マーケティングに携わる者なら一度は「文章作成」や「ライティング」というのものを意識したことがあるでしょう。 メルマガ、セールスレター、SNS運用、ランディングページ、広告、ブログなどを「読んでもらい」文章で「商品が売れる!」「ユーザーに動いてもらえる!」ということが出来るようになれば、あらゆる施策の成果を底上げすることができます。 今回は簡単に人間の行動心理を揺さぶることで「離脱させず人を動かす究極のライティングテンプレート」をご紹介します。 本格的にライティングを勉強したことがない、文章に自信がないという方でも、この1つの文章の型を覚えておくだけで「離脱せず読んでもらい、行動してもらう」文章が書けるようになります。 非常にシンプルな内容なので1度覚えてしまえば「悩みに悩んで時間をかけて文章を書いたけど、反応が全然なくて消耗した…」なんてことはなくなります。 是非、最後まで読んでいただき、明日から「売れる文章」を量産してください。人を動かす究極のライティングテンプレート 今回ご紹介するテンプレートの名は「4つの学習タイプ」と言います。 基本的には以下で利用します。導入文で利用し、本題を「読む気にさせる」 本題を4つの学習タイプ向けに4つに別けて書くことで「行動してもらう」 説明をしている文中で、4タイプ向けのいずれかのタイプ向けの例を入れることで「興味の持続を作る」 「読む気にさせ、興味の持続を作り、行動してもらう」と文章で重要とされることを一気に抑えることができる故に「究極のライティングテンプレート」と呼ばれています。 今回は「2.本題を4つの学習タイプ向けに4つに別けて書くことで「行動してもらう」をベースに解説していきます。 この2が出来るようになれば、1と3も同時に満たすことができます。 このテンプレート「4つの学習タイプ」は、ハーバード大学で社会心理学を専攻していた教育理論家のデービット・コルプ氏が1970年代に提唱した「人間の学習方法の分類」を源流に持ちます。 すなわち、人が何かの情報に触れて、学習し、行動を起こすには以下の4つのタイプ(パターン)に分かれるというものです。 なぜタイプ(Why Type):理由がないと行動しない なにタイプ(What Type):根拠がないと行動しない どうやってタイプ(How Type):方法論がないと行動しない 今すぐタイプ(Now Type):まず行動してみる それぞれのタイプ(パターン)に対応するように、書くべき内容をパート分けして、上図のように順番に書いていくだけで、同時にあらゆるタイプの人の心を「動かすことができる強力な文章」を作れるようになります。 プロとして活躍するライターさんも「この型だけで十分!」という人がいるくらい、シンプルなのに非常に優れたテンプレートなのです。3つの「○○しない(Not)」を超えろ! 具体的な内容を解説する前に、なぜ「文章で人を動かす」ということが難しいのか? そして、なぜ、「4つの学習タイプ」が効果的なのか?ということを簡単に解説しておきます。 文章で人を動かすことが難しい理由は、基本的にユーザーは「読まない」「信じない」「動かない」という3つの「○○しない」という行動心理の壁が存在するからです。 ■読まない(Not Read) 「求めている情報じゃない」から読まない 「情報の取捨選択ができない」から読まない 「今じゃなくて良い」から読まない ■信じない(Not Believe)「良いことばかり書いてて信用できない」から信じない 「根拠が曖昧であやしく真実味が薄い」から信じない 「データや体験談など客観的な情報がない」から信じない ■動かない(Not Act) 「めんどくさい」から動かない 「行動する面倒とメリットが釣り合わない」から動かない 「行動したくても、何をしたら良いか分からない」から動かない あなたも誰かが作った文章を読むときを思い返してみると、身に覚えがありませんか? これらの3つの壁を越えない限り、「文章で人を動かす」「売れる文章を書く」というのは不可能です。 広告のライティングにはいろいろとテクニックが存在しますが、究極的にはこの3つの「○○しない(Not)」を越えるためだけにあるとも言われるほど重要ということです。 そして、今回ご紹介する「4つの学習タイプ」はまさにこの3つのNotを越えていくのに適したテンプレートと言えるのです。 「Why」「What」「How」「Now」の4つのタイプをそのまま4つのパートに分けて、決められた順番通りに、決められた要素を入れて文章にしていくことによって、下図のようにスムーズに3つのNotを越えていくことができるのです。 では、ここからは具体的にスグ使えるテンプレートをご紹介していきます。 「4つの学習タイプ」の4つのパートの概要と書くべき内容について詳しく解説していきます。