動を促すための文章術のことです。
いくらデザイン性の高いランディングページだったとしても、ビジネス本のような普通の文章を書いたところで商品は売れません。しかし、セールスライティングを上手に取り入れることで、数倍、数十倍の売上を作ることができるようになる可能性を秘めています。
それほど強力な力を持つのが、セールスライティングです。
セールスライティングとコピーライティングの違い
セールスライティングと似ている文章術に、コピーライティングがあります。
よく同じ意味だと捉えられることが多いですが、セールスライティングとコピーライティングには明確な違いがあります。
- コピーライティング:ユーザーにイメージを持たせるための文章
- セールスライティング:ユーザーを行動させるための文章
上記の通り、コピーライティングの目的はイメージを持たせることです。代表例として、JR東海の「そうだ 京都、行こう。」が有名です。「そうだ 京都、行こう。」という言葉を聞くだけで、頭の中にJR東海や旅行のイメージが湧きブランディングに繋がっています。
一方でセールスライティングは、ユーザーに行動してもらうことが目的です。そのため、何かをイメージさせるのではなく、「〇〇しただけで売上が昨対3倍以上に伸びた方法とは…」のように、狙ったターゲットが興味を持ち行動したくなる文章にする必要があります。
このように、コピーライティングとセールスライティングには明確な違いがあります。どちらが良い悪いというものではないため、ビジネスシーンに合わせて使い分けるようにしましょう。
セールスライティングの重要性
先ほどもお伝えした通り、ランディングページやメルマガなどで何らかのアクションを発生させたい場合、普通の文章を書いただけではユーザーは行動に移してくれません。
なぜなら、ユーザーは思った以上にこちらが書いた文章を読んでくれないからです。
自分の家のポストに入っているチラシを想像してみてください。自分で購入した本や雑誌ならまだしも、頼んでもいないチラシが入っていて文字ばかりで誰に伝えたいかも分からない内容だったら、読む気も失せますし興味を持つこともないですよね。むしろ「なんだか怪しそうだな」と感じることすらあると思います。
つまりユーザーに行動を移してもらうためには、ただの文章で「皆さんにこの商品はオススメですよ!」と伝えるのではなく、その商品の必要性と根拠をわかりやすく伝えなくてはなりません。
そこで必要となるのがセールスライティングのテクニックです。最後まで読んでもらえるよう興味を持たせ、根拠を示して信頼してもらい、最終的に背中を押すことで、ユーザーにして欲しい行動を促すことができます。
例えば、「ズボラ主婦でもできた1年間で100万円貯金した方法とは?」のような自分事化できるタイトルにすれば最後まで読んでもらえる確率が上がりますし、「〇〇大学の名誉教授監修」と記載すれば商品の信頼性を上げることができます。
このように一文記述するだけでも強力な効果を持つのが、セールスライティングの力です。
ユーザーの購買行動を加速させるためにも、セールスライティングのテクニックは必須と言えるでしょう。
ユーザーの行動を変えることを「行動変容」とも言いますが、自然な行動変容を促す方法としてはセールスライティング以外に、診断コンテンツもあります。
診断コンテンツは一般的な文章と違って、ユーザーが質問に回答することで、その回答に応じた文章を提示できます。
「自分に最適化された文章」となることから、行動変容を起こしやすいです。
セールスライティングと組み合わせることで効果を最大化することもできるでしょう。
診断による行動変容については、下記で解説しています。
セールスライティングが活用されるシーン
セールスライティングが活用されるシーンは様々で、具体例を以下に記載しておきました。
- ホームページ・ランディングページ
- DM(ダイレクトメール)
- メルマガ・公式ライン
- プレゼン・スピーチ
- 動画マーケティング
ホームページ・ランディングページ
ホームページやLP(ランディングページ)には「資料請求」や「商品販売」などの目的があります。
これらの目的を達成するためには、ページに訪れたユーザーに行動してもらわなければなりません。
例えば、ダイエットサプリ系商材のLPの冒頭部分で「私はこのサプリ飲んだだけで10キロ以上痩せました!」のようなベネフィットが提示されているのを見たことがありませんか?
