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いまさら聞けないKGIとKPI|マーケティングにも使える設定手順を解説!

KGI(重要目標達成指数)とKPI(重要業績評価指数)はマーケティングに限らず、様々なビジネス現場で使用されています。しかし、正しく理解せずに言葉を使っているケースも散見されます。本記事では、基本に立ち返りKGIとKPIの違いや正しい設定手順を解説します。

更新日:2024/01/02

マーケター診断(リード獲得用)

マーケティング施策を進めていく上で「施策の目標設定」は欠かせません。
なぜなら、目標の有無や立て方によって結果に大きく差が出るからです。

たとえば、施策の目標を立てたとしても、

「今年は去年より売上を上げよう!」
「今月は先月より多くのフォロワーを獲得しよう!」

という目標では具体性に欠けており適切ではありません。

成果に繋がりやすい目標例としては、

「今年は前年比1.8倍の売上を目指そう!そのためにはHPへの流入数を3倍に増やさなければならない。お問い合わせ数も2.7倍必要だ」

というように明確な数値が含まれていて具体性があります。

また、最終目標の達成に必要なプロセスまで明確にしておけば、チーム全体で目標に向かって走り出すことができます。

マーケティングやビジネスでは、上記のような
数値で把握ができる最終目標を「KGI」
最終目標を達成するために必要なプロセスごとの中間目標を「KPI」

と言います。

KGIとKPIの名前は聞いたことがあり、使っている方も多いかと思いますが、2つの意味の違いや適切な設定方法を正しく説明できない方は意外といらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、KGIとKPIについて基礎から分かりやすく解説します。
少しでも理解に不安のある方はぜひ、最後までご覧ください。

また、既にKGI・KPI設定の基礎について把握されている方に向けて、具体的なマーケティング施策毎にポイントを解説した記事もございますので、興味がある方はこちらをご覧ください。

※当コンテンツは、webマーケティング支援の専門家であるピクルスが提供しています。

KGIとKPIの基礎

まずはKGIとKPIとは何かご説明します。
KGI(Key Goal Indicator)とは、「重要目標達成指標」とも呼ばれ、マーケティングやビジネスの最終目標を数値で表したものを指します。

そしてKPI(Key Performance Indicator)とは、「重要業績評価指標」とも呼ばれ、KGIを達成するためのプロセスをもとに設定した中間目標のことです。

マーケティング施策を進める場合、数か月〜数年と施策が終わるまでに長い期間を必要とすることも珍しくありません。

そのため、最終目標のKGIがすぐに達成できない場合でも、施策の進捗状況を把握し評価するためにKPIは用いられます。

次に、混同しがちなKGIとKPIの違いについてご説明します。
KGIとKPIの関係は、ひと言でいうとゴールとプロセスの関係です。

KGIとKPIの関係

KGIは数値を用いて「最終ゴール」を表すのに対して、KPIはKGI達成までの「プロセス」における中間目標を表しています。

KGIを設定することでどこに向かって進めていくのかが明確になり、KPIを設定することで最終目標達成のために追うべき中間目標が明確になります。

例えば、ピクルスのマーケティング施策を顧客のタッチポイント順に表すと以下のようになります。

「KPI①:広告出稿からの流入数⇨②サイトアクセス数⇨③お問い合わせ数⇨④商談数⇨KGI:成約数」

KGIとKPIをマーケティング施策に用いることで、様々なメリットがあるので次章で見ていきましょう。

マーケター診断(リード獲得用)

