アンケートの謝礼に「相場」として定まった金額はありません。 ただし謝礼が景品類にあたる場合、景品表示法で上限が決まっています。全員に配る場合は取引価額1,000円未満で200円、1,000円以上で取引価額の10分の2までです(消費者庁「景品規制の概要」)。
そして謝礼は必須ではありません。 診断コンテンツのように、答えた瞬間に結果が返る形式なら、謝礼の原価をかけずに回答を集められます(診断ツール自体の利用料は別途かかります)。実測では開始した人の93.99%が最後の設問まで回答しました(ヨミトル管理画面データ・回答数22,709件・2026年8月時点)。
▼診断をアンケートの代わりに使う設計は資料でも解説しています。
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※当コンテンツは、診断コンテンツ作成ツール「ヨミトル」を提供するピクルスが監修しています。
アンケートの謝礼にはどんな形式があるか
謝礼の形式は4つです。デジタルギフト、QUOカードなどのカード型、自社ポイント、抽選です。
「デジタルギフト」の月間検索数は12,100件(SEMrush・日本・2026年8月)で、法人向けの一括配布サービスが複数あります。
1. デジタルギフト — URLで送る形式。少額から配れて在庫を持ちません。
2. QUOカード・ギフトカード — 郵送。宛先管理と発送の手間が発生します。対面調査や店頭アンケート向きです。
3. 自社ポイント・クーポン — 現金支出を抑えられます。会員以外には使えません。
4. 抽選(懸賞) — 単価を上げられますが、景品表示法の適用区分が変わります。
謝礼の金額は調査手法(Web/会場/郵送)、設問数、対象者の属性で変わります。一律の適正額はありません。「回答1件あたりいくらまで払えるか」から逆算するのが実務的です。
謝礼にはどんなコストがかかるか
謝礼には金額以外に3つのコストが乗ります。原価、景品表示法の上限、配布運用です。
原価は回答が集まるほど増え、1件200円のギフトでも1,000件で20万円になります。回答率を上げる施策と謝礼の総額は同じ方向に動きます。

景品表示法の上限はいくらか
全員にもれなく渡す場合(総付景品)の上限は、取引価額1,000円未満で200円、1,000円以上で取引価額の10分の2です。抽選で渡す場合(一般懸賞)は、取引価額5,000円未満で取引価額の20倍、5,000円以上で10万円、総額は懸賞に係る売上予定総額の2%です。(消費者庁「景品規制の概要」)
区分 | 取引価額 | 最高額 | 総額 |
|---|---|---|---|
総付景品 | 1,000円未満 | 200円 | — |
総付景品 | 1,000円以上 | 取引価額の10分の2 | — |
一般懸賞 | 5,000円未満 | 取引価額の20倍 | 売上予定総額の2% |
一般懸賞 | 5,000円以上 | 10万円 | 売上予定総額の2% |
分かれ目は「取引に付随して提供するか」です。 消費者庁は景品類を次のように定義しています。
顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する物品、金銭その他の経済上の利益 ——消費者庁「景品規制の概要」
一方、ウェブサイト等で企画内容を広く告知し、商品・サービスの購入や来店を条件とせずに申し込めるもの(オープン懸賞)は、景品規制の対象外とされています。
購入者に送るアンケートか、誰でも参加できるアンケートかで適用が変わります。実施前に確認してください。
配布と問い合わせの運用
ギフトを配ると「届かない」「使い方がわからない」という連絡が発生します。当選連絡、未達の再送、期限切れ対応まで含めて業務です。謝礼の設計は配って終わりではありません。
なぜ人はアンケートに答えないのか
答えても自分に何も返ってこないからです。 設問に答えるのは相手にとって作業であり、対価がなければ途中で閉じられます。謝礼はこの「見返りの非対称」を金銭で埋める手段です。
検索データもこの認識を裏づけます。「アンケート 謝礼」の月間検索数480件に対し、「アンケート 回答率 上げる」は110件で、見返り側を調べる人が約4.4倍います(SEMrush・日本・2026年8月)。回答率の低さより先に、謝礼をどうするかが意識されています。
埋め方は金銭だけではありません。 答えた瞬間に価値のあるものが返れば、謝礼の原価をかけずに同じ効果が得られます。
謝礼を払わずに回答を集める方法はあるか
あります。診断コンテンツのように、答えると「あなたは◯◯タイプです」という結果が返る形式です。 相手は自分について知るという見返りをその場で受け取るため、答える動機が設問の中にあります。ギフトの原価も配布運用も発生しません(診断ツールの利用料は別途)。
どのくらい答え切るのか
開始した人の93.99%が最後の設問まで回答しました(ヨミトル管理画面データ・回答数22,709件・2026年8月時点)。ここでいう完了率は、診断を開始した人のうち最後の設問に到達した割合です。メール配信数に対する回答率ではありません。
設置形態 | 完了率 | 回答数 |
|---|---|---|
Web上の診断 | 93.99% | 22,709 |
店頭タブレット | 89.54% | — |
メディア内設置 | 83.98% | — |
設問数が10問を超えるものも含まれます。設問を進めるほど結果に近づく構造のため、途中離脱が起きにくくなります。
💡 どんな設問なら最後まで答えてもらえるかは、シーン別のテンプレートにまとめています。
