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事例からわかる「刺さるUSPの作り方」魅力あるブランドにするために。

更新日:2024/04/12

マーケター診断(リード獲得用)

マーケティング戦略においてキーとなる「独自の売り」(USP:Unique Selling Proposition)。
ユニークなだけでも、ただ優れているだけでもなく、自社「だけ」の強みをお客さまに訴求する必要があります。
でも一体「どうやってUSPを見つければいいの?」
そして「どうやってそれをアピールすればいいの?」
今回の記事では、そんな悩みを抱えるマーケターさんに、ピクルス流「USPの見つけ方、作り方」を伝授します。

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なぜ「USP」が大切なのか

「USP」(=独自の売り)がマーケティング上で重要であると言われているのには、ちゃんと理由があります。

多くの場合、マーケティング戦略において競合企業との競争は不可避。
価格競争に巻き込まれたり、新規参入の企業に地位を脅かされたりと、激しいつばぜり合いをし続けることになります。

そこで「差別化」という手段で競合との競争をなるべく避けようとするのが、マーケティングのセオリー。
ですが、製品の中身だけを変えて競合との差別化を図るのはあまり現実的ではありません。
製品そのもののクオリティだけを追求してしまうと、莫大な予算を掛けたにも関わらず差別化できずに埋もれてしまう、ということになりかねないからです。

そこで、戦略や売り出し方を工夫し「戦わずして勝てる」状態を生み出すのが「USP」の役割。
お客さまの本質的なニーズを掘り起こすような独自のセールスポイントを提示できれば、自ずと競争が避けられます。

例として、咳止め薬について考えてみましょう。
セールスポイントとして「〇〇成分の配合率の高さ」を謳ったところで、その素晴らしさを理解してくれるお客さまはほとんどいません。
なぜならば、効き目の高さは他の咳止め薬でも同様にアピールしているからです。
ここで配合率の高さだけで差別化しようと製品開発に躍起になったところで、うまくいく可能性は限りなく低いと思われます。

そんな時に考えるべきなのが「独自の売り」、つまりUSP。
咳止め薬を探すお客さまが本質的に求める要素って、なんだと思いますか?
例えば2021年現在だと「コロナのせいで咳がしたくてもできない方」は多そうです。
普段からタバコを吸われている方だと、周りの目が気になって咳払いすることすら憚られてしまうかもしれません。
そこで「咳ができない世界で安心を与える」というコンセプトで製品を売り出せば、そんな方々の興味を惹くことができそうですよね。

USPとはどういったものか、なんとなくイメージが湧きましたでしょうか?
続いて、USPについて事例を交えながらさらに詳しく紹介していきましょう。

マーケター診断(リード獲得用)

事例1. 東京ディズニーランド

東京ディズニーランドは、自らを「遊園地」ではなく「テーマパーク」と位置付けています。
アトラクションの豊富さだけでなく「ディズニーの世界観にお客様を招待して、精一杯もてなす」というコンセプトを押し出し、多くの人々を魅了しました。

さらに、他の遊園地では社員やアルバイトという肩書きの従業員に「キャスト」という名前をつけ、お金のために働く人員ではなく「ディズニーの世界を作る構成員」としての役割を与えています。
USPによってお客さまの興味を惹くだけでなく、スタッフに指針を示してモチベーションを上げることにも成功している例です。
東京ディズニーランド

事例2. ユニクロ

ユニクロは自社製品に「LifeWear(ライフウェア)」という新しい言葉を付けることで、製品の中身を大きく変えずオリジナルでユニークなブランド戦略を実現しています。
LifeWearとは、ユニクロの公式サイトによれば「あらゆる人の生活を、より豊かにするための服」。
ユニクロは普段着ではなく「豊かな生活」を売っているのだというメッセージが込められていますね。

このように、今までになかった新語(ただし言葉も意味も覚えやすいもの)を作ることで、お客さまに鮮明な印象を刻み付けることも可能となります。
ユニクロ

事例3. ステップワゴン

ホンダのミニバン・ステップワゴンが打ち出したコピー「こどもといっしょにどこいこう。」は、それまでのミニバンのイメージを大きく変えました。
それまでのミニバンは「大人数が乗れて荷物が入る」という機能面しかアピールしていませんでした。
しかしステップワゴンは「家族連れ」にターゲットを絞り、親の立場から見たミニバンのメリットを訴求することで、多くのユーザーからの支持を得ることに成功したのです。

マーケティングの格言を引用すると、ドリルを買う人が本当に欲しいのはドリルではなく「穴」。
ミニバンを買う人が欲しいのは「大人数が移動できる車」ではなく「家族を安全に運ぶ手段」だったということでしょう。

このように、お客さまの立場になってアピールポイントを考えることは、顧客起点マーケティングの観点からも非常に有効な手段です。
ステップワゴン

事例4. ピクルス

最後に手前味噌で恐縮ですが、ピクルスのブランドメッセージもUSPのよい例なので紹介させてください。
2年ほど前の弊社のブランドメッセージは「ブランド価値を高め、成果を上げる」というもの。
「ブランド価値の向上」「マーケティング成果の向上」という2つの売りを組み合わせることで、他社との差別化を図ろうとしました。
でも正直、他のWebマーケティング会社も同じこと言ってそうですよね…。

「ブランド価値を高める」「成果を上げる」というのは、他の支援会社でも提供している価値です。
それだけを前面に押したからといって、他社と比較してピクルスを選んでくれる方はそこまで多くありません。

