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優秀なマーケターが愛用する「プロダクトローンチ」とは|爆発的に売上を伸ばした事例を紹介

商品やサービスをリリースした直後に爆発的な売上を伸ばすプロダクトローンチ。実はこのプロダクトローンチの考え方は、皆さまもよく知る大手企業でも活用されています。本記事では代表的な2つの事例からマーケティング施策に生かすポイントを解説します。

解説:中嶋 祥汰(なかじま しょうた)

コンテンツマーケター

2020年から、BtoBや小規模ビジネスのオウンドメディア運用代行、DX化支援などのマーケティング戦略から施策実行までを手掛ける。特にリラクゼーション業界のマーケティングに精通し、集客率1800%アップの実績も。

プロダクトローンチとは、商品・サービスを発売する前から見込み顧客を獲得し、発売に合わせて情報を小出しで発信していくことで、徐々に見込み顧客の購買への熱量を高めていくマーケティング手法です。

既にプロダクトローンチをご存知の場合は、情報商材やネットビジネスなどに使われているイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?

確かに個人事業主やスタートアップ企業が、「これから事業を立ち上げて商品・サービスを売っていくぞ!」という場面で有効な手法であることは間違いありません。

それでは既に自社プロダクトを持っている事業会社に所属するマーケターには全く意味がない手法か?というとそれは違います。

現在所属されている企業が、新商品・新サービスを開発するとなった場合には「プロダクトローンチ」の考え方はきっと役に立つはずです。また既存の商品・サービスをマーケティングしていくうえでも、使えるエッセンスがたくさん詰まっています。

実際に皆さまがよく知る大企業でもプロダクトローンチの考え方をビジネスに生かして、売り上げを伸ばしている事例も増えてきていますので、ぜひ本内容を最後までご覧いただき、今後のマーケティング活動にお役立てください!

※当コンテンツは、webマーケティング支援の専門家であるピクルスが提供しています。

そもそもプロダクトローンチとは何か

ではまず「そもそもプロダクトローンチとは何か」から改めてご説明します。

一般的なマーケティングは、商品やサービスを発売(リリース)してからマーケティング活動を行っていきます。

一方、プロダクトローンチでは商品・サービスの発売前から見込客を獲得し、発売(リリース)に向けて情報を小出しで発信していくことにより、見込み顧客の購買への熱量を徐々に高めていくマーケティング手法です。

そのためセールスレターやLPのように、興味喚起~購入促進まで全てを一度に説明することはありません。あえて情報を小出しで発信し、見込み顧客を育てていくことで発売直後に多くの成約を獲得することを目指します。

すなわち、一般的なマーケティングと違う点は、「小出しで情報発信する育成ステップの有無」です。この育成ステップをマーケティング施策に取り入れることで、成約率が大きく変わってきます。

では次にプロダクトローンチの具体的な進め方をもう少し細かく見ていきましょう。
プロダクトローンチの4つのステップ

プロダクトローンチは大きく4つのステップに分けられます。

プロダクトローンチ4つのステップ

それぞれ具体的に解説します。

1.見込み顧客の獲得

プロダクトローンチで最初にやることは、「見込み顧客(リード)の獲得」です。

見込み顧客を獲得する手法の代表例として、メルマガやLINE@など個人情報の登録、SNSのフォロワーになってもらう方法があります。

これから事業を始める場合は見込み顧客リストが1件も無い状態からのスタートになります。

しかし、本記事をお読みいただいている方の多くは事業会社に所属して、マーケティング活動に携わっているかと思います。そのため見込み客リストや既存顧客リストを既にお持ちの場合は、このステップを飛ばしていただいて問題ございません。

もし今後開発する商品・サービスが、既存の商品・サービスと異なる顧客層をターゲットに設定している場合などは、新規で見込み客を集める必要が出てくるでしょう。
その場合は、広告やSEO、SNSなどを駆使して出来るだけ多くの見込み顧客を商品・サービスのリリース前に獲得できるような戦略を考えていきましょう。たとえばオウンドメディアを開設し、サービスリリース前から記事型コンテンツで自然検索経由からユーザーを集客して、公式LINEアカウントに見込み顧客を誘導するなどです。