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属性データは取れるのか
取れます。ただし設計に依存します。 診断内で年代・性別を取得できた率は、100%の事例から18%の事例まで幅があります(ヨミトル管理画面データ・2026年8月時点)。
診断の種類 | 取得した属性 | 取得率 |
|---|---|---|
16タイプ診断(BtoC) | 年代・性別 | 100% |
シミュレーター型の診断 | 年齢 | 100% |
金融系サービスの診断 | 年代 | 100% |
マネータイプ診断 | 年代 | 94% |
ブライダル系の診断 | 年齢・性別 | 89% |
働き方タイプ診断 | 年代 | 18% |
差が出る要因は、属性を聞くタイミング(診断前か結果表示の直前か)と項目数です。診断にすれば必ず取れるわけではありません。
答えた後に何が残るか
ギフトは渡した時点で関係が終わりますが、診断結果は共有され、次の接点になります。 結果の一部を見せて続きをLINE友だち登録後に表示する設計では、友だち登録率17%(登録数3,659件)という実測があります(ヨミトル管理画面データ・2026年8月時点)。
💡 LINEと組み合わせた設計はLINE診断コンテンツの記事で解説しています。
ギフトと診断は併用できるか
併用できます。診断で回答のハードルを下げ、ギフトは全員配布ではなく抽選に回す設計です。 これで謝礼の総額を抑えながら回答数を確保できます。
ただし抽選を組み合わせる場合は一般懸賞の区分が適用されます。取引に付随するかどうかを含め、実施前に確認してください。
答えてもらえる設問設計とは
1画面1問、選択式中心、所要時間の明示。この3つです。
1画面1問にする — スマートフォン中心なら1画面に複数問を並べません。
選択式を中心にする — 自由記述は最後か任意に。序盤のテキスト入力で手が止まります。
所要時間を示す — 「全10問・約1分」と冒頭に書けば残りを見積もれます。
業務上聞きたい項目は、結果を出すために必要な設問として組み込みます。 「アンケートのための質問」ではなく「タイプを判定するための質問」になると、答える側の負担感が変わります。
謝礼に税金はかかるのか
個人へ広告宣伝のために賞金等を支払う場合、源泉徴収が原則です。ただし国税庁は、支払額が50万円以下であれば源泉徴収は不要としています。 商品券やQUOカードで渡す場合も、事実上現金と変わらないため取り扱いは同じです。
注意すべきは勘定科目です。社内で「広告宣伝費」として処理していても、内実が別の費目と判断されれば源泉徴収の対象になり得ます。最終的な判断は税務署が行うため、金額が大きくなる企画では事前に税務署または顧問税理士へ確認してください。
診断コンテンツのように金銭的価値のないもの(診断結果)を返す形式なら、この論点自体が発生しません。
💡 謝礼を使わずに回答を集める設計は、事例と数値つきで資料にまとめています。
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謝礼を渡すと、個人情報の取得も必要になる
謝礼を渡すには、渡す先の情報が要ります。 メールアドレス、場合によっては氏名や住所です。つまり謝礼を用意した時点で、アンケートは匿名では実施できなくなります。
これは2つの副作用を生みます。
回答のハードルが上がる — 「答えたら連絡先も渡すことになる」と分かった時点で離脱する人がいます。 取得した情報の管理義務が発生する — 利用目的の明示、保管、削除の運用が必要になります。
診断形式は結果をその場で表示するだけなら連絡先が不要です。属性(年代・性別など)は診断の設問として取得でき、実測では取得率100%の事例から18%の事例まで幅があります(ヨミトル管理画面データ・2026年8月時点)。連絡先を取るのは、結果の続きをメールやLINEで受け取りたい人だけに限定できます。
BtoBとBtoCで、謝礼の効き方は違うのか
違います。BtoBでは謝礼が受け取れない相手がいます。
法人の担当者は、社内規定や利益相反の観点から個人としてギフトを受け取れないことがあります。金融・公共・大企業ほどこの制約は強くなります。BtoBのアンケートで謝礼の反応が鈍いのは、金額が足りないのではなく受け取れないからというケースがあります。
一方でBtoCは謝礼が素直に効きます。ただし謝礼目当ての回答が混ざるという別の課題が生まれます。
BtoBで有効なのは、謝礼ではなく「その人の業務に役立つ結果」を返すことです。 自社の状況がどのタイプに当たるか、他社と比べてどの位置かが分かる形にすると、受け取り制約と関係なく回答の動機になります。
💡 BtoB向けの設問設計もテンプレートに含めています。
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まとめ
謝礼に定まった相場はない。 景品表示法の上限は総付景品で200円(取引価額1,000円未満)または取引価額の10分の2、一般懸賞で取引価額の20倍または10万円(消費者庁)
分かれ目は取引への付随性。 購入・来店を条件としないオープン懸賞は規制対象外
謝礼には原価・法規制・配布運用の3つのコストが乗る
答えない理由は「何も返ってこない」こと。見返りは金銭でなくてよい
診断形式では開始者の93.99%が完了(回答数22,709件・2026年8月時点)
属性取得率は100%〜18%と設計依存
ギフトと診断は併用できる
謝礼は税務(50万円以下は源泉徴収不要・国税庁)と個人情報取得の論点も伴う
BtoBでは社内規定で謝礼を受け取れない担当者がいる。結果を返す形式のほうが機能する