熟考の末、ピクルスが次に掲げたブランドメッセージは、
マーケティング活動を楽しむ。ピクルスはバディとして同じ目線で取り組みます。
というものです。

そのとき参考にしたのは、お客さまにヒアリングをした際にいただいた「ピクルスさんと一緒に仕事すると楽しい」という声でした。

他のどのマーケティング支援企業も「顧客と一緒にマーケティング活動を楽しむ」ことに価値を見出していませんが、実はそれこそがお客さまが本質的に求めるものだと気がついたのです。

このように、顧客が求める「本質的な欲求」に対して独自の訴求をすることができれば、「マーケティング効果の高さ」をアピールして競い合っている他社さんたちと戦わずに集客することが可能となります。
株式会社ピクルス
ピクルスではマーケターのバディとしてより身近な存在になるべく、公式LINEの運営も行っています。

LINE限定の勉強会や相談会も開催予定ですので、ぜひ下記からお友だちになってください!
https://line.me/R/ti/p/@010mkcyu

さてここまで、USPの意味や重要性について解説してきました。
マーケティングにおいてUSPがいかに必要不可欠か、お分かりいただけましたでしょうか?

USPの「見つけ方」

USPの「見つけ方」

では自社独自の売りを見つける方法についてですが、ピクルスがブランドメッセージを決めた時のフローを参考に解説していきましょう。

1. 競合調査

まず行うのが、同業他社が実際に掲げているメッセージをくまなく調査することです。
他社との差別化を考えるのであれば、敵を知ることは何よりも大事。
かなり大変な作業ですが、隅々までリサーチすることをオススメします。

2. 自社分析

続いて、自社独自の売りを見つけるための分析です。
ピクルスが実際に行ったのは、競合と比較した時の優位性を「事実のみ」リストアップするというものでした。
具体的に上がったものは「新規制が高い施策が多い」「ブランディング施策が多い」「数値的な成果が掲載できる実績が多い」「対応できる分野が多い」「技術力が高い」こと。

これを元に「ブランド価値を高め、成果を上げる」というブランドコンセプトを作ったのですが、あまり反響はありませんでした…。

それは、次に挙げる3の工程が不足していたからだったのです。

3. 顧客ヒアリング

先ほど「お客さまの立場に立って考えること」が重要であるとお伝えしました。
そこでピクルスが実施したのが、何度も仕事を一緒にしている「ピクルスのファン」であるお客さまに意見を伺うこと。
ピクルスの良い点について顧客ヒアリングを実施し、自社で意識していなかったイメージや強みを浮き彫りにしようと考えたのです。

結果完成したのは「マーケティング活動を楽しむ。ピクルスはバディとして同じ目線で取り組みます。」というブランドメッセージ。
「一緒に楽しく仕事がしたい」というお客さまの本質的なニーズに訴えかけるUSPとなりました。

ピクルスがUSPの策定時に実施したことをまとめると、
・他社を知ること
・自社を知ること
・顧客を知ること

という3つの工程。

フレームワークを使ったわけではありませんが、自ずと「3C分析」っぽくなりました。
ぜひ参考にしてみてください。

USPの「作り方」

調査が終わり、いよいよ具体的にUSPを組み立てるステップです。
お客さまに刺さりやすいUSPを作るコツとして、2点紹介しましょう。

1. ブランドメッセージは端的に

ブランドメッセージは可能であれば1文、長くても2文までに収めましょう。
長すぎてしまうと意味がぼやけてしまう上に、お客さまが最後まで読んでくれなくなります。

ピクルスの例を出すと「マーケティング活動を楽しむ。ピクルスはバディとして同じ目線で取り組みます。」と、端的かつわかりやすいメッセージになっているかと思います。

2. 他社より「強い」言葉にする

「強い」というのは、より上位の概念であることを指します。
ディズニーランドの例であれば「遊園地」から「テーマパーク」、ステップワゴンであれば「大容量の車」から「家族連れに適した車」というふうに、よりお客さまのニーズに近いテーマを選ぶことを意識しましょう。

ユニクロの「LifeWear」のように、新しい言葉を作ってしまうのも印象に残りやすいです。

まとめ

お読みいただき、ありがとうございました。
USPについてこれでもかというほど解説してきましたが、その重要性についてお分かりいただけましたでしょうか?

ざっと内容をまとめますと、
・USPとは「独自の売り」のことで、マーケティングで競合と「戦わずに勝つ」ために欠かせないもの。
・お客さまの本質的なニーズを掘り起こすようなUSPを提示できれば、自ずと競争が避けられる。
・USPを見つけるためには「他社」「自社」「顧客」を知る必要がある。
・USPは端的かつ「他社よりも上の概念の」言葉にする。

と、ここまでお伝えしてきましたが、USPを作るのってめちゃくちゃ難しいんです。
なぜならば、属人的な側面が非常に強いから。
USP策定に特化した明確なフレームワークなどは現状では無く、マーケティング戦略でのフレームワークを応用する形で策定することになります。
市場・商品・顧客とそれぞれを高いレベルで理解しつつ、複合的に思考をしないといけないので、策定するのには実践的な学びと、ある種の才能が必要になってきてしまうのです。
(弊社でも担当できるのは代表のタナカのみとなってまして、中々ハードルが高い作業といえます)

とはいえ、市場と顧客を捉えたUSPを策定できれば、マーケティング的に優位に戦うことも可能になるでしょう。
時間はかかるかもしれませんが、是非チャレンジしてほしいです。
ピクルスのブランドメッセージも、幾度となく策定し直し2年ほどかかって現状の形になったので、短期で結果を求めずじっくりと取り掛かってもらえればと思ってます。

「そこまで時間をかけられない…」や「1人で策定するのは難しい…」となりましたらピクルスにご相談ください。
バディとして一緒に策定させていただきます。

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