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マーケティングにおけるKGI・KPI設定のポイントとは|施策別の具体例もご紹介

マーケティング施策ではKGI・KPIを設定し、効果検証しながら進めることが重要です。本記事では、マーケティングならではのKGI・KPI設定のポイントを解説し、代表的な施策のKGI・KPI例をご紹介します。自社のマーケティング成果向上にぜひお役立てください。

更新日:2024/10/25

2410_マーケター診断

マーケティングは企業の売上に直結する役割です。
そのため、どうしても成果へのプレッシャーが常に付きまといます。

だからこそマーケティングはBtoB/BtoC関わらず、正しい目標を立てて効率的に施策を進めていき、施策の進捗状況を数値で把握できていなくてはなりません。

そこで、多くのマーケティング現場ではKGI・KPIと呼ばれる指標が活用されています。

KGI・KPIは施策が正しい目標に向かって進んでいるかどうかを明確にし、その進捗状況を判断するために大切な指標です。

「KGI・KPIって何?」という基礎から知りたい!方は別の記事で詳しく解説しておりますので、まずはこちらをご覧ください。

本記事では、KGI・KPIの基本を理解している前提で、マーケティングにおけるKGI・KPI設定のポイントをご説明します。最後には業態別(BtoB/BtoC)のよくある施策におけるKGI・KPI例をご紹介します。

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適切なKGI・KPIが必要な理由

KGI・KPIは多くの企業で用いられているため、自社のマーケティング施策でも既に設定されているかもしれません。

しかし、KGI・KPIはただ設定するだけでは効果はなく、誤ったKGI・KPIを設定してしまえば、施策の効率や成果に悪影響を及ぼすことすらあります。

だからこそ「適切」なKGI・KPIを設定することが重要なのです。
KGIとKPIを適切に設定することで、以下が明確になります。

KGI:「達成すべき目標とその道筋」
KPI:「現在の施策の進捗状況」

最終的なゴールであるKGIを設定することで、達成すべき目標と道筋が見えてきます。その道筋に応じた中間目標となるKPIを正しく設定することで、「施策が順調か/不調か」といった進捗状況が分かります。

これにより、PDCAサイクルを回して軌道修正をしながらKGI達成を目指せるというわけです。

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KGIとKPIを設定する手順

成果に結びつくKGI・KPIを立てるには、正しい設定の手順を理解することが重要です。

KGI・KPは以下の手順で設定していきます。

KGIとKPIの設定手順

KGIとKPIの設定手順に関して詳しくは過去の記事でご紹介しておりますので、上記の手順をみてイメージが湧かない方は、こちらをご覧ください。

マーケティング施策におけるKGI、KPI設定のポイント

前章で記載したKGI・KPIの設定手順は、マーケティングであっても変わりません。しかし、マーケティングの場合は扱う商材によって考慮すべき時間軸が異なるため、意識すべきポイントは変わってきます。

例えばBtoBサービスやBtoCの中でも住宅・車などの高単価商材の場合、最終的な購入・導入を判断するまで長い時間を要します。

最近はBtoBサービスでも安価なクラウド型サービスも増えていますが、そんな企業も売上を伸ばしていくために顧客単価が高いエンタープライズ向けにマーケティング活動を行っているという話もよく耳にします。

契約金額が大きくなればなるほど、導入検討は慎重になるため、初回の商談・来店から数か月、半年、場合によっては1年、数年という検討期間を経た上で、導入・購入を決めることもあるでしょう。

つまり、獲得したリードが成約するまでのリードタイムが長いので、短期間ではリードの質を判断しづらいというのが実情です。

こうした特徴を踏まえ、短期のKGI・KPIと長期のKGI・KPIどちらも設定しておいた方がよい施策があることを覚えておいてください。

低単価商材の場合は、商品購入のハードルが低くリードタイムも短いことから、あまり長期目線は気にし過ぎなくてもいいでしょう。

商材単価以外にもマーケティングならではの考慮すべきポイントがあります。
それはリードの「量」と「質」両面を意識したKGI・KPIを設定すべきということです。

BtoBマーケティングあるあるで営業部門と仲違いする理由の1つにも、この「量」と「質」が関係してきます。

例えば、イベントや展示会に出たときのKGIとして獲得できた名刺枚数(リード獲得数)という「量」だけを設定したとします。

実際に出展してみると、目標1,000枚に対して、実績1,500枚で150%達成でした。
マーケティングチームとしては万々歳の結果ですが、リードの内訳をみると商材に興味を持ってくれている人はごくわずかで、豪華なノベルティ(記念品)目当てに名刺交換した人ばかりでした。