以下の記事でSEOやSNS集客の効果的な手法について解説していますので、よければこちらもご覧ください。


また、診断コンテンツも見込み顧客の獲得に効果的です。
診断コンテンツとは、ユーザーにいくつかの質問を投げかけ、回答に応じた結果を表示させるもの。
メールアドレスなどの「情報取得フォーム」を設けることで、スムーズにリード獲得ができます。

一般的な広告と違い、診断はユーザーの興味を引きやすく、その人の課題に応じてパーソナライズされた有益な情報を提供できるため、リード獲得につながりやすいです。

下記のように診断で「リード獲得単価が下がった」「リード獲得数が上がった」事例もあるので、よかったらチェックしてみてください。

CPA、契約率が大きく改善!ユーザーの行動を後押しする診断コンテンツ活用法

リード獲得に効果的な「診断コンテンツ」|業界別の活用事例を紹介

2.見込み顧客の育成

プロダクトローンチ2番目のステップは、「見込み顧客の育成」です。

商品・サービスをまだ買う気がない顧客に対して、いきなり商品・サービスの売り込みをしても売れる可能性は低いですよね。
一般的なマーケティング手法では商品・サービスをリリースした後に売り込みをかけていきます。しかし、この方法で獲得できるのは「今すぐその商品が欲しい!」という顧客だけで、それ以外の人にとっては要らない広告・宣伝になり敬遠されてしまいがちです。

そこで必要なのがメルマガやLINE@、SNSを通じて、今後ワクワクするようなベネフィットを感じさせる情報を発信し、見込み顧客をどんどん「育成」していくことです。

例えば、アーティストのCD発売前にメルマガやYouTubeを活用して、「一部の曲名公開」や「CDアルバムの表紙発表」をすることも見込み顧客の育成と言えます。
あえて情報を小出しにすることで、これからCDが欲しくなるように見込み顧客にワクワク感を持たせるわけですね。
もちろん、CD以外にもゲームソフトやアプリなど様々な商品でこの育成ステップは活用されています。

そしてこのようなワクワク感を持たせる情報発信によって見込み顧客を育成し、発売開始までに商品・サービス購入の熱量を上げることで、発売直後から爆発的な売り上げを作り出してくれる起爆剤となるわけです。

見込み顧客の育成

このステップがプロダクトローンチで最も重要ですが、実は既存の商品・サービスをマーケティングしていく上でも同じことが言えます。
既存の商品・サービスの場合は、これから新しいものが作られていくワクワク感を与えることはできません。しかし、その商品・サービスに興味を持ってもらうための情報提供を行うことは可能です。

例えばBtoB商材は基本的に単価が高く、決済者が複数人いる場合があるため、ネットを使っていきなり売り込みをしても購入される可能性はとても低いです。

そのためステップメールやお役立ちWebセミナー、ホワイトペーパーなどを駆使して情報提供をし続けることで、徐々に購買意欲を高めていくことが重要です。
そして購買意欲が高まったお客様から営業をかけていくことで、効率的に商談・受注へとつなげることができるのです。

このようにプロダクトローンチの顧客に対して熱量を高めていく「育成」の考え方は、BtoBマーケティングの施策においてもよく活用されています。

顧客育成を意味する「ナーチャリング」については、下記の記事で解説しています。
ナーチャリングとはどんな意味?7つの手法・プロセスを解説!