KGIとKPIの設定が必要な理由

KGIとKPI、それぞれの設定が必要な理由には以下の点が挙げられます。

適切なKGIを設定すべき理由:達成すべき目標と道筋が明確になる

マーケティングやビジネスだけでなく、ダイエットや早起きなど、私生活の中でも目標を立てる機会は多いはずです。

その一方、「せっかく立てた目標を達成できず、そのまま挫折してしまった…」という話はよく聞きますし、私自身にも思い当たる節があります。

途中で挫折してしまったり目標に届かない要因はいくつかありますが、大きな原因の1つに目標が具体的でないことが挙げられます。

マーケティングにおいても、「何をいつまでに達成すれば良いのか」まで具体的に落とし込んだ数値目標であれば達成までの道筋が明確になるはずです。

この道筋が明確になるというのが次のKPI設定にも繋がってくるため、「適切なKGIの設定無くして適切なKPIは作れない」と覚えておきましょう。

KPIを設定すべき理由.現在の施策の進捗状況が明確になる

繰り返しになりますが、マーケティング施策を進める場合、数か月〜数年と施策が終わるまでに長い期間を必要とすることは珍しくありません。

その間、マーケターは試行錯誤を繰り返しながら最終的な目標達成を目指します。

ですが、最終的な目標であるKGIのみしか設定していないと、今順調なのか/不調なのかが判断つきません。

例えばダイエットであれば、「痩せるために毎日30分運動をする」「1日1,000キロカロリーまでに食事制限をする」というように、最終的な目標達成に繋がる中間目標を徐々に達成していくことで進捗の把握をしながら取り組むことができます。

このように中間目標としてのKPIを設定することで、施策の進捗状況を把握でき、PDCAを回しながら進めることが可能です。

KGI・KPIを設定する前に

次の章で具体的な設定方法をお伝えしますが、その前にやっておきたいのが自社のマーケティング課題の把握です。

前提として、マーケティング工程の全体のうち、どこに課題があるのかを把握できていないと、どの部分でKPIをいくらに設定すべきなのかも検討できません。

マーケティング課題の分析には、下記の「マーケティング課題診断」が役立ちます。


3分ほどの質問に答えるだけで、課題や4P分析を行ってくれる便利な診断なので、ぜひ試してみてください。

マーケティング課題診断をやってみる

KGIとKPIの正しい設定方法

ここからはKGIとKPIの具体的な設定方法について解説します。

KGIとKPIの設定は、次の4つの手順で進めていきます。

KGIとKPIの設定手順

それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。

手順1.KGIを設定する

まずは、施策の最終目標となるKGIを設定します。

ここまでご説明してきたように具体的な目標設定を行えるかどうかで、施策の成果は大きく変わります。
そのため、いかに適切なKGIを設定するかは非常に大切です。

コツとして、以下の5つの要素を意識すると、チームで共有しやすいKGIを設定できます。

KPIツリーのイメージ図

この5つの要素は頭文字を取って「SMARTの法則」と呼ばれており、KGIを設定する際に便利です。

ここで流れをより理解していただくために、「アニメや映画見放題の動画視聴サブスクリプションサービスにおける有料プラン利用者数を増加させるための施策」を例に説明を進めさせていただきます。

先ほど登場したSMARTの法則を活用してKGIを設定すると以下のようになります。

「1年後にサービスの有料プラン利用者数を10,000人から15,000人に増やす」

このように誰が見ても分かるようにシンプルかつ数値で評価できる目標にします。

目標を立てる際に「期限」を設けない方も多いのですが、その施策を継続するか、それとも違う施策に切り替えるのかを判断するタイミングは事前に決めておくと意思決定がスムーズに進みます。

SMARTのTに入っている通り明確な期限を決めておくのがオススメです。

また、目標を立てるとなると願望ばかりが先行してしまい、非現実的なKGIを定めてしまうケースも少なくありません。

先ほどの例であれば、既存の有料プラン利用者が10,000人にもかかわらず、「1年で20万人に増やす」というのは非現実性が高いと言えるでしょう。

そして、KGIが企業目標と関連しているか(SMARTの法則の”R”について)という点ですが、企業目的として「売上を増やしたい」と考えているにも関わらず、「3年以内に新規有料利用者獲得コストを1人当たり1000円まで下げる」といったKGIは適していないということです。

手順2.KGIに直結する要素を細分化する

KGIを設定したら、KGIに繋がる要素にはどんなものがあるのか細分化していきます。

先ほどの例で見てみると、
「1年後にサービスの有料プラン利用者数を10,000人から15,000人に増やす」
というKGIを達成するには「新規顧客の獲得」と「解約数の減少」を進める必要があります。