これでは営業として商談には繋がらないので「また受注に繋がらないリードばかり沢山取ってきて…」と溝が深まってしまいますよね。

このように量だけを追っては、最終的な会社の売上といった成果に繋がらないため、しっかり「質」も重視したKGI・KPIを設定するのが大切です。

また「質」ばかりを追い求めて、「量」が極端に少なくなってしまうのも良くないので、バランスを取るように心がけてください。

代表的なマーケティング施策のKGI・KPI例

ここからは代表的なマーケティング施策をピックアップし、それぞれのKGI・KPIの設定例をご紹介します。

ご紹介するKGI・KPIはあくまで一例ですので、初めて施策に取り組むときや、現段階で既に取り組んでいるが成果に結びついていないときの参考情報としてご活用ください。

BtoB・BtoC共通のマーケティング施策

まずはBtoB/BtoCのどちらでも用いられるマーケティング施策を3つ取り上げてご説明します。

1. 製品・サービス紹介サイト運営

KGI:コンバージョン獲得数(お問い合わせ・資料請求・購入など)

KPI:PV数
KPI:回遊率
KPI:滞在時間
KPI:重要ページ到達率(フォーム遷移率)
KPI:CV率

製品・サービス紹介サイトを運営する場合、KGIはコンバージョン獲得数を据えるケースが多いです。もしBtoBサービスのサイトでコンバージョンポイントにホワイトペーパーや無料ウェビナーなども設定している場合は、上述した「質」の観点で以下のように設定してもいいかもしれません。

KGI① ホットリード獲得数(お問い合わせ・資料請求)
KGI② コールドリード獲得数(ホワイトペーパー・ウェビナー)

ホワイトペーパーやウェビナーは申込ハードルが低いので数は取れやすい一方、どうしてもその後の商談化率などは低くなる傾向があります。そのため、上記のようにリードの質を分けることで効果検証をしやすくなります。

またKPIに関しては、PV数はもちろん複数ページにわたる回遊率や問い合わせフォームがあるページへの到達率などを設定するとよいでしょう。

ただし滞在時間や回遊率などは、それだけを改善してもKGI達成に繋がらない可能性もあるため、KPIを改善することでKGI達成に近づいているか定期的に検証することが大切です。

2. オウンドメディア運営

【認知拡大が目的の場合】
KGI:UU(ユニークユーザー)数

KPI:SNSでのシェア数
KPI:コンテンツ数
KPI:検索の平均表示順位
KPI:直帰率
KPI:離脱率

【コンバージョン獲得が目的の場合】
KGI:コンバージョン獲得数(お問い合わせ・資料請求・購入など)

KPI:PV数
KPI:直帰率
KPI:離脱率
KPI:製品・サービスページへの遷移数&遷移率

オウンドメディアは運営する目的によって、設定すべきKGI・KPIは変わってきます。

認知拡大が目的であれば、UU数をKGIに据え、どうすれば多くの人に訪れてもらえるかというのを念頭に置いたKPIを設定する必要があります。

一方でコンバージョン獲得を目的にする場合は、「1. 製品・サービス紹介サイト運営」に近いKGI・KPIとなるでしょう。

目的によってメディア内のコンテンツの方向性も変わってくるため、しっかりと目的を明確化したうえでKGI・KPIを設定してみてください。

3. SNSキャンペーン

KGI:フォロワー獲得数

KPI:インプレッション数
KPI:エンゲージメント数
KPI:エンゲージメント率

ピクルスでもSNSキャンペーン支援を行っていますが「フォロワーの獲得」を目的に実施するケースは多いです。

その場合は、キャンペーン用の投稿がどれだけ表示、拡散されたのか、そしてどれだけのユーザーに参加してもらえたのかを見ていく必要があります。

ただし、SNSキャンペーンは必ずしもフォロワー獲得だけが目的ではありませんので、目的によって最適なKGI・KPIは変わることは覚えておきましょう。

主にBtoBでよく使われるマーケティング施策

次は、BtoB向けの施策を2つご紹介します。

1. ウェビナー

【ロイヤリティ向上が目的の場合】
量のKGI:当日参加者数
質のKGI:参加後のアンケートの満足率

KPI:申込数
KPI:参加者数(率)
KPI:アンケート回答数(率)