もしこれが「このサプリは○○エキスが配合!」という成分のメリットが最初に書かれていても「だからどうした?」と思われて離脱してしまうかもしれません。
このようにLPをスクロールさせるためにもセールスライティングのテクニックは使われており、ユーザーの購買意欲を掻き立てられるように全体の文章が考えられています。
実例を2つ見てみましょう。
ピクルスで提供しているsaas、「ヨミトル」と「キャンつく」のLPです。
どちらも毎月定期的にLPからのお問い合わせが発生しています。
こちらは診断作成ツール「ヨミトル」のLPトップ画面ですが、まずユーザーにとってのベネフィットとなる「顧客獲得の効率化」を強調して伝えています。
また、その下では「ヨミトルは、診断を活用したマーケティングツールです。」という一文で、「何に使えるサービスなのか」を端的に説明。
最初に目に入るLPのトップ画面=ファーストビューでは、このように伝えたい要素を絞り、「ベネフィット」と「何に使えるサービスなのか」を書くのがおすすめです。
あまり情報量が多いと、ファーストビューで離脱されてしまうケースも多々あります。
こちらはSNSキャンペーン支援ツール「キャンつく」のファーストビューです。
ヨミトルと同様、SNSキャンペーンを「手軽に、簡単に、セルフ運用できる」というベネフィットをまず伝えています。
また、LPの後半では「安心サポート」や「導入企業インタビュー」「よくある質問」などによってユーザーの疑問や不安を解消している点もポイントです。
特にsaasのような「高単価、長期利用」の商材の場合、ユーザーは意思決定に慎重になるため、ベネフィットを伝えるだけでは行動してもらえません。
サポート体制や既存顧客の声を紹介し、「安心感、信頼感」を醸成することで、ユーザーを行動させるための「最後の一押し」ができます。
DM(ダイレクトメール)
DM(ダイレクトメール)とは、チラシやカタログを送り、来店や購入を促すマーケティング手法です。オンラインではなく、オフラインというのが特徴です。
例えば、マンション販売のチラシで来場者特典が付いている場合が多いと思います。その来場者特典を魅力的な文章で伝えることもセールスライティングの役割です。
DMにセールスライティングを活用しインパクトを与えることによって、効果を向上させることができます。
メルマガ・公式ライン
メルマガや公式ラインは、リストに対して直接情報発信を行うことができるマーケティング手法です。
メルマガにセールスライティングを活用すると、まだ自社製品を買っていない見込み顧客にウェビナーの参加を促したり、定期的にお役立ち情報を配信することで顧客を育成し、購買意欲を高めることができます。
また、思わず開封したくなるようなメルマガのタイトルを見たことはありませんか?もし無意識的にメールを開封してしまったなら、セールスライティングのテクニックが使われているかもしれませんね。
ピクルスでもマーケター向けのメルマガ配信を行っています。直近100件の配信で開封率は平均30.6%。
BtoB業界での平均が約20%と言われているので、手前味噌ですがかなり読んでいただけています。
たとえば下記のウェビナー案内のメルマガは、開封率35.5%でした。
タイトル:認知拡大・リード獲得に役立つ、コンテンツマーケウェビナーのお誘い
本文↓
タイトルは「認知拡大、リード獲得、コンテンツマーケ」という多くのマーケターが気になるテーマを端的に伝えることで、開封を促進しています。
本文でも、「どんな課題を持つ、誰に向けた情報なのか」を明示して自分ごと化させ、その後の説明文は最小限に抑制。
スムーズに行動に移せる「ウェビナーに登録する」ボタンで集客に成功しています。
メールでのリード獲得やナーチャリングについては下記でも解説しているので、気になる方は参考にどうぞ。
プレゼン・スピーチ
思わず聞き入ってしまうプレゼンやスピーチの原稿には、必ずセールスライティングのテクニックが使われています。
代表的な例だと、テレビショッピングですね。
テレビショッピングは商品を販売することが目的ですが、その過程で視聴者の抱えている問題を明確にしたり、終盤で限定訴求をして購買を誘ったりするような番組構成になっています。
セールスライティングのテクニックを活用して、大きな売上を作っていることが分かりますね。
動画マーケティング
動画マーケティングは、動画でユーザーの購買意欲を高めるマーケティング手法です。