そして「新規顧客の獲得」のためには、例えば「サービスページへの流入数の増加」や「アプリダウンロード数の増加」などが関わってきます。

一方、「解約数の減少」のためには、「アプリの使いやすさの改善」や「アニメや映画の作品数の増加」などが必要な要素に挙げられます。

このように、分解した要素をさらに細分化して書き出していきます。

手順3.KPIを設定する

KGIの達成に必要な要素を細分化できたら、それぞれを具体的な数値に落とし込んでいきます。

先ほどの例で挙げた「新規顧客の獲得」と「解約数の減少」であれば、

「新規顧客の獲得」→「新規顧客を5,000人獲得する」
「解約数の減少」→「去年1,000人の解約数を500人に抑える」

このように細分化した要素をそれぞれ具体的な数値目標に落とし込むことで、施策の進捗度や改善すべきポイントの把握がより簡単になります。

手順4.KPIツリーを作成

最後は全体像を把握するために、「KPIツリー」を作成します。

KPIツリーとは、ここまでの手順で設定してきたKGIや細分化されたKPIの関係性を1枚の図に表したものです。

KPIツリーのイメージ図

KPIツリーを作成することで、施策の全体像やKPI同士の関係性を把握しやすくなります。
また、KPIと施策の実際の数値を照らし合わせれば、施策の進捗具合が分かります。

進みが遅い部分や数値改善が必要なポイントがあればひと目で分かるので、優先順位をつけながらスムーズに試行錯誤を進められます。

参考までに、ピクルスでのリード獲得を図に表すと以下のようになります。

ピクルスのKPIツリー例

こちらの図にも登場している「コンテンツ」や「キャンペーン」に関しては、ピクルスでsaasを提供しています。
診断コンテンツ作成ツール「ヨミトル」と、SNSキャンペーン支援ツール「キャンつく」です。

ユーザーが質問に答えることで、回答に応じた結果を表示させる診断コンテンツは、プロモーションはもちろんリード獲得、ナーチャリングにも効果的。

また、SNSで「フォローしてくれた方の中から、抽選で◯名様にクーポンをプレゼント!」といったキャンペーンは、特にBtoCの認知拡大や購買促進で大きな効果を発揮します。

KPI達成のために新たな施策を検討されている方は、下記で診断やキャンペーンをチェックされてはいかがでしょうか。

KGIとKPIに関する失敗

最後にKGIとKPIに関してやりがちな失敗パターンを2つご紹介します。

失敗1.KGIとKPIに因果関係がない、または薄い

1つ目の失敗は、KGIとKPIの因果関係についてです。

KPIはKGIに対しての中間目標に当たるため、KPIの達成とKGIの達成が論理的に結びついていなければなりません。

一見、良い手段に見えても実践してみるとKGIの達成にはあまり関係がなかった…なんてことになると貴重な時間も労力も無駄になってしまいます。

「1年後にサービスの有料プラン利用者数を10,000人から15,000人に増やす」というKGI達成のためのKPIとして「1人当たりの利用時間を月20時間まで増やす」では、因果関係が薄く、利用時間が伸びたとしてもKGIの達成にはあまり影響がなさそうです。

その他に優先すべき指標や施策がないか、確認しましょう。

私も経験がありますが、特にマーケティング戦略に携わり初めの頃は、より効果的な手段があることに気づくことが難しいです。ですので不安であれば、信頼できる第三者にチェックしてもらうこともおすすめです。

失敗2.KPIツリーから具体的な行動に移すことができない

ありがちな失敗の2つ目は、改善策を打ち出せず行動に移せないことです。

KGIやKPIを明確にして「どの部分に力を入れるべきか」を把握できたら、実際に具体的な行動に移していくことが重要です。

KPIツリーを作成するだけでなく、改善策をチーム全体で打ち出して行動していくことではじめて目標を立てた意味があります。

まとめ

KGIとKPIを適切に設定すると、目標にむかって日々スムーズに試行錯誤を繰り返すことができるのでマーケティング施策の成果が上がりやすくなります。

これまで何となく目標を立てていたり、優先すべきポイントが分からず悩んでいた方は、これを機にKPIツリーを作成してみてはいかがでしょうか。

「マーケティング施策におけるKGI、KPIの設定についてもっと詳しく知りたい」という方はこちらの記事で解説しておりますので、引き続きご覧ください。

また、マーケティングに課題を抱えているものの自社で解決できずにいるという方や、協力会社の提案に満足できていないという方には、ピクルスがお力になれるかもしれません。
ヨミトル」や「キャンつく」をご利用いただければ、上流設計からのプランニングも可能です。お気軽にお問い合わせくださいませ。

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想定される活用シーン

マーケティング全般

ライター:栁田 駿(やなぎだ しゅん)

コンテンツマーケター

学生時からSNS運用を通じた採用マーケティング支援を行い、マーケターに。SNS運用を中心にコンテンツ系のマーケティング支援実績10社以上。SNS集客からオウンドメディアのコンバージョンまでのKPI設計には定評がある。

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