【受注が目的の場合】
長期KGI:セミナー参加後の受注数(受注金額)

長期KPI:セミナー参加後の商談化率
長期KPI:セミナー参加後の受注率

短期KGI:セミナー参加後のアポ獲得数

短期KPI:申込数
短期KPI:参加者数(率)
短期KPI:アンケート回答数(率)
短期KPI:アポ率

ウェビナーも開催目的によってKGI・KPIが変わってきます。

既にサービスを利用している企業向けにロイヤリティ向上を目的に開催する場合は、参加者数という量の側面と、参加してどれだけ満足してくれたかという質の側面でそれぞれKGIを設定します。

KPIは主に集客寄りの内容となりますが、満足率という質のKGIを達成するためのコンテンツ改善などももちろん重要です。

また受注獲得を目的に開催する場合は、長期のKGIとして受注数、場合によっては受注金額などを設定することになります。

リードタイムが長いサービスの場合は、これだけだとPDCAを回しにくいため、短期のKGIとしてアポ獲得数なども設定するとよいでしょう。

2. オンライン展示会

量のKGI:有効リード獲得数
質のKGI:展示会獲得リードからのアポ獲得数

KPI:リード獲得数
KPI:ブース来訪者数
KPI:アポ率

コロナ禍となりオンラインでの展示会が増えてきました。

展示会は上述したようにリードをより多く獲得することに気を取られてしまいがちですが、展示会の目的はその後の商談から受注を獲得することです。

そのためには最終的に顧客となりうる有効リードをいかに獲得し、アポに繋げるかまでを見据える必要があります。特に展示会はターゲット外のリードも多く含まれてしまうため、リードの質にも目を向けるようにしましょう。

上記のKGI・KPIは短期目線での内容となっていますが、長期目線も含めるなら受注数や受注金額などをKGIに設定するのがおすすめです。

主にBtoCでよく使われるマーケティング施策

最後に、BtoC向けの施策としてECサイト運営をご紹介します。

1. ECサイト運営

KGI:購入完了数(決済された数)

KPI:カートへ入れた数
KPI:商品詳細ページの閲覧数
KPI:お気に入りクリック数
KPI:レビューや口コミの閲覧数
KPI:訪問者数(全体、TOPページのみなど)

ECサイトはコロナ禍の影響もあり、オンラインで商品を販売する有力な手段となっています。

商品を販売するための施策なので、当然一番注目すべきは購入完了数です。

中には、カートへ入れたものの迷ってしまい、決済の直前で購入をやめるユーザーや、決済を忘れている(購入が完了したつもりでいる)ユーザーもいます。

その場合は、決済が未完了である旨を伝えるバナー通知を送ったり、次回ログイン時におすすめ商品として紹介するなど、購入完了数が高まるような工夫をしましょう。

まとめ

マーケティング施策で成果を出すためには、適切な目標を立て、必要に応じて試行錯誤を進めることが重要です。

これから新しい施策をはじめる方や、施策がなかなか思う様に進んでいない方は、今回ご紹介したKGI、KPIの立て方を参考に一度見直してみてはいかがでしょうか。

また、ピクルスでは上記で紹介した施策のうち、Webサイト制作やSNSキャンペーンを得意としています。

自社では、人手が足りずなかなか施策に取りかかれていないという方や、もっと成果を出したいがノウハウや経験がないという方は、お気軽にご相談ください。

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想定される活用シーン

分析

ライター:栁田 駿(やなぎだ しゅん)

コンテンツマーケター

学生時からSNS運用を通じた採用マーケティング支援を行い、マーケターに。SNS運用を中心にコンテンツ系のマーケティング支援実績10社以上。SNS集客からオウンドメディアのコンバージョンまでのKPI設計には定評がある。

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