3.商品・サービスの販売

3つ目のステップでいよいよ「商品・サービスの販売」をします。

これまでの情報発信により購買への熱量が高まっている見込み顧客に対して、一気に売り込みをかけます。

この時見込み顧客が商品・サービスの販売開始が待ち遠しい状態になっていると、プロダクトローンチは成功に近づいていると言えるでしょう。リリース前のサービスに対する見込み顧客の反応は、SNSでエゴサーチ(自社のサービス名やブランド名で検索)して確認します。「発売まで待ちきれない!」「新機能が付くって本当?」などの反応が見受けられれば、購買への熱量が高まっている状態です。

さらに商品・サービスの熱量が高くなるように、まだ発表してない情報を小出しにしたり、商品の概要を匂わせる画像を投稿したりなどの施策を実施しましょう。

そして販売開始時にはポイントがあります。それは、希少性や限定性を訴求し、今すぐ行動させるように促すことです。

例えば以下のような訴求ポイントがあります。

 ・限定○個
 ・〇〇日を過ぎたら値上げ
 ・○名限定で個別サポート
 ・購入できるのは○日まで

このような訴求ポイントがあるだけでも、売り上げは大きく変わってきます。
本記事をお読みの方も「限定○個」という言葉で、買うか迷っていた商品やサービスをつい購入した経験があるのではないでしょうか?
「今すぐ買った方がいい!」と思わせる仕掛けを検討してみてください。

4.商品・サービス販売開始後の顧客のフォロー

最後のステップは、「商品・サービス販売開始後の顧客のフォロー」です。

プロダクトローンチは、ただ商品・サービスの販売をして売上を作って終わりだけではなく、販売開始後も定期的なアフターフォローをすることにより、さらに売上を伸ばすことができます。

例えばアパレルのネット販売のケースでは、商品を購入しなかった見込み顧客に対しては「追加でセールの告知」、購入した顧客に対しては「買った服と合うスニーカーの宣伝」のようなことがよく行われています。

こうした「顧客ニーズに合わせたおすすめ」機能は「レコメンド」と呼ばれており、さまざまな業界で活用されています。
レコメンドについては下記の記事がわかりやすいです。
【3分で理解】レコメンド機能とは?マーケティングにおける活用事例も紹介

これまで解説してきたようにプロダクトローンチで大事なポイントは、「最初から売り込まず、情報を小出しにして購買意欲を高めたうえで購入を促す」ことです。

では実際に「プロダクトローンチ」の考え方を企業がマーケティング活動にどう活かしているのか、について2社の事例を見ていきましょう。

プロダクトローンチの活用事例

プロダクトローンチの考え方をうまく生かしている代表的な事例として、皆さんご存知の「Apple製品」と「映画(鬼滅の刃)」があります。

ではそれぞれ解説していきます。

Apple製品

最新のApple製品が発表され、発売当日になるとApple Storeの前に長蛇の列ができている光景をテレビやSNSのニュースなどで見たことはありませんか?

まさにあの長蛇の列が、プロダクトローンチ成功の賜物です。

実際にAppleが行った、プロダクトローンチの手法を具体的に説明します。

Appleがプロダクトローンチの戦略として行っているのが、新作の発表前に製品のリーク情報を小出しで流すことです。ただ、Appleがリーク情報を流すのは一般消費者ではなく、発信力のあるメディアや人物のみになります。

話題性のあるリーク情報を手に入れた、発信力があるメディアや人物は当然その情報を他の人にも知らせたくなります。こうしてリーク情報は各媒体を通じて世の中に拡散していってくれるので、Appleはお金をかけずに宣伝ができるのです。

さらに、あえてリーク情報を小出しで流し、発売日が近づくにつれ情報の信憑性を上げていくことで、ファンの期待値と高揚感を底上げしていきます。

そのような「プロダクトローンチ」の育成ステップという過程があるおかげで、新作が発売されるたびに店頭に長蛇の列ができているわけです。

映画(鬼滅の刃)

では別の事例を見ていきましょう。

映画業界でもプロダクトローンチの考え方はよく使われています。
今回は2020年に大ヒットした映画、鬼滅の刃の事例をもとに解説します。

鬼滅の刃は、日本の映画業界では最もプロダクトローンチが成功した映画といえるでしょう。作品自体が人気なのもありますが、「千と千尋の神隠し」を抜いて日本の歴代興行収入トップになったのも、プロダクトローンチの考え方を活かしているからだと私は考えています。