動画なので文章は必要ないと思われがちですが、原稿でセールスライティングのテクニックがよく使われています。
YouTubeで流れている広告を詳しく見てみると、セールスライティングのテクニックが使われていることがわかるでしょう。
セールスライティングの3つの型
続いては、セールスライティングの型を3つ解説します。
- 新PASONAの法則
- PREP法
- BEAFの法則
新PASONAの法則
新PASONAの法則は、抱えている問題を明確にし、最終的に行動を促すセールスライティングの型です。メルマガやランディングページなど、あらゆるビジネスシーンで使われています。
新PASONAの法則は、次の6つの要素から構成されています。
この構成に文章を当てはめると、次のようなセールスレターを作ることができます。今回はSEOツールで例えてみました。
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このように当てはめるだけでも、かなり完成された文章を作ることができます。売り込み意識が強いと、最初からSolution:解決の話をしたくなってしまうかもしれませんが、それでは読者はついてきてくれません。
しっかりと問題を明確にし、親近感を感じてもらうことを忘れないようにしてください。
ちなみに、「新」とついていますが、旧PASONAの法則もあります。主な違いは、上記の「Affinity:親近」が「Agitetion:煽り」へと変わります。
旧PASONAの法則も効果的なセールスライティングの型ですが、消費者意識の変化といったこともあり、今の時代にあっているのは新PASONAの法則です。
ぜひこの新PASONAの法則をマスターしましょう。
PREP法
PREP法は、プレゼンテーションやブログでよく使われる文章の型です。
結論→理由→具体例→結論の順に説明し、最終的に行動に促します。
このPREP法は、文章の基礎となる型です。
上手く扱えるようになることで、相手を行動させるために誘導しやすくなります。
文章を書くのに慣れていない方にもオススメの型なので、まずはPREP法から身につけることをおすすめします。
具体例は次の通りです。
- Point
仕事の集中力を上げるならコーヒーがおすすめです。 - Reason
なぜなら、コーヒーには集中力を上げる成分カフェインが入っているからです。 - Example
実際、多くのビジネスマンが仕事中にコーヒーを飲んだことで集中力が上がった、生産性が向上したと回答しています。 - Point
なので繰り返しになりますが、仕事の集中力を上げるならコーヒーを飲むのが良いでしょう。
このような構成で文章を書くだけで、相手にグッと伝わりやすくなります。
BEAFの法則
BEAFの法則は、ECサイトの商品ページでよく使われます。
最初に商品のベネフィットを提示してから、論拠→競合優位性を示し、徐々にユーザーの購買意欲を高めていく文章の型です。
この構成で文章を当てはめてみると次の通りになります。
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天然由来成分は100%なので、肌が弱い方にも安心して使っていただけるのが特徴です。
BEAFの法則を使って、より商品の魅力を伝えられるように文章を作ってみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
まとめると、セールスライティングとはユーザーに行動を促すための文章術のことです。
行動を促すための文章と聞くと難しいと思われがちですが、型に当てはめることで初心者でも完成度の高い文章を作ることができます。
さらに、少し文章を改善するだけでも効果が大きく現れた事例もあるので、売上を伸ばすなら優先的に行うべき施策でもあります。
今回ご紹介した型を実際に使ってみて、ターゲットにどんな文章が刺さるのか、セールスライティングを考えてみましょう。
また、ユーザーの行動変容を起こすには診断コンテンツも有効です。
診断コンテンツによる行動変容については、下記を読んでみてくださいね。
想定される活用シーン
ライター:中嶋 祥汰(なかじま しょうた)
コンテンツマーケター
2020年から、BtoBや小規模ビジネスのオウンドメディア運用代行、DX化支援などのマーケティング戦略から施策実行までを手掛ける。特にリラクゼーション業界のマーケティングに精通し、集客率1800%アップの実績も。