なぜタイプパート(Why part)■このパートの概要 「なぜタイプ」は、理由がないと動けない人に向けて書くパートです。 このパートの役割は、「あなたに関係ある内容ですよ!読まないと損しますよ!」という内容で、ユーザーに対して動機付けすることです。 動機付けをすることができれば、3つの壁のうち「読まない(Not Read)」を越えることもできます。 ■このパートで書くべき内容 では、具体的にどのように動機付けするかと言うと、ユーザーにとってのメリットとデメリットを出来る限り鮮明に意識してもらうように書きます。 なぜ、それをした方が良いのか? それを行う(選ぶ)ことでどんなメリットがあるのか? 逆に行わなければ、どんなデメリットがあるのか? というような感じです。 メリット(得たい欲求)だけではなく、直面するであろうデメリット(避けたい欲求)も併せて両面提示をするのがポイントです。 実際にその情景が目に浮かぶくらい具体的に書くことができれば、強力なWhyパートに仕上がります。なにタイプパート(What part)■このパートの概要 次の「なにタイプ」というのは、メリットやデメリットをいくら提示されたところで、根拠がないと動けない!という人向けに書くパートです。 このパートの役割は、「この内容には信頼性がありますよ!信じても大丈夫ですよ!」というように文章に説得力を持たせ、ユーザーに安心感を与えて、提示する情報を信用してもらうことにあります。 また、情報への信頼性を高めることで、3つの壁のうち「信じない(Not Believe)」を越えることもできます。 ■このパートで書くべき内容 では、具体的にどのように情報への信頼性を高めるかと言うと、1つ俯瞰した視点から客観的に、論理的に根拠を提示していきます。 根拠に用いる材料としては、権威性や社会的証明、数値データなどが強力で、以下のようなものがあります。 公的機関の発表、論文、研究データ 権威性のあるサイトや書籍の引用 お客様の声、ユーザーレビュー 権威ある推薦者の声 数値化したデータ 体系図や理論 これは、すべて必要な訳ではなく、この中で提示可能なもので且つ、ユーザーに信用してもらうに足る客観的な材料を集めて、論理的に提示することを意識しましょう。どうやってタイプパート(How part)■このパートの概要 3つ目の「どうやってタイプ」は、理由も根拠もいいんだけど、それってどうすれば出来るの?という、方法が分からないと動けない人向けに書くパートです。 このパートでは、「ここをこうして、次にこうして、こんな風に進めていけば出来ますよ!」というように具体的な行動の方法を示すことで、行動の道筋をつけてあげることが重要になります。 ■このパートで書くべき内容 あなたが取ってほしい行動を1つ1つステップ・バイ・ステップや具体的なカリキュラムで実践の方法を提示していきましょう。 決められた順番がない場合には、実践のハードルが低いものから順に提示してあげると良いでしょう。 ここでは出来るだけ難しい言葉を使わず、伝えたいターゲットユーザーの知識レベルに合わせた言い回しに気をつけてください。 分からない言葉が出てきた時点で、ユーザーは何をしたら良いか分からなくなったり、めんどくさくなったりして、行動することをやめてしまいます。今すぐタイプパート(Now part)■このパートの概要 最後の「今すぐタイプ」は、理由も根拠も方法もどうでも良いから、とりあえず行動して確かめる!という人向けに書くパートです。 このパートでは、「今からコレやってください!」と最初の一歩を踏み出すきっかけを与えることが重要です。 ■このパートで書くべき内容 ここでは、読んだ後にスグできる具体的なアクションや課題・宿題をグダグダ書かずにシンプルに伝えるのが効果的です。 忘れてはいけないのは、ユーザーの中にははじめから行動する気マンマンな人もいれば、読み進めていくうちにヤル気になった人もいるということです。 後者の場合には、今すぐ行動しなければいけない理由がなければ「また、今度でいいか…」と、そのまま忘れ去られてしまうケースも多いので、最後まで気を抜かないようにしてくださいね。 「How」どうやってタイプを合わせることで、3つの壁のうち「動かない(Not Act)」を越えることもできます。まとめ 今回の内容は、ライティングの基礎であると同時に、神髄であり、奥義であると言われる文章の型でした。 最後に表でまとめておきます。 4つのパートの役割と書くべきことを覚えてしまえば、難しいライティングのスキルやテクニックがなくても誰でも「売れる文章」を書くことができます。 まずは、上記の4つパートの「書くべきこと」を何度か読んで参照しながら、1度文章を作ってみることをオススメします。 非常にシンプルなので、スグに習得して使いこなすことができます。 是非お試しください!