鬼滅の刃の映画がプロダクトローンチの戦略で行ったのは、

 ・予告編
 ・声優の発表
 ・主題歌・歌手の発表
 ・特典
 ・オリジナルグッズ

この5つの最新情報をSNSやメディアを駆使し、公開日に向けて複数回に分けて発表したことです。

もう少し具体的に説明します。

鬼滅の刃の映画が発表された日付は2020年4月10日で、映画が発表されたと同時に第一弾目の予告も公開されています。この時点で映画の公開日が2020年10月16日と確定しているので、約6ヶ月以上の期間が空くことになります。

そして、8月2日に本予告と主題歌、前売り券情報が発表されました。この時点でTwitterでは世界トレンドに載るほどの盛り上がりを見せています。

その後も定期的にグッズや特典が発表され、公開日まで熱量を上げ続けることに成功しています。

このように映画公開発表から公開日まで6ヶ月以上の期間がありましたが、最新情報を複数回に分けて発表したおかげで、映画への熱量を上げたまま公開日を迎えることができました。

そして鬼滅の刃の映画は日本で初となる、公開してたったの3日で興行収入46億円を突破、トータルの国内興行収入は403億円を超え、偉業を成し遂げています。

まさに、プロダクトローンチが圧倒的に成功した事例といえるでしょう。

プロダクトローンチの考え方を中小企業のプロダクトに活かすには

これまで解説してきたように、プロダクトローンチの考え方で最も重要なのは「見込み顧客の育成」です。

この顧客を育成していく考え方を自社のマーケティングに取り入れることができれば、さらなる売り上げアップも期待できるでしょう。

例えばECサイト運営でこの考え方を活用するのであれば、すでに持っている既存顧客のリストに対し、1ヶ月後に発売する新商品の魅力を小出しで説明していく方法が使えるかもしれません。

他にも動画と相性が良い商材であれば、YouTubeを使って有益な情報発信を行い、顧客を育成していくことで最終的に自社サービスの成約に繋げることもできます。

ちなみにピクルスでも「ヨミトル」というクラウド型の診断コンテンツ作成サービスをリリースする際に、プロダクトローンチの考え方を取り入れた施策を実施しています。

ヨミトルは、4月のリリースに間に合うように基本的な機能だけ実装してサービスを開始しました。その後に追加機能を徐々に発表し、見込み顧客の興味・関心を惹きつける施策が、プロダクトローンチの考え方を活用した戦略です。

結果としてプロダクトローンチが大成功したわけではありません。診断クラウド自体が新しいサービスだったため、見込み顧客の中で具体的な活用イメージが湧かず、興味・関心を惹きつけるのが難しかったからです。

サービスや市場の特性を理解せず、プロダクトローンチの考え方を取り入れた戦略を実行してもうまくいきません。闇雲にプロダクトローンチを実行するのではなく、まずは自社の商品・サービスの特性を理解したうえで、最適な戦略を考えましょう。

上記のようにプロダクトローンチの考え方は、中小企業のマーケティング活動でも十分活用できます。ぜひ、戦略的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は「プロダクトローンチの考え方を自社のマーケティング施策に生かすには?」というテーマで解説しました。

改めてになりますが、プロダクトローンチの考え方で特に重要なのは「顧客の育成」です。

昔は情報商材によく使われていたこともあり怪しいイメージがありましたが、現在は業種や企業規模問わず、多くの企業がこのプロダクトローンチの考え方をマーケティングに活用しています。

ご自身の会社でもぜひ試してみてください。

見込み顧客の獲得・育成については、下記の記事が参考になります。

BtoBのリード獲得に効果的な手法・役立つコンテンツ13選!独自の事例を交えてわかりやすく解説

【自社事例あり】リード獲得の成功事例8選!ポイントや施策の種類なども解説

ナーチャリングとはどんな意味?7つの手法・プロセスを解